チャッチャッと書けば、すぐお金を貰えるんでしょ

チャッチャッと書けば、すぐお金を貰えるんでしょ

【よくヒトさまに言われることがある。「ハヤ
 シさんっていいわよね、チャッチャッと書け
 ばすぐお金を貰えるんでしょ」原稿料の振り
 込みはずっと後でチャッチャッといかないこ
 ともある。それなりに頭も体力も使っている】

林 真理子著『いいんだか悪いんだか』(39)

◇あれ以来の花見◇(上)

チャッチャッと書けば、すぐお金を貰えるんでしょ

《「 ◆ハッとするピクチャー(Source:REUTERS◇) ◇Anti-government leader funeral in Bangkok (The wife and daughter of killed anti-government protest leader Suthin Tharatin mourn next to his body during his funeral ceremony at a Buddhist temple in Bangkok, January 27, 2014. Suthin was shot and killed in Bangkok when violence erupted as demonstrators blocked early voting in many areas of the capital ahead of a disputed election next week. REUTERS/Nir Elias) よくヒトさまに言われることがある。 「ハヤシさんっていいわよね、チャッチャッ と書けば、すぐお金を貰えるんでしょ」 原稿料の振り込みはずっと後で、チャッチャ ッといかないこともある。それなりに頭も体 力も使っているということを知ったのは先週 のこと。 長野に住む料理研究家の方からお誘いをいた だいた。「ちょうど桜が満開になると思うの で、ぜひいらしてください」 私としては“花より団子”の心境で、桜もい いが、その方のつくる料理の方が魅力的だ。 さっそくお邪魔することにした。考えてみる と、四日続けての花見である。 しかし夕方は渋谷のお鮨屋さんで、別の友人 からの誘いがある。ここのところ花見にうか れていて、原稿がかなりたまっている。 軽ーくいただいてシラフで、帰ろうと思って いたのであるが、後から遅れていらした和田 秀樹先生が、いつものようにワインを持って きた。 「イケムでつくってる白です。めったに手に  入りまでんよ」 「じゃ、これも出しちゃおう。さっき買った、  玉村豊雄さんのワイナリーでつくってるシ  ャルドネ」 料理研究家の方が、玉村さんの農園へ連れて いってくださったのだ。その規模にびっくり した。レストランにギャラリーもあり、売店 では画家でもある玉村さんのお描きになった 素敵なポストカードや食器も買える。 お客さんもいっぱいだ。あいにく玉村さんは お留守であったが、奥さまが白ワインをご馳 走してくださった。それがあまりにもおいし かたので一本買い求めたのだ。 高い種類だったので五千円する。国産にして はかなりいいお値段だ。わが山梨ワインでこ の値段のものにおめにかかとことがない。 よほど自信作とみた。なんでもコンテストで 金賞をとったそうだ。 「そんなわけでさ、このシャルドネも飲んで  みてよ」 「わー、結構いけますね、おいしいです」 などと会話があり、結局三人で二本飲んでし まった。いつもならどうということもない量 なのであるが、一日陽の下にいたせいかすご くまわりが早い。 家に帰りお茶を飲んで、とにかく原稿用紙を 広げた。まずは「週刊文春」のエッセイから。 そう、南大東島のネタがあるから、すぐ書け るはず……。 」》 ■《料理研究家の方が、玉村さんの農園へ連 れていってくださったのだ。その規模にびっ くりした》 昨日はラム酒、今日はワインの話になっちゃ いました。 さて、ハヤシさんは、農園の規模に驚かれて いますが、私は、玉村豊男さんがワイナリー のオーナーになっていたこと自体にびっくり しました。    食に関するエッセーで知られる玉村豊男さん が、押しも押されぬアントレプレナーに変貌 していることに驚いたのです。知らないほう が疎いのかもしれませんがーー。 玉村豊男さんが所有する「ヴィラデストワイ ナリー」は、長野県東御市にあります。 日本でも有数の小雨で日照量の多い地域で、 4・5ヘクタールに及ぶ畑の多くは日当たり のよい南向き斜面にあって、850メートル という標高の高さから全般的に冷涼で昼夜の 気温差が大きく、ブドウは完熟すると同時に 酸味やフレーバーのしっかりした色付きのよ いものになる条件を備えているそうです。 エッセイが書かれた時期からいって、ハヤシ さんが買われたワインは、「ヴィニュロンズ リザーブ シャルドネ 2007」ではないかと思 います。 これは、国産ワインコンクール 金賞 および 欧州系白ワイン最優秀カテゴリー賞を受けて います。それにしても、国産で五千円はいい 値ですね。飲んでみなくては、高いか安いか 決められませんが……。 ちなみに、現在は、「ヴィニュロンズリザー ブ シャルドネ 2012」 (白 辛口)が、 五千円で売られています。 「ヴィラデストワイナリー」のコンセプトが、 素敵です。玉村さんらしいです。 ブドウ畑の風景を見ながら、そのブドウから つくられたワインを飲む。野菜畑やガーデン を眺めながら、そこでいま採れたばかりの、 新鮮な素材を素直に生かした料理を囲んで楽 しい時間を過ごす。そんな田園のリゾートを、 信州の自宅の庭先に創ったのです。 ☆ヴィラデストワイナリー ☆ヴィラデストカフェ ☆ギャラリー (つづく) (1652dys-1001nt) ★林 真理子著『いいんだか悪いんだか』(文春文庫) いいんだか悪いんだか (文春文庫) ・文庫:256ページ ・出版:文藝春秋(初版奥付日2013年03月10日) ◇ペットショップの売れ残り犬をつい購入、輸送費も省みず、 高知の友にプレゼント、時間もお金もたっぷり使って見合い 場をセッティング、お節介はもはや病気の域に達する一方、 イタリアでオペラ鑑賞、ついには自ら舞台でヒロインに。時 代の最先端と変わらぬ人情を両立させながら、仕事に遊びに フル稼働。京都からイタリアま、マリコの爆笑ダイアリー、 2009年総集篇。 ◇林真理子。1954(昭和29)年、山梨県生まれ。日本大学藝術 学部文芸学科卒業後、コピーライターとして活動。1982年の エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』がベストセ ラーとなる。1986年『最終便に間に合えば』『京都まで』で 第94回直木賞を受賞。1995年『白蓮れんれん』で第8回柴田 錬三郎賞、1998年『みんなの秘密』で第32回吉川英治文学賞 を受賞。『ミカドの淑女』『女文士』『美女入門』『anego』 『コスメティック』『Ruriko』『私のこと、好きだった?』 『下流の宴』『六条御息所 源氏がたり』『正妻 慶喜と美賀 子』など多数の著書がある。現在、直木賞の選考委員のほか、 講談社エッセイ賞吉川英治文学賞中央公論文芸賞、毎日 出版文化賞選考委員を務めている。 ・林 真理子氏

