2013-01-01から1年間の記事一覧

今度の歌舞伎新築計画では東銀座の駅から直行できる

今度の歌舞伎新築計画では東銀座の駅から直行できる 【雨の日、地下鉄を降り、階段を上がろうと したら大変な数の人で溢れている。行った 人はおわかりだと思うが、歌舞伎座の前に 出る地下鉄の階段は、かなり長く急で途中 から急に狭くなる。上がる人、降り…

めったに行けないが歌舞伎座の楽屋は本当に緊張する

めったに行けないが歌舞伎座の楽屋は本当に緊張する 【腰元やおさむらい、町人たちがぞろぞろ歩く摩訶 不思議な空間だ。そこに裏方さんや、音楽担当の 人たちが入り混じる。歩く方向や幅のとり方にち ゃんと序列があるらしく、我々シロウトが混じる と、あち…

いろいろな劇場のバックステージを見ることが出来た

いろいろな劇場のバックステージを見ることが出来た 【オペラ好き、声楽を習うぐらい好きと、いろいろなと ころで言いふらした結果、雑誌のグラビア取材の仕事 をよくいただいたからである。ミラノ・スカラ座、ニ ューヨーク・メトロポリタン歌劇場、パリ・…

あの独特の赤がなければ東京タワーは東京タワーでない

あの独特の赤がなければ東京タワーは東京タワーでない 【昔はバスガイドさんが、東京タワーへ行くと、と び職や大工の親方はもちろん、どこの会社でどう いう工事を請け負ったか、いちいち名前を出して 話したそうです。そこで塗装は○○、ってうちの 母の実家…

流行につられて弁当箱を買ってしまい毎日つくっている

流行につられて弁当箱を買ってしまい毎日つくっている 【ちなみに、本日のメニューは、鮭の粕漬け半身 に、コロッケ、アスパラガスのカツオ節あえ、 ヒジキ、かぼちゃの煮つけである。コロッケは、 昨日のおかずにつくったものの残りを、小さく お弁当用にし…

「それって、湯タンポのやけどですか」

「それって、湯タンポのやけどですか」 【まあ、結構はっきり言うじゃん。左脚の内側と、 右側の外側にある小さなそれは、脚が細くなる と見立たないが、太くなると凹んでわりと目立 つ。もうそんなことを気にするトシではないけ れど、まあ言わなくとも済む…

アイドル系が溢れて「普通の男はどこへ行った」

アイドル系が溢れて「普通の男はどこへ行った」 【普通の男が持つ、たまらない色気をたたえている のが、わずかに佐々木蔵之介さんと原田泰造さん ぐらいだが、あの方たちはわりと年が上だし、容 姿も相当のレベルである。とにかく、画面どころ か、世の中に…

「四季・奈津子」私の大好きな青春の思い出の映画である

「四季・奈津子」私の大好きな青春の思い出の映画である 【私がいちばん好きなシーン、奈津子がひとり東京 を目指して列車に乗る、それをひき止めようとす る地元の恋人、彼は中小企業のお坊ちゃまで、奈 津子にプロポーズしている。彼の存在は安逸な故 郷で…

「うちの会社、身売りされる噂が流れてるんですよ」

「うちの会社、身売りされる噂が流れてるんですよ」 【そこの編集局長とお酒を飲んだ時、酔った彼はこん な話をしてくれたのである。「昭和三十年代から四 十年代にかけて、うちの△△△シリーズは売れに売 れたんだ。本当にお札を刷ってるみたいだった。そ の…

「美白の美女」に関して「よく言ってくれた」という声

「美白の美女」に関して「よく言ってくれた」という声 【女王さまったら、篤姫に扮して、鹿児島のゆか りの場所に立つ、ということまでされていたの だ。テレビの宮崎あおいちゃんと同じような鬘 をかぶり、打ち掛けをお召しだったけ。「○○ ○、篤姫の地を訊…

女優さんでも、特集が組まれるようになったら一流だ

女優さんでも、特集が組まれるようになったら一流だ 【編集者は言う。「モデルでも、人気と実力が出 てくれば、だいたいフォト日記連載したり、私 物見せてくれってオファーがきます。こんな風 にパーソナリティを問われるようになると、モ デルも一流の道を…

いいネタは雑誌のエッセイにまわし三番手をブログに

いいネタは雑誌のエッセイにまわし三番手をブログに 【「うーん、私、雑誌のコラム持っているから、ブロ グとの両立はむずかしかもね」ついため息をついた らB子さんが言った。「ハヤシさん、何言ってるん ですか。今はパソコンの時代です。みんな雑誌の書 …

私のブログ開設プロジェクトは、徐々に進んでいる

私のブログ開設プロジェクトは、徐々に進んでいる 【「ハヤシさん、とにかく毎日写メールで写真を撮 り、文章を書いて」。ブログが成功するかどうか の鍵は、どれだけこまめに更新するか、というこ とらしい。「どんなことでもいいから、その日起 こったこと…

昔から仲のいい男友だちが私にこんな告白をするのである

昔から仲のいい男友だちが私にこんな告白をするのである 【「やっぱり結婚をした方がいいかな。この 年になると家庭を持つのもいいかなと思 ってきたんだ」「えー!」とのけぞる私】 林 真理子著『いいんだか悪いんだか』(12) ◇この病◇(下) 昔から仲のいい…

やはり私の心が華やぐのは縁談を頼まれることか

やはり私の心が華やぐのは縁談を頼まれることか 【先日もばったり会った友人に、「娘がもういい年 になるんだけど、どなたかいないかしら」と言わ れ、単なる時候の挨拶と思ったところ、三日後に 釣書と写真が送られてきた。こういうものをいた だくと責任感…

