予感「自分はものすごいお節介おばさんになるだろう」と

予感「自分はものすごいお節介おばさんになるだろう」と

【人生を知りつくしたかのような、私の老母は
 言う。「お金の世話はしても、人世話(ぜわ)
 は絶対にしないように」。そんなことはわか
 ってる。が、このところ、人から頼まれごと
 をすることが急に多くなった。就職から病院
 の紹介、レストランの予約、当たる占いの人】
 

林 真理子著『いいんだか悪いんだか』(10)

◇この病◇(上)

予感「自分はものすごいお節介おばさんになるだろう」と

《「 ◆ハッとするピクチャー(Source:REUTERS◇) ◇Growing up in the EU parliament (Italy's Member of the European Parliament Licia Ronzulli (C) takes part with her daughter Vittoria (L) in a voting session at the European Parliament in Strasbourg November 19, 2013. REUTERS/Vincent Kessler) (Italy's Member of the European Parliament Licia Ronzulli takes part with her baby in a voting session at the European Parliament in Strasbourg September 22, 2010. REUTERS/Vincent Kessler) 若い時から予感はあった。それは、 「自分はものすごいお節介おばさんになるだ  ろう」 ということである。 人生を知りつくしたかのような、私の老母は 言う。 「お金の世話はしても、人世話(ぜわ)は絶  対にしないように」 そんなことはわかってる。が、このところ、 人から頼まれごとをすることが急に多くなっ た。就職から病院の紹介、レストランの予約、 「どっかすごく当たる占いの人を教えて」 というのもある。 たいていの人がこういう時、 「ハヤシさんは顔が広いから」と言うのであ るが、デカ顔で単に知り合いが多いだけ。何 の力があるわけでもない。 しかし、私のお節介というのはもはや病気の 域に達しているようだ。先週のこと、某有名 ブティックの閉店セールに行った。 本当は行かなくていいのであるが、ブティッ ク店員のA子さんに、ちゃんと挨拶をしなく てはいけないと思ったのだ。おかげで四割引 きとはいえ、ものすごく高いブランドのジャ ケットを買ってしまった……。 それはともかく、このAさんとは二十年来の つき合い。以前彼女は、私の買った洋服をひ とつひとつポラロイド写真に撮り、それを着 て雑誌に載った私の写真を綺麗にスクラップ してくれていたのである。 そのうえ、下町に住む彼女は、私の好物の店 のドラ焼きをよくプレゼントしてくれたもの だ。あの頃大学を出たばかりの彼女も、二十 年たってもはや四十代。独身である。 私は店の外まで送ってくれた彼女に言った。 「Aさん、どうするの。本社に行くの」 「いいえ、ハヤシさん、私、明日でリストラ なんです。まさか私の身にこんなことが降り かかるとは」 「結婚の予定は」 「そんなもの、あるわけないじゃないですか」 外はみぞれまじりの雨になってきた。私も立 ち去り難く、しばらく立ったままだ。 」》 ■《私のお節介というのはもはや病気の域に 達しているようだ》 ちかごろのご時勢に、みずからを投げ打って、 月下氷人たらんと努力する“お節介おばさん” は、いたって得難い存在です。 それにしても、悲しいかな、いろんな條件が かさなって結婚しずらい社会になりましたね。 いま、日本は、そうとう、おかしな国になり ました。 おかしなことのひとつに、異性をガツガツと 求めることもなく、恋愛には縁がないわけで はないのに、あまり積極的ではない男性であ る「草食男子」が増えていて、独身男性用の 料理教室が流行っているとか。 かたや、「僧職男子」が注目されているとか。 僧侶は厳しい修行をかさねることによって悟 りの境地に入る。ただ、その修行があまりに も厳しいため、一般の若者たちからは、自分 の世界とは、まったく別の世界と考えられる ていることが多い。 そこで、僧侶の中には、僧職に就いていても、 バーの店長をしたり、ロックが大好きだった り、休日はスノーボードを楽しんでといった 普通の若者と変わらないことを、世間に紹介 し、しかも仏教の教えを広めようと、頑張っ ている人います。 