メディアによって変わる声(上)

メディアによって変わる声(上)

三木卓「テレビに出たとき、一緒に出た芸人の人が、
  本番開始の瞬間に、ひとつ大きく息を吸いこみ、爪先
 立ちをしたような姿勢になって、しゃべりはじめた。
 そのときまでは、ぼくらとふつうに話していた人が、
 ぜんぜん違うオクターヴの高い話しかたになった」 }

『「声」は見た目よりものをいう』〈著者〉竹内 一郎(37)

<第2章>声は「見た目」以上にものをいう
メディアによって変わる声(上)

◆◇◆続々・立ち読み失礼◆◇◆

☆佐高 信『原発文化人50人斬り』毎日新聞社☆(41)

▼△第3章 東京電力の歴史と傲慢△▼ (7)
・“国策逮捕”された前福島県知事(下)
●森本宏検事「中学生の娘が卒業するまでここから出さない」と、

◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆

佐藤栄佐久 (著) 『福島原発の真実 』(平凡社新書) ☆

▼△第2章 まぼろし核燃料サイクル(30)△▼
・全国初のプルサーマル事前承認(その5)
●九九年九月ニ七日、日本で初めてMOX燃料が原発に搬入された
『「声」は見た目よりものをいう』〈著者〉竹内一郎(37)

<第2章>声は「見た目」以上にものをいう

メディアによって変わる声(上)
《「 詩人で作家の三木卓さんが、こんなことを言 っています。 「テレビに出たとき、一緒に出た芸人の人が 本番開始の瞬間に、ひとつ大きく息を吸いこ み、爪先立ちをしたような姿勢になって、し ゃべりはじめた。そのときまでは、ぼくらと ふつうに話していた人が、ぜんぜん違うオク ターヴの高い話しかたになった」(『読売新 聞』二〇一〇年一ニ月十七日夕刊) 格闘技の選手が、試合の前に大きく息を吸い 込んで気合いを入れているシーンはよく見ま す。 芸人にとって、収録は試合のようなものだか ら、その前に気合を入れたのも理解できます。 その後に、芸人が高い声に変わるというのが、 テレビの特徴だろうと思うのです。テレビで も、民放のバライティーは一種の躁状態をつ くらなければなりません。だから、自然と高 い声になるものです。 そのことを、三木さんが知り合いのタレント さんに話した時の返事がこうでした。 「テレビって、そういうものなのよ。そうし ないと全体が暗くなる。そうやってちょうど いいかげんになるのよ」(同前) テレビ界全体がそうだから、それよりテンシ ョンが低いと、視聴者が違和感を持つのです。 」》 (つづく) (Y173-72) ◎正直言って、ここに、詩人の木卓さんが、 登場してきたのは意外でした。これだけでは、 どんなテレビ番組に出らていたのか、わかり ませんが、私のイメージからは、三木卓さん はテレビに似合わないのです。“ぼくらとふ つうに話していた人が、ぜんぜん違うオクタ ーヴの高い話しかたになった”という驚きが、 よく理解できます。私の大好きな三木さんの 詩『系図』をご紹介したいと思います。 ◎今は亡き、両親に産んでくれて、ありがと うと、こんな歳になっても、今更ながらにも、 言いたくなる詩です。不思議にも、なんだか、 自分が生まれてきた時の様子が見えてくるの です。

系図 SATB 作曲:安藤寛子 詩:三木卓

(anhirokomoko さんが 2011/09/09 にアップロード) 【詩:三木 卓  曲:安藤寛子  演奏:Spiaggia Centrale (2011/4/16(土) Vento di Verde の会)】 『系図三木卓 ぼくがこの世にやって来た夜 おふくろはめちゃくちゃにうれしがり おやじはうろたえて 質屋へ走り それから酒屋をたたきおこした その酒を呑みおわるやいなや おやじはいっしょうけんめい ねじりはちまき 死ぬほどはたらいて その通りくたばった くたばってからというもの こんどは おふくろが いっしょうけんめい 後家のはぎしり がんばって ぼくを東京の大学に入れて みんごと 卒業させた ひのえうまのおふくろは ことし六十歳 おやじをまいらせた 昔の美少女は すごくふとって元気がいいが じつは せんだって ぼくにも娘ができた 女房はめちゃくちゃにうれしがり ぼくはうろたえて 質屋へ走り それから酒屋をたたきおこしたのだ ◎今は亡き、両親に産んでくれて、ありがと うと、こんな歳になっても、今更ながらにも、 言いたくなる詩です。
MISS SUZY
Miss Suzy三木卓氏には、英米、ロシアの児童文学の 翻訳が数多く、特にアーノルド・ローベルの シリーズはロングセラーとなっています。 なお、アーノルド・ローベル(Arnold Lobel, 1933年5月22日 アメリカ・ロサンゼルス市 - 1987年12月4日 ニューヨーク)は、アメリカ の絵本作家。
MISS SUZY by Miriam Young/ Arnold Lobel
(theendaudio さんが 2011/08/30 にアップロード) 【Miss Suzy the squirrel and her band of toy soldier  friends reclaim her comfy oak tree home from a gang  of rowdy red squirrels. Read by Tara Rose Stromberg,  recorded by THE END AUDIO.】

