2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

サマー・バカンスの楽しみ方が正しく根付いていない

サマー・バカンスの楽しみ方が正しく根付いていない 【また、家族揃ってのサマー・バカンスという東 洋的発想もいただけない。子供をゾロゾロ連れ てのバカンスなど、世のおとうさんにとっては 疲れこそすれ、少しも休養にはならず、また、 母国の風物すら知…

ベスト2・3「バンヤン・トゥリー」「レイク・ラスベガス」

ベスト2・3「バンヤン・トゥリー」「レイク・ラスベガス」 【おまえはネバダ州観光局の回し者か、と 言われるくらい、私はあちこちでラスベ ガスの魅力を語っているが、実は、かの 街にも、喧騒とは無縁のリゾートがある】 浅田次郎著『ま、いっか。』(9…

今回はサマー・バカンスのとっておき情報を公開しよう

今回はサマー・バカンスのとっておき情報を公開しよう 【だいだいからして、ガイドブックとかインターネ ットには、うまいことしか書いていない。人の噂 も、さほどアテにならぬことは、海外リゾートを 何度も体験している方は、すでにご承知であろう】 浅田…

その容姿を見ただけで恋に落ちるような女性が少なくなった

その容姿を見ただけで恋に落ちるような女性が少なくなった 【だいだいからして女性美の基準などというものは、 すこぶるあやふやである。たとえば、正倉院御物 の「鳥毛立女屏風」に描かれた天平の典型的美女 は、今日の美的基準でいうならただのデブである…

枯木のように痩せた女が好みという男はめったにいない

枯木のように痩せた女が好みという男はめったにいない 【かねがね、ふしぎに思っていることがある。ア メリカ人はともかくとして、日本人は、なぜや みくもに痩せようとするのであろう。しかも、 その方法のアメリカ人と異なる点は、摂取カロ リーの消費では…

ニューヨークの定宿はプラザのパーク・ビューである

ニューヨークの定宿はプラザのパーク・ビューである 【設備も古く、必ずしも住みごごちのいいホテ ルではないのだが、毎朝目が覚めたとき窓い っぱいに拡がる、セントラル・パークの景観 はかけがいがない。ことに晩秋から冬にかけ て、豊かな木々が黄色に染…

男も女も胸を張って堂々と歩かねばなるまいと思った

男も女も胸を張って堂々と歩かねばなるまいと思った 【何も女性に限ったことではないのである。日本 の社会では男も女も過大な自己表現や突出した 行動を破廉恥と考え、何ごとにおいても他人と 同一もしくはそれ以下であることが美徳される。 かくして外国人…

日本人女性のこそこそした歩き方が怪しげに見える

日本人女性のこそこそした歩き方が怪しげに見える 【常に誇らしく自己主張をすることが、一種 の社会的モラルとされるアメリカでは、ま るで、人目を憚るように背を丸めているこ と自体、十分怪しげに、見えるのであろう】 浅田次郎著『ま、いっか。』(86…

「日本の女性は、ひとめでそうとわかるね」

「日本の女性は、ひとめでそうとわかるね」 【華奢で小さいのは、コリアンもチャイニーズも 同じだが、ジャパニーズは猫背で前かがみに歩 く。まるで何か悪いことでもしているみたいに】 浅田次郎著『ま、いっか。』(85) 第2章 ふるさとと旅(33) ◇ホ…

ところで、私はべつにネバダ州観光局の回し者ではない

ところで、私はべつにネバダ州観光局の回し者ではない 【おしゃれのための買物はその行為自体が楽しいもので なければならない。生きてゆくためにどうしても必要 なものを買うわけではないのだから買う物よりも買い 方に意味がある。それがショッピングの醍…

S・モール「ファッションショー」だけでも一日がかり

S・モール「ファッションショー」だけでも一日がかり 【ただ困ったことに、ラスベガスは砂漠の中 の人工都市であるから、真冬の一時期を除 けば灼熱地獄となる。空気はカラカラで乾 燥しているので、「暑い」というより「熱 い」、もしくは「痛い」という感…

ラスベガスは知る人ぞ知る買いだおれの町である

ラスベガスは知る人ぞ知る買いだおれの町である 【店舗の数と密度は、断然世界一であろう。およそな いものはないと言ってもよく、そのうえ季節に関係 なくやたらとバーゲンをやっている。そうした状況 下での望みの品を無事にゲットするために、行きあ たり…

ロンシャンでも、みながみなおしゃれをしているわけではない

ロンシャンでも、みながみなおしゃれをしているわけではない 【たとえば凱旋門賞のあくる日、サンジェルマン のマルシェですれちがったとしても、きのうの マダムだと気付くまい。それでいいのである。 日常のカジュアルと、非日常のソシアルがきっ ぱり分か…

大人の男は大人の女にしか魅力を感じぬのである

大人の男は大人の女にしか魅力を感じぬのである 【多くの女性にとってはまことに意外な話であろうが、 世の男どもは女性の年齢をほとんど意識していない。 鑑賞する美の対象としても、恋愛の相手としても、 である。若ければ若いほどいいという基準は、せい …

小説家になってからは同じ時期の凱旋門賞に通い始めた

小説家になってからは同じ時期の凱旋門賞に通い始めた 【初めて凱旋門賞に行ったとき、寄り添う人々の優雅 さに愕いた。招待客の男性はシルクハットにテール コートが正装である。女性は華やかなドレスに、必 ずご自慢の帽子を冠る。むろん全員がそうした身…