2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

市長さんは烏帽子と直衣という格好で仁左衛門さんそっくり

市長さんは烏帽子と直衣という格好で仁左衛門さんそっくり 【山鉾につきそう町の顔役たちや、この文箱を 持つ町行司はみんな上下(かみしも)に身を 正して笠を手にしている。「室町といった呉 服の町の人たちが多いので、この上下姿が、 ものすごく、決まっ…

京都の人々の財力を見せつける山鉾を飾り皆に見せるのだ

京都の人々の財力を見せつける山鉾を飾り皆に見せるのだ 【「くじ改め」というのがどういうことか、よ くわからなかったのであるが、目の前で見て 納得した。三十二基の山鉾が、八坂神社まで 巡行するのであるが、これはくじによって順 番が決められる。巡行…

「葵祭を見たんですから、祇園祭も見ましょう」

「葵祭を見たんですから、祇園祭も見ましょう」 【まずは前夜祭というべき宵山から見ようと、十六 日の夜に京都へ入った。夕食を麻生さんご夫妻と、 このあいだ、十二単を着せてもらい仲良くなった 井筒法衣店の井筒さんご夫妻と一緒にとる。祇園 祭につきも…

青山の裏通り向こうから村上さんが歩いてくるではないか

青山の裏通り向こうから村上さんが歩いてくるではないか 【あれほど売れている『1Q84』であるが、 私のまわりで読んでいる人がほとんどいな い。先週、ビッグサイトで行なわれたブッ クフェアで講演会をし千五百人の聴衆に向 かって「村上さんの新刊読ん…

「ねえ、これから村上春樹さんのやってるバーに行かない?」

「ねえ、これから村上春樹さんのやってるバーに行かない?」 【まことに失礼な言い方かもしれないが、私はよく、 「村上春樹さんはヤンバルクイナ」と表現する。こ の業界で会った人や、見た人がほとんどいないのだ。 パーティーには全く出られないし、イン…

「サイモン&ガーファンクル」のコンサートを聴きに行った

「サイモン&ガーファンクル」のコンサートを聴きに行った 【ガーファンクルがソロで歌う。髪はやや後退した けれども、白いシャツ姿が昔のままだ。彼の姿を 見ていたら、誰か思い出した。日本人の誰か…… ピュアで禁欲的で、変わらない若さを持ち、そし て常…

つい先日のこと、初めてマリーをペットホテルに預けた

つい先日のこと、初めてマリーをペットホテルに預けた 【「ふつうのペットホテルだと、オリの中 に入れられっぱんしで可哀想。私がいつ も預けているところが、すごくいいです よ」。そこは人気があって、紹介者がい ないとみてくれないということであった】…

早く帰って新聞連載小説の、今日の分を書かないと

早く帰って新聞連載小説の、今日の分を書かないと 【よく犬に関するエッセイを読むと愛犬との散 歩が何よりも楽しいとある。余裕を持って近 くの自然を見つめられるようになったとある。 私はそんな心境に達したことがない。犬の散 歩は、私にとって結構億劫…

そしてこのコを連れて散歩するのが私の日課となった

そしてこのコを連れて散歩するのが私の日課となった 【マリーはひどく人なつっこい犬で、向こう から、顔なじみとなった犬がやってくると、 二十メートル前から昂奮のあまり、後ろ足 だけで立って走っていく。そして、近寄っ ては、しつこく顔をなめまわす。…

女の子のトイプードルを飼い始めて、四ヶ月

女の子のトイプードルを飼い始めて、四ヶ月 【隣のマンションの奥さんが、耳寄りな話を してくれた。「私の友人の友人が、犬のブ リーダーをやってるの。ペットショップで 買うよりずっと安く売ってくれるのよ」そ んなわけで手付金を払ったのであるが、最 …

松本先生もなぜか嬉しそうに、名刺をくださった

松本先生もなぜか嬉しそうに、名刺をくださった 【すっかり、舞い上がってしまった私は、装丁の打ち 合わせに来た新潮社の編集者に、「今度の本、初め ての歴史小説だから、松本先生に帯の文書をお願い 出来ないかな」と、とんでもないことを言い出した】 林…

本物の松本清張先生がふつうに向こうから歩いていらした

本物の松本清張先生がふつうに向こうから歩いていらした 【お宝はもうひとつある。今年は松本清張生誕 百年ということであるが、私は松本先生の直 筆の原稿を額に入れて持っている。それは私 の本に長い推薦文を書いてくださった原稿だ】 林 真理子著『いい…

うちの家宝、手塚治虫先生が描いてくださった色紙である

うちの家宝、手塚治虫先生が描いてくださった色紙である 【どんな雑誌か忘れてしまったが、手塚先生と 対談することになった。話が終わりに近づい た頃、編集長が色紙を持って来た。「ハヤシ さん、せっかくだからこれにサインしていた だいたら。出来たら絵…

二十年前のこと、女友達とドイツに旅行した

二十年前のこと、女友達とドイツに旅行した 【「ねえー、ベルリンに行ったみたい。あの壁を見 てみたいよ」。しかし私は、旅程を変更し、列車 の予約をしたりするのがめんどうであった。「次 にしようよ。ベルリンの壁なんて、いつでも見ら れるんだからさ」…

二十年近く前のこと、私はある女性の伝記を書いた

二十年近く前のこと、私はある女性の伝記を書いた 【明治の宮廷で、妖婦と呼ばれた女性だ。伊藤博 文はじめ、明治の元勲たち何人かと関係を持っ たと言われているが、それは彼女の裏の顔で、 表の方は、明治の女子教育の第一人者ともいえ る。しばらく、学習…