若手の僧侶と語り合うイベントには、大勢の 若い女性が集まってるとか。 ちなみに、こんなサイトがあります。 《これは、私のお節介です。ご了承ください》 ★『僧職男子に癒されナイト☆11月』 (投稿日:2013年11月18日 作成者: Madame) 【坊主の、坊主による、あなたのための 夜! 「僧職男子に癒されナイト☆」は、 カラフル  &POPな現代風精進料理とお酒を味わいなが  ら お坊さんとのんびり語り合う、月に一度  の夜のカフェです。 ナチュラルフードコー  ディネーターのAyakaさんによる かわいく美  味しい新感覚精進料理もぜひお楽しみに♪  日時:2013年11月28日(木) 18:30開場   19:00勤行  場所:銀座モダンアート    中央区銀座1-9-8 奥野ビル608  布施:3000円(1ドリンク&ごはん) ☆結婚しないかもしれない症候群 (角川文庫) 結婚しないかもしれない症候群 (角川文庫) 〈目次〉 第1章 独りで生きていくことを覚悟したとき 第2章 独身女を襲う深刻な住宅事情 第3章 保険という名の麻薬にすがる 第4章 不倫の結末 第5章 猫という“彼”と暮らす 第6章 Hanakoさんのワガママな結婚願望 第7章 家が結婚の邪魔をする 第8章 子供だけは生もうと決意したとき 第9章 男の子たちの症候群、そして私たちの未来 ・独りで生きていくかもしれないと覚悟した時点で、  突然襲ってくるさまざまな不安…。「生めない、  とわかったときがみじめでしょう」と同僚のアメ  リカ人に頼んで妊娠・出産した薫さん。24歳でマ  ンションを買った恵子さんは、「買ったことです  ごく気持ちが落ち着いたんだ」と語る。親のため  に1億3千万の借金をした典子さん。結婚生活にい  まさら甘い夢なんてもてない、と普通のボーイフ  レンドが3人、セックスつきが3人、計6人とつき  あう直美さん。20人の独身女と著者が〈結婚〉を  めぐり、恋愛と人生の闘いを切実に語る。大ベス  トセラー、文庫化。 ☆美坊主図鑑~お寺に行こう、お坊さんを愛でよう 美坊主図鑑?お寺に行こう、お坊さんを愛でよう 〈目次〉 「修験道山伏として修行にはげむ」佐藤秀仁 「創作和菓子は絶品。スイーツ大好き」木原健 「バーの店長にボクサー。多才が魅力」藤岡善信 「愛するペットの霊を弔う、ハンサムBOZE」細川浩徳 「高野山下北沢系元俳優BOZE」東山教清 「高尾山の滝行の貴公子」深田洋平 「航空自衛隊出身のクリーミー系」松本勇真 「ライオンズの優勝祈願を高幡不動尊で」清水順一 「日々是好日で毎日楽しく。瀬戸内の天然系」山本和正 「復興の祈りを込めてジョギング開始」西岡慈圓〔ほか〕 ・「座禅合コン」「お坊さんと見合いする会」など、  今なぜかお坊さんがブーム。また、震災後、揺れる  女の子たちの気持ちを救うのが「寺巡り」「お坊さ  巡り」であったりする。この本は、そんな「お坊  さん&お寺さんフェチ」の女性に送るイケメンお坊 さん満載の一冊。 埋もれていた「イケメン坊主」 「癒し系坊主」「クリーミー系坊主」を発掘、その姿 とプロフィールを図鑑にした。 (つづく) (1583ys-972ent) ★林 真理子著『いいんだか悪いんだか』(文春文庫) いいんだか悪いんだか (文春文庫) ・文庫:256ページ ・出版:文藝春秋(初版奥付日2013年03月10日) ◇ペットショップの売れ残り犬をつい購入、輸送費も省みず、 高知の友にプレゼント、時間もお金もたっぷり使って見合い 場をセッティング、お節介はもはや病気の域に達する一方、 イタリアでオペラ鑑賞、ついには自ら舞台でヒロインに。時 代の最先端と変わらぬ人情を両立させながら、仕事に遊びに フル稼働。京都からイタリアま、マリコの爆笑ダイアリー、 2009年総集篇。 ◇林真理子。1954(昭和29)年、山梨県生まれ。日本大学藝術 学部文芸学科卒業後、コピーライターとして活動。1982年の エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』がベストセ ラーとなる。1986年『最終便に間に合えば』『京都まで』で 第94回直木賞を受賞。1995年『白蓮れんれん』で第8回柴田 錬三郎賞、1998年『みんなの秘密』で第32回吉川英治文学賞 を受賞。『ミカドの淑女』『女文士』『美女入門』『anego』 『コスメティック』『Ruriko』『私のこと、好きだった?』 『下流の宴』『六条御息所 源氏がたり』『正妻 慶喜と美賀 子』など多数の著書がある。現在、直木賞の選考委員のほか、 講談社エッセイ賞吉川英治文学賞中央公論文芸賞、毎日 出版文化賞選考委員を務めている。 ・林 真理子氏