予感「自分はものすごいお節介おばさんになるだろう」と

予感「自分はものすごいお節介おばさんになるだろう」と 【人生を知りつくしたかのような、私の老母は 言う。「お金の世話はしても、人世話(ぜわ) は絶対にしないように」。そんなことはわか ってる。が、このところ、人から頼まれごと をすることが急に多…

そしてお礼のメールを打つ。「また帰ったら一緒に飲もうね」

そしてお礼のメールを打つ。「また帰ったら一緒に飲もうね」 【「ねえ、マリちゃん憶えてる? マリちゃん がまだ独身の頃、原宿のマンションにA君と B君を連れてって泊まったんだよ」。私は全 く憶えていないのだが、しこたま酔いつぶれ た三人は、うちの…

クラス会といっても地元の者たちはしょっちゅう会っている

クラス会といっても地元の者たちはしょっちゅう会っている 【朝の十一時から始まったクラス会はスナックのカ ラオケへと流れ終わったのは午後の六時だ。なん と七時間飲み続けてことになる。こういう時、み んなを送っていくのがクラス委員長のサトウ君だ。 …

毎年正月二日は、いつも山梨の実家へ帰る私

毎年正月二日は、いつも山梨の実家へ帰る私 【三十五年ぶりに高校のクラス会が行なわれた。 ほぼ卒業以来である。みんないい年のおじさ ん、おばさんになったが、あまり変わらない 人がほとんだ。顔から皺やたるみをとると、 暗号のように、少年少女の顔がう…

ソフトバンクのCMに出ている松坂さんが大好き

ソフトバンクのCMに出ている松坂さんが大好き 【あれから歳月が流れた。松坂さんは今やお 母さま役もおやりになる。相変わらずお美 しいけれど、体型はかなり変わられた。し かし私は、昔の松阪さんよりも、今の松坂 さんの方がずっと好きだ。大女優の貫禄…

樹座の役者はオーディションに応募してきた一般の人々

樹座の役者はオーディションに応募してきた一般の人々 【この樹座は遠藤先生の関係で、本職のものすご い方たちが指導してくださっていた。それも無 報酬で。たとえば、音楽監督は黛敏郎さん、バ レエ指導は森下洋子さんという具合である。演 出は、代々人気…

「ハヤシさん、ちゃんとタップダンスを習ってよね」

「ハヤシさん、ちゃんとタップダンスを習ってよね」 【ご存じのように、私は芝居好きのやりたい好 き。他に何の取り柄もないが、学園祭ではい つも花形女優としてお芝居に出ていた。大人 になってからは遠藤周作先生から誘われ素人 劇団「樹座(きざ)」に参…

私は山本先生を誘って、ホテルのバーへ行った

私は山本先生を誘って、ホテルのバーへ行った 【「夕顔の娼婦性は昔から言われていますが、彼女 は相当教養ありますよ。最初に夕顔の花を差し出 した 扇に書いた、あの歌もちゃんと古今の歌を なぞっているんです」などという先生のレクチャ ーをお酒をいた…

顔見世の一幕目に二十分近く近く遅刻してしまった

顔見世の一幕目に二十分近く近く遅刻してしまった 【三幕目、海老蔵と玉三郎の紅葉狩、仁左衛門の山神 という、顔見世ならではの豪華さである。私たちと 同じ列には舞妓ちゃんや芸妓さんも並んでいて、京 都らしいはなやかさだ。やがて、踊りも佳境に入っ た…

年末進行で忙しい師走はお芝居のうんと充実する時である

年末進行で忙しい師走はお芝居のうんと充実する時である 【京都は顔見世に行ってきた。わざわざこのためだ けに行ったのではない。京都で源氏千年紀を締め くくるフォーラムが行われることになった。その シンポジウムに出席するためである。基調講演は 「王…

聖徳太子「和を以て貴しとなす。忤うなきを宗となす」

聖徳太子「和を以て貴しとなす。忤うなきを宗となす」 【震災の混乱の中で、誰言うこともなく、天の啓示 のように現れた「絆」という言葉は、この「以和 為貴」と同義であろう。ありがたいことに、聖徳 太子が、日本人に初めて授けた法は、その言葉を 忘れて…

文庫化の間にいまわしき東日本大震災と原発事故が起こった

文庫化の間にいまわしき東日本大震災と原発事故が起こった 【感情に流されず,怖れまどわず、これまで通りにそ れぞれの職分を尽くすことこそが、今の私たちの正 しい心構えではあるまいか。たとえば、私は小説家 なのだから黙って小説を書き続けなければな…

私の生家には、東京の旧いならわしが残っていた

私の生家には、東京の旧いならわしが残っていた 【たとえば朝晩の食事の折など、二間続きの座敷の上 座に父と祖父と兄が座り、そこから両側に住み込み の店員さんたちが居流れて次男坊の私は末席であっ た。いわゆる「冷や飯食い」である。祖母と母は使 用人…

なかなか夢が実現できずに、とうとう笑顔が地顔になった

なかなか夢が実現できずに、とうとう笑顔が地顔になった 【幸せを求めるうえにも苦悩から免れるためにも、笑 顔は不可欠な要件である。楽しければ笑い、苦しけ ればももっと笑い、どちらでもなければ自然に笑っ ていればいい。日がな花のように笑い続けて、…

文学が立派な教養とみなさるのは社会の中でごく一部

文学が立派な教養とみなさるのは社会の中でごく一部 【わかりやすく言うなら自衛隊の兵舎の中で文学な ど語ろうものなら、まず周囲から白眼視され、へ たをすれば袋叩きの目にあった。軍隊以上にマニ ッシュな婦人服業界でもそれは同様であった。ほ かにも私…