2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

メディアによって変わる声(下)

メディアによって変わる声(下) {アナウンサーは、講演会場では、声が高いのです。 司会者として場を盛り上げないといけないという使 命感が、高い声を出させたのです。ところが、ラジ オの放送は深夜だから、スタジオの中で、マイクに 向かって、落ち着い…

メディアによって変わる声(上)

メディアによって変わる声(上) {三木卓「テレビに出たとき、一緒に出た芸人の人が、 本番開始の瞬間に、ひとつ大きく息を吸いこみ、爪先 立ちをしたような姿勢になって、しゃべりはじめた。 そのときまでは、ぼくらとふつうに話していた人が、 ぜんぜん違…

もっとも快い調べは愛するひとの声の響き

もっとも快い調べは愛するひとの声の響き {たとえ、恋人が美声の持ち主でなくとも、耳元で 自分の名前を囁いてくれれば、うっとりしない人 はいないはずです。詰まるところ、好きな人の声 が“美声”とも言えるでしょう。子どもにとって は、お母さんの声は、…

やくざの声は演技か本気か

やくざの声は演技か本気か {「声は人なり」と言うこともできます。たしかに 人柄や生き方と無関係に、トレーニングで鍛える ことはできますが、声を聞くことの専門家から見 れば、テクニックばかりで「芯の部分は変わらな い」とも思うのです} 『「声」は…

想像力を掻き立てるラジオの声

想像力を掻き立てるラジオの声 {ラジオを聞いていると、パーソナリティは美声の 持ち主ばかりです。テレビの後塵を拝するとはい え、ラジオには一定のファンが付いています。人 は、声のよい人のしゃべりを欲 しているのです。 現代生活では、穏やかな気持…

遺伝と環境の両方で声はつくられる

遺伝と環境の両方で声はつくられる {最近のFM放送は、英語をしゃべれるパーソナリティ が多い。英語をしゃべるパーソナリティは、私の経験 では、顎の張った人が多い。日本語と英語の両方をし ゃべっているうちに、顎の周囲にある筋肉の付き方が 似てくる…

能力と人柄と「声」の驚くべき関係性

{二〇〇〇年に朝日新聞が主催した「この千年の『日本の政 治リーダー』読者人気投票」で、田中角栄は、坂本龍馬、 徳川家康、織田信長に次いで、第四位に挙げられています。 現代人が実際に知っている人の中ではナンバー1の人気で す。田中角栄のだみ声に…

「声」にもアンチ・エイジングを!

{俳優は稽古場というだだッ広い空間で声を出し続けて います。声帯という筋肉は衰えても、耳が衰えないの です。自分の声が“変だな”と思うと、ついついトレ ーニングをして、声の維持に努めるという習性があり ます。ビジネスマンも、かっては、大きな空間…

“相手に届かせたい”という気持ちが一番大事(下)

{マイクを使っても、力のない声は、力のないまま 大きくなるだけで、聞く人には〈届かない〉ので す。私たちが人前で話す時、自分の意識が届く範 囲でしか、声は届いていません。大きな会議室で スピーチをするなら、会議室全体にまんべんなく 意識を届かせ…

“相手に届かせたい”という気持ちが一番大事(上)

{部下が「この人について行こう」と思えるような上司に ならなければ、組織はうまくまわっていかないのです。 織田信長の桶狭間の戦いを思い出してみましょう。 二万五千の今川義元の軍勢に対して、織田軍は一〇分の 一しかいませんでした。信長が腰抜けで…

通る声は「七分の力で発した声」(下)

{テニスコートや野球場のような、 広いスペースの向こうと、 こちらで声を出すのが、最も良いのですが、都会ではそんな 場所はありません。カラオケにはある程度効果があると言え るでしょうか。そこにいる人に「届かせる気持ち」が「通る 声」を作っていく…

通る声は「七分の力で発した声」(上)

{普通のオフィスでは、問題なく会話できるのですが、 大きめの会議室で発言すると、後ろの席の人には、 何を言っているのかわからなくなるのです。声が通 らない、と言われるタイプです。都会人は、一般に 大きな声を出すことはありません。遠くにいる人に …

大きい声は魅力的か、無作法か

{大手企業に勤める友人が、こんなことを言っていまし た。「うちの会社の欠点は、会議で大きな声を出す人 の意見が通りやすいことなんだよ」。言われて改めて 気付いたのですが、事情はどの会社でも同じはずです} 『「声」は見た目よりものをいう』〈著者…

CDよりもレコードの音が心地よい理由

{CDは人間の耳で聞こえない高音と低音をカット してつくられます。その分コンパクトになって、 保存しやすくなったとも言えるのですが。人間の 耳で聞こえない音はカットしても支障ないではな いかと言われると一瞬説得されてしまいそうです} 『「声」は…

面接試験はマナーと「声」が勝負

{私は、俳優教育にも携わってきたので、俳優の卵 である若い人も含めれば、二〇〇〇人近い方々と “格闘”してきました。声は、訓練すれば飛躍的 によくなるものです。筋肉の運動ですから、一朝 一夕に向上するものではありませんが一ヵ月の単 位で見るならば…

鍛えこまれた声は凄味を感じる(下)

{義務教育では、国語の時間は共通語以外の文法は “ペケ”です。オーバーに言うなら、文部省が指 導する「国語」という“法律”のような規則がで きているのです。 しかし、声は多分に主観的で、「NHKのアナウ ンサーの声はよくて、森進一さんの声は悪い。だ…

鍛えこまれた声は凄味を感じる(上)

{クラシック音楽が理想とする美しい声という概念は、 一応は、存在すると思います。 一方で、私たちは歌謡曲の歌手にも魅力を感じてい ます。たとえば、だみ声のルイ・アームストロング。 しわがれ声の森進一さん、熱唱型の長渕剛さん、か すれ声のもんたよ…