林 真理子著『いいんだか悪いんだか』(10)

―――――◎◆◎立ち読み◎◆◎―――――

★『原発ヒロシマ――「原子力平和利用」の真相』(50)

(岩波ブックレット) ・単行本: 64ページ ・出版社: 岩波書店 (2011/10/8) ・著者: 田中利幸、ピーター・カズニック)(Peter Kuznick) ・原爆の惨劇を経験した日本は、なぜ戦後、核の危険性に目 をつむり、原発政策に邁進していったのか。その背景には、 1950年代、アメリカが自らの核戦略を推進するために打ち 出した「原子力平和利用」政策があり、被爆地・広島もそ の戦略の一環として組み込まれたのだった。日本の原発政 策の「原点」を問う。  ☆原発とヒロシマ――「原子力平和利用」の真相 (岩波ブックレット)

▼△第2章 「原子力平和利用」とヒロシマ △▼(22)

―――宣伝工作のターゲットにされた被爆者たち

・広島ターゲット作戦――「原子力平和利用博覧会」〈4〉

広島平和記念資料館が「原子力のバラ色の夢」一色で覆われる

《「――しかし、広島の場合、実際には、広島県、市、広島大学、 広島アメリカ文化センター(ACC)および中国新聞社の共同主 催で、予算は七ニ八万円を計上し、一九五六年五月ニ七日から六 月一七日まで三週間開催された。 広島原子力平和利用博覧会打合会の会長には渡辺広島市長、副会 長に河野副知事、森戸広島大学学長、フツイACC会長、山本中 国新聞社長を互選。 会場は平和公園内に前年完成した広島平和記念資料館と平和記念 館(現在の平和記念資料館東館)が使われ、博覧会開催中は、資 料館展示物は全て仮の会場とされた中央公民館に移された。 したがって、もともとは原爆被害の実情を伝える目的で建てられ た建物が、三週間にわたり、「原子力のバラ色の夢」一色で覆わ れることになったのである。 ――」》

◆除染が復興の大前提 川内村長が会見

福島民報】(2013/11/20 09:51) ・遠藤雄幸 川内村長  川内村の遠藤雄幸村長は19日、東京都千代田区の日本記者クラ ブで記者会見した。「除染をしっかりと進めることが復興に向け た最大の前提になる」と指摘し、村民の帰還について「時間がか かればかかるほど戻る人が少なくなる。短期・集中的な投資が大 事ではないか」と国のさらなる対応を求めた。   遠藤氏は、村内に整備する災害公営住宅に触れながら、「(双葉 郡の各町村が郡山市いわき市など)都市部につくると双葉郡の 復興につながらない」と訴えた。村内の教育環境について「25 %の子どもしか帰村していない。子どもが帰ってきても近くに高 校がなく、必要性を痛感している」と述べた。   一方、「将来、村に戻らないという人も古里はあってほしいと願 っている。そういう人たちのためにも川内は存在しないといけな い」と強調。「何もやらない事は最悪だ。迷っても一歩踏み出さ ないと奇跡は起きない。皆さんの支援に報いるためにも復興の姿 を少しでも見せていきたい」と決意を述べた。   双葉郡各首長を招くシリーズの一環。20日も楢葉町の松本幸英 町長と大熊町の渡辺利綱町長が会見する。          

◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆

鎌田慧、斉藤光政『ルポ 下北核半島――原発と基地と人々』☆

・単行本(ソフトカバー): 224ページ ・出版社: 岩波書店 (2011/8/31) ・原子力発電所・核燃料再処理工場・ウラン濃縮工場・ MOX燃料加工工場・高レベル放射性廃棄物貯蔵施設・ 使用済核燃料の中間貯蔵施設、さらに核戦争の最前線基 地として機能する米軍三沢基地。『六ヶ所村の記録』か ら20年、原子力と軍事に侵食される本州最北の地を見 つづけてきた二人のジャーナリストによる報告。 使用済み核燃料が大量に集積される、もっとも危険な原 子力施設 ― 六ヶ所再処理工場原子力センターが姿を 現しつつあるそこは、かつて、農民の土地だった。マグ ロ漁でしられる本州最北端の大間町では、危険と隣合わ せの「最新鋭」原発が建設されている。 その建設地のど真ん中で、建設に抗い、自然エネルギー で暮らす母と娘がいる。原子力開発・核燃サイクルとい う国策のもとに押し潰されてきた人々の暮らしと土地、 そして矜持。フクシマ原発災害を出来させた構造と同じ 光景が広がる下北核半島の現況をリポートする。 ★ルポ 下北核半島――原発と基地と人々 ▼△ルポ 下北核半島――原発と基地と人々△▼(94)
・第2章 核最終処分場の不安・東通村(28)
カンフル注射としての交付金(その1)

どこでも、電力会社は飲ませ喰わせは当たり前だった

《「――東通村にはこれまでに入った、国からの電源三法などに よる交付金は、ニ三四億(二〇一〇年現在)にものぼる。 東北電力の第一号の稼働は二〇〇五年だったが、すでに一九八八 年から交付金が入りはじめ、五年後の一九九三年には、その金額 が一三億円に達した。それ以来、年によって増減はあるにしても、 二〇〇八年にはニ八億円が入っている。いわば交付金漬けである。 どこでもそうなのだが、電力会社は飲ませ喰わせは当たり前だっ た。「打ち出し小槌」のように、叩けばなにかをだしてきた。 ――」》

◆埋め立て申請不承認を知事に要望 名護市長が意見案

沖縄タイムス】(2013年11月20日 09時15分) 【名護】名護市は19日、米軍普天間飛行場の市辺野古沿岸部へ の移設に「断固反対することが市民の強い決意だ」として、移設 に向け政府が県に提出した埋め立て申請を承認しないよう仲井真 弘多知事に求める稲嶺進市長名の意見案をまとめた。22日の臨 時議会での議決を経て、29日までに知事に提出する。市長意見 では、「辺野古移設が普天間問題の唯一有効な解決策だ」とする 政府の主張を厳しく批判し、「移設により生活や自然環境に大き く影響を及ぼす」と強調。新基地に配備される予定の新型輸送機 MV22オスプレイが安全性への配慮を著しく欠いていると指摘 した。 「公有水面埋立承認申請書に関する意見」との市長意見はA4判 23ページ。「公有水面埋立法の要件を満たしていない事項」 「事業の不適切性」など4項目で構成。稲嶺市長が訴えてきた 「辺野古の海にも陸にも新たな基地は造らせない」との立場をあ らためて明確にした。 冒頭で「市民生活へ与える不安が最も大きい」としてオスプレイ 配備を指摘。環境影響評価に反映されなかった騒音や住宅地上空 の飛行に関する日米の合意違反も問題視し、同事業は不適切だと 導いた。 自然や生活環境への悪影響について、さまざまな観点から懸念を 明記。辺野古ダム周辺の土砂採取による赤土流出、キャンプ・シ ュワブ内から採取する汚染土砂使用の不安や、漁業への影響など も指摘した。 特に自然環境の面では、海草藻場やジュゴン、サンゴ、ウミガメ の生息環境への影響を問題視。市に届いた約2500件の市民意 見(抜粋)も掲載した。