林 真理子著『いいんだか悪いんだか』(39)

―――――◎◆◎立ち読み◎◆◎―――――

★『原発ヒロシマ――「原子力平和利用」の真相』(79)

(岩波ブックレット) ・単行本: 64ページ ・出版社: 岩波書店 (2011/10/8) ・著者: 田中利幸、ピーター・カズニック)(Peter Kuznick) ・原爆の惨劇を経験した日本は、なぜ戦後、核の危険性に目 をつむり、原発政策に邁進していったのか。その背景には、 1950年代、アメリカが自らの核戦略を推進するために打ち 出した「原子力平和利用」政策があり、被爆地・広島もそ の戦略の一環として組み込まれたのだった。日本の原発政 策の「原点」を問う。  ☆原発とヒロシマ――「原子力平和利用」の真相 (岩波ブックレット)

▼△第2章 「原子力平和利用」とヒロシマ △▼(51)

―――宣伝工作のターゲットにされた被爆者たち

・繰り返される救いと復活のイメージ・広島復興大博覧会〈7〉

被爆者たちは「核の二重の被害者」とも言える存在である

《「――アメリカにとって、とりわけ原子力推進にかかわってい た政治家や企業家にとっては、「毒を以て毒を制す」のごとく、 原爆被爆者から「原子力平和利用」支持のこのような「お墨付き」 をもらうことほど有利なことはない。 それゆえこそ、広島が、とくに被爆者が、「原子力平和利用」宣 伝のターゲットとされ、繰り返し「核の平和利用」の幻影が彼ら に当てられ、被爆者たちはその幻影の放つ輝かしい光に幻惑され てしまったのである。その意味では、被爆者たちは「核の二重の 被害者」とも言える存在である。 ――」》