『「声」は見た目よりものをいう』

単行本: 179ページ 出版社: 潮出版社 (2011/5/6) 〔目次〕 <はじめに> <第1章>できる人は「声」が違う!
<第2章>声は「見た目」以上にものをいう
<第3章>いい声をつくるヒント <第4章>さらに表現を豊かにするために <終章>〈声〉の世界を楽しもう 〔著者〕 ☆竹内 一郎(たけうち・いちろう)☆ 演出家・劇作家・漫画原作者。 1956年福岡県生まれ。横浜国立大学教育学部心理科卒業。 九州大学博士(比較社会文化)。九州大谷短期大学助教授を へて宝塚大学教授。『手塚治虫=ストーリーマンガの起源』 でサントリー学芸賞さいふうめいの筆名で発表した『戯曲 ・星に願いを』で文化庁舞台芸術創作奨励賞佳作、『哲也  雀聖と呼ばれた男』で講談社漫画賞を受賞。非言語コミュ ニケーションを説いた『人は見た目が9割』が110万部の ベストセラーとなった。

『「声」は見た目よりものをいう』〈著者〉竹内一郎(37)

◆◇◆続々・立ち読み失礼◆◇◆

☆佐高 信『原発文化人50人斬り』毎日新聞社☆(41)

原発安全神話を捏造してきたのは誰か!   政財界、メディアと御用学者とタレント文化人  ――原発翼賛体制のすべてを暴き、フクシマの  惨事を招いた者たちを、怒りをこめて告発する》  (表紙帯から)
▼△第3章 東京電力の歴史と傲慢△▼ (7)
・“国策逮捕”された前福島県知事(下)
●森本宏検事「中学生の娘が卒業するまでここから出さない」と、
《「――原子力委員会の「福島県知事のご意見を聞く会」に出席し た時、第一章の「原発文化人」もしくは“原発おばさん”に挙げた タレント弁護士の住田裕子が、 「賛成派、反対派いろいろいるが、どちらの意見も聞いて今回の結 論を出した。私たちの世代で決める必要があるならば、次世代に先 送りしないで結論を出す必要がある」 と言ったので、佐藤が、 「原子力政策決定についてフランスは一六年、ドイツはニ〇年もか けているのに、あなたが四、五ヵ月で結論を出さなきゃいけないな んて思ったのは、誰に刷り込まれたのですか?」 と質問したら、住田は、 「失礼ね」 と、ニ、三回言っただけだったという。 こんな住田が原子力委員なのです。 「もともと私は、原発について反対の立場ではない」としつつ、佐藤 は「事故情報を含む透明性の確保」と、「安全に直結する原子力政策 に対する地方の権限確保」の二点を、「譲れない一線」として要求し た、主張する。 当然のことだろう。しかし、当然のことができない国や東電は、それ を求められると困るのだった。 その国や東電の意を受けてか、東京地検特捜部が動く。 「知事は日本にとってよろしくない。いずれは抹殺する」 佐藤と共謀して収賄したという罪に問われた佐藤の弟の裕二を、検事 の森本宏はこう脅かした。また、取調室で、やはり裕二に、 「中学生の娘が卒業するまでここから出さない」 とも言ったのだった。 二〇〇八年の東京地検の判決は「実質無罪」の「検察にとっての厳し い判決」であり、“国策逮捕”だったことが明らかになりつつある。 佐藤はこれについて「マスメディアも共犯」と指摘している。――》 原発文化人50人斬り ◎本当とは、どうしても、思えない。 ///////////////////////////////////////////////////////////

◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆

佐藤栄佐久 (著) 『福島原発の真実 』(平凡社新書) ☆

《国が操る「原発全体主義政策」の病根を知り尽くした  前知事がそのすべてを告発》(表紙帯から)
▼△第2章 まぼろし核燃料サイクル(30)△▼
・全国初のプルサーマル事前承認(その5)
●九九年九月ニ七日、日本で初めてMOX燃料が原発に搬入された
《「――この時点でプルサーマル実施の時期は、九九年一〇月の福島 第一原発3号機の定期点検の際にMOX燃料を原子炉に入れ、一ニ月 から発電する予定とされた。 翌九九年九月ニ七日、ベルギーのベルゴニュークリア社が再処理して 作ったMOX燃料三ニ体が、輸送船パシフィック・ティール号に積ま れ、海上保安庁の護衛つきで福島第一原発専用港に到着した。 南アフリカ喜望峰回りでニヶ月の船旅の末、日本で初めてMOX燃 料が原発に搬入されたのだ。 MOX燃料は、直径、高さとも一センチメートル程度の円柱形状であ るペレットに加工して、ジルコニウム合金製の被覆菅に入れて一本の 燃料棒とで燃料集合体を構成している。 MOX燃料棒を納めたキャスクと呼ばれる格納容器が、船からクレー ンで吊り上げられ、原発に収められた。 すでに、核燃料サイクル懇話会で県庁内の議論  県議会で県民の代 表による議論は尽くした。私は、「粛々と見守りたい」とだけコメン トを発した。――》 福島原発の真実 (平凡社新書)原発の原子炉が4基あるフィンランドでは「高レベル放射性廃棄物 が10万年後に無害になる」と想定して、建設中の高レベル放射性廃 棄物の最終処分場「オンカロ」の建設に着手し2020年の本格操業 を目指しているそうですが、10万年後の耐久性を考えるとは、人間 は恐ろしいモノに手を染めてしまいました。頭が変になる。

≪都会歳時記≫

[都市・現代の視座1000句]句集 古家 元「文學の森」刊]
〔冬〕時候  大川のゆるりと曲がり日脚伸ぶ
http://shop.bungak.com/products/detail.php?product_id=143

≫平成万葉集

読売新聞社 (編集)、「万葉のこころを未来へ」推進委員会 (編集)
くわがたは元気でゐるといふ電話一年生との会話弾む
染谷道子(72歳)千葉県            

◆◇◆悪魔の辞典より◆◇◆

アンブローズ ビアス (著)、Ambrose Bierce (原著)、 西川 正身 (翻訳)
検察官(censor n.)
天才の著作の公刊を禁止しようとて、ある種の政府が 雇っている役人。ローマにあっては、風紀を監査する 役人であったが、当今の諸国民の風紀は、とうてい、 監査に耐え得るものではない。 新編 悪魔の辞典 (岩波文庫)

☆★☆言えそうで言えない英会話表現☆★☆

面倒なことになるぞ。
You are asking for troulbe.
<NHKラジオ 「英語5分間トレーニング」岩村圭南 講師>

◎◆◎アートのたのしみ《英国篇》◎◆◎

ジョージ・フレデリック・ワッツ“The Countess Somers”
(個人蔵) ◇ジョージ・フレデリック・ワッツ (George Frederic Watts,1817年2月23日 - 1904年7月1日) イギリスの肖像画家、寓意画家、彫刻家。ラファエル前派・象徴主義。 愛と生、死をテーマに寓意画を描き、肖像画も多く残しました。ワッツ は、もともとも肖像画家で有名でしたが、象徴性によってラファエル前 派に通じ、甘美な抒情性と象徴性のある作品によって、19世紀後半 (ヴィクトリア朝時代)、イギリスを代表する画家となりました。 1867年にロイヤルアカデミーの正会員に。准男爵への推挙を2度も断る。 87歳で生涯を閉じました。 “自画像”(1864年・テイトギャラリー、ロンドン)
George Frederick Watts - Paintings (1 of 3)〈作品紹介〉
(joshje777 さんが 2009/07/06 にアップロード) 【http://www.wattsgallery.org.uk/  http://en.wikipedia.org/wiki/George_Frederic_Watts】  ・Music : Stars of the Lid - Don't Bother They're Here ◎ここでBGMに使用されている“Stars of the Lid”の “Don't Bother They're Here”は不思議な音楽です。  銀河系の遙か彼方で魂が浮遊している感じ。こういうの  を癒し系というのかしら。
Don't Bother They're Here (Stars of the Lid)
(DroneBasedMusic さんが 2010/02/01 にアップロード)