◎◎◎万能川柳20周年記念ベスト版◎◎◎

仲畑貴志・編集  毎日新聞社刊 (2011/4/14) 毎日新聞の「仲畑流万能川柳」に寄せられた作品  の中から、秀逸句を厳選したとっておきの1260句。  20周年記念特別企画として糸井重里氏、南伸坊氏  ら爆笑鼎談も収録。泣いて笑って20年。5年半、  264万句から超厳選。日本のつぶやき傑作集。 ★万能川柳20周年記念ベスト版
・「わたくし」と言い出す女性 怖いです 松戸 トドママ
・言うなればメークダウンの人もいる   川崎 礼園
・新しい上司 息子と同い年       岡山 荒間草海
 

☆★☆≫詩歌 逍遙(俳句) ≪☆★☆

・ビル街は空地の犬のひるね時

・熱帯魚みなしづかなり値たかく

・寝し町の涼しさ尽きず月光り

石田波郷(いしだ はきょう)  (1913年3月18日 - 1969年11月21日) 本名哲夫(てつお)。松山市に生る。水原秋桜子の 「馬酔木」により、流麗な感覚を駆使した斬新な作 風で、新興俳句の重要な存在となった。戦後病篤の 時期をへてさらに写実に深さを加えている。当時、 俳壇の担い手の一人。「石田波郷句集」「胸形変」 惜命」など。 ※Wikipedia:石田波郷 

◇◆◇『出家とその弟子』◇◆◇〈12〉

※恋愛と性欲、それらと宗教との相克の問題についての 親鸞とその息子善鸞、弟子の唯円の葛藤を軸に、親鸞の 法語集『歎異抄』の教えを戯曲化した宗教文学の名作。 本書には青年がどうしても通らなければならない青春の 一時期におけるあるゆる問題が、渾然としたまま率直に 示されており、発表後一世紀近くを経た今日でも、その 衝撃力は失われず読む者に熱烈な感動を与え続けている。 〈この戯曲を信心深きわが叔母上にささぐ〉 極重悪人唯称仏(ごくじゅうあくにんゆいしょうぶつ)。  我亦在彼摂取中(がやくざいひせっしゅちゅう)。 煩悩障眼雖不見(ぼんのうしょうげんすいふけん)。  大悲無倦常照我(だいひむげんじょうしょうが)。                  (正信念仏偈

第一幕〈その1〉

人物 日野左衛門         四 十 歳    お兼(その妻)       三十六歳    松若(その息。出家して唯円)十 一 歳    親鸞            六十一歳    慈円(その弟子)      六 十 歳    良寛(その弟子)      二十七歳

第一場

日野左衛門屋敷。  座敷の中央に炉が切ってある。長押に槍、塀に鉄砲、笠、蓑な  ど懸けてある。舞台の右に偏って門がある。外は一寸した広場  があって通路に続いている。雪が深く積もって路のところだけ  低くなっている。 [お兼](炉の側で着物を縫うている)やっと此処までできた。     あと四、五日もすれば出来あがるだろう。何しろ早くし     なくてはもう直ぐお正月が来る。松若も来年は十二にな     るのだ。早く大きくなってくれなくては。ほんとに引き     延ばしたいような気がする。(間)     それにつけても左衛門殿のこの頃の気の荒みようはどう     したものだろう。段々だんだんひどくなるようだ。国に     居た頃はあんな人では無かったのだけれど。ほんとに末     が案じられてならない。(外を嵐の吹き過ぎる音がする)     今日も大層立腹して吉助殿の家に行かれたのだけれど、     面倒な事にならなければよいが。(立ちあがり、戸をあ     けて空を見る)おお寒む。(身慄いする)また降って来     るな。(戸を閉め炉の傍に来たり、火掻きで火をつつき     手をかざす)     松若は今日は遅いこと、寒いのに早く帰って来ればよい     のに。(あたりをば見廻し)もう暗くなった。(立ちあ     がり、押し入れから行燈を出して火を点ける。仏壇にお     灯明をあげ、手を合わせて拝む)      〈つづく〉 //////////////////////////////////////////////////////////