◆中間貯蔵の施設、土地集約を 県、国に計画見直し要請へ

福島民報】(2014/01/29 08:30) 県は、政府が示した中間貯蔵施設の整備計画について、施設、土 地を集約化するよう国に計画見直しを求める。政府の施設受け入 れ要請を受け、28日に県庁で開いた関係部局長会議の初会合で 決めた。佐藤雄平知事は「私自身が意向を丁寧に聞きたい」と建 設候補地がある大熊、双葉、楢葉の3町との調整に自ら当たる考 えを示した。   政府の計画では、大熊、双葉、楢葉3町の計約19平方キロを国 有化し、東京電力福島第一原発事故に伴う除染で発生した土壌な どの中間貯蔵施設を整備するとしている。汚染土壌などの最大搬 入量を2800万立方メートルと見込み、用地面積を算出した。   県は除染によって発生する汚染された草木などを最新技術で減容 化した場合、施設への搬入量が減少すると分析。施設の規模にも 影響するとみている。国に対し搬入量の再試算を求め、用地縮小 の可能性を探る。   施設をめぐっては、楢葉町が1キロ当たり10万ベクレルを超え る高濃度の廃棄物を受け入れない態度を明確にするなど、住民帰 還に影響を与えるという懸念が根強い。県は用地を集約し、住民 負担や復旧復興への妨げを最小限に抑えた上で、施設受け入れの 可否を判断する考えだ。   さらに、県は国に対し、施設受け入れに伴う地域振興策の早期提 示、施設の安全性を評価するための指針策定なども合わせて求め る。佐藤知事は「中間貯蔵施設は本県の環境回復に重要な役割を 果たす」と強調した。   政府は昨年12月、ボーリング調査結果などを踏まえ、県と大熊、 双葉、楢葉の三町に受け入れを要請した。 ■来年1月の供用開始目標見通し一層不透明   中間貯蔵施設は環境省が目標に掲げる平成27年1月の供用開始 まで残り1年に迫っている。県が国に計画見直しを求めることで 目標実現の見通しはさらに不透明となる。   廃棄物の最大搬入量は東京ドーム22個分に相当する量で、再試 算には時間がかかるとみられる。施設整備に向けた住民説明会は 開催時期の見通しが立っておらず、政府の受け入れ要請後、整備 に向けた動きは足踏み状態が続いたままだ。   用地確保も難航が予想される中、今年4月の工事着手を見据える 政府の計画実現には課題が山積している。   中間貯蔵施設の建設が進まないため、県内では除染で出た廃棄物 を保管する仮置き場の確保が難航している。仮置き場からの搬出 が見通せないためで、施設整備の遅れは除染の停滞につながる。 ■「コメント控える」 建設候補地3町   建設候補地がある楢葉、大熊、双葉各町はいずれも福島民報社の 取材に対し、「内容を正確に聞いていないのでコメントを差し控 える」とした。 》

◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆

鎌田慧、斉藤光政『ルポ 下北核半島――原発と基地と人々』☆

・単行本(ソフトカバー): 224ページ ・出版社: 岩波書店 (2011/8/31) ・原子力発電所・核燃料再処理工場・ウラン濃縮工場・ MOX燃料加工工場・高レベル放射性廃棄物貯蔵施設・ 使用済核燃料の中間貯蔵施設、さらに核戦争の最前線基 地として機能する米軍三沢基地。『六ヶ所村の記録』か ら20年、原子力と軍事に侵食される本州最北の地を見 つづけてきた二人のジャーナリストによる報告。 使用済み核燃料が大量に集積される、もっとも危険な原 子力施設 ― 六ヶ所再処理工場原子力センターが姿を 現しつつあるそこは、かつて、農民の土地だった。マグ ロ漁でしられる本州最北端の大間町では、危険と隣合わ せの「最新鋭」原発が建設されている。 その建設地のど真ん中で、建設に抗い、自然エネルギー で暮らす母と娘がいる。原子力開発・核燃サイクルとい う国策のもとに押し潰されてきた人々の暮らしと土地、 そして矜持。フクシマ原発災害を出来させた構造と同じ 光景が広がる下北核半島の現況をリポートする。 ★ルポ 下北核半島――原発と基地と人々 ▼△ルポ 下北核半島――原発と基地と人々△▼(123)
・第3章 原子力に翻弄される町・むつ市(20)
  
偉丈夫の漁師(その3)

高裁判決「問題があったとしても公共のために受忍すべきだ」

《「――五年ぶりに訪ねた二〇一〇年春、玄関前にでてきた松橋 さんは、「恐山へいくところだよ」と笑顔をみせた。 幽冥界の入り口までいった、という冗談である。これまでも、心 臓が悪かったのだが、急に口がきけなくなった、という。 ほかにも、腹部に大きな手術の跡があってみせたもらったことが あるが、裁判を続けてきて満身創痍。その苦闘が並大抵なもので はなかったはずだ。 漁業権放棄の不正のほかに、港にかかる共有地払い下げも、松橋 さんなど共有者の了解をえないでやった、との裁判でもあった。 それらは仙台高裁でも負けて諦めた。 「問題があったとしても、公共のために受忍すべきだ」との、判 決だった、と松橋さんは苦笑している。 ――」》

◆石破氏「阻止なら固定化」稲嶺氏けん制

沖縄タイムス】(2