■◇■《シリコンバレー金言集》■◇■

梅田望夫著『ウェブ時代5つの定理』から
・文庫: 302ページ ・出版社: 文藝春秋 (2010/2/10) ウェブ時代5つの定理 (文春文庫)インテルアンディ・グローブはこう言った。 「パラノイアだけが生き残る」。グーグルのマ リッサ・メイヤーはこう言う。「政治的になる な、データを使え」―。94年にシリコンバレー に居を定めて以来、ウェブビジネスの最先端に かかわってきた著者が読み解くシリコンバレー の言葉の数々を紹介。ここで取り上げられた言 葉は、皆、英語です。日本語訳は上杉隼人氏。 ※Wikipedia:梅田望夫
◆第5定理 大人の流儀

《苦しいときこそ、大人が社会を鼓舞する》

ハイプはバグではなく、フィーチャー(機能)の一つだ。
―― ポール・サフォー
Hype generally is not a bug, but a feature.
―― Paul Saffo
Wikipedia:ポール・サフォー   (94)

◎◆◎アートのたのしみ《サー・トーマス・ローレンス》◎◆

Portrait of the Children of Lord George Cavendish
〈1790年 個人蔵〉
☆サー・トーマス・ローレンス
(Sir Thomas Lawrence) 〈1769年4月13日 - 1830年1月7日〉 イギリスの画家。ブリストルで生まれ。父は宿屋を営む。6歳 のころから、客の好きな物を描いてみせ、絵かきの片鱗を見せ ていました。父が事業の失敗したときには、トーマスの絵の才 能が家計を支えました。 絵で身を立てる決意をしたトーマスは、1787年にロンドンへ出 て、ジョシュア・レノルズ創設のロイヤル・アカデミーの生徒 となり、彼の絵はたちまち評判を得て、1791年にはアカデミー 会員となります。ほどなく、ディレッタンティ協会の画家に任 命され、国王ジョージ3世のお抱え画家の地位を獲得します。 1820年からロイヤル・アカデミーの会長職に選ばれた。逝去す るまで会長職を務めました。なお、彼は生涯独身を通しました。
☆Sir Thomas Lawrence『自画像』(1788年)
   〈デンヴァー美術館蔵〉 ◆Sir Thomas Lawrence 【アップロード日: 2009/12/09】

◇◆◇マイ視聴コーナー◇◆◇

☆七つの水仙 Seven Daffodils Brothers Four (アップロード日: 2008/06/02 ) 【Brothers Four】 ☆☆☆ ・ブラザース・フォア The Brothers Four ブラザース・フォアは1957年にワシントン州シア トルで結成されたアメリカのフォークソング・グ ループ。1960年のヒット曲「グリーンフィールズ (Greenfields)」で知られる。 〈メンバー〉 ・ボブ・フリック (Bob Flick) ・マイク・マッコイ (Mike McCoy) ・マーク・ピアソン (Mark Pearson) ・カール・オルソン (Karl Olsen) ★Wikipedia:ブラザース・フォア

◎歌集 『美しく愛(かな)しき日本』 岡野弘彦

親ゆずり 祖父(おほぢ)ゆずりの政治家(まつりごとびと) 世に傲(おご)り 国をほろばす 民を亡(ほろ)ぼす ・『歌集 美しく愛しき日本』より ◆岡野弘彦さんは平成25年度の文化功労者に選ばれました。
◆"Abe Shinzo, a Far-Right Denier of History"
安倍晋三 極右の歴史否定論者〉 (by The Asia-Pacific Journal, Vol 11, Issue 1, No. 1, January 14, 2013)

◆◇◆日本国よ、沖縄に謝れ! 日本国よ、福島を返せ!◆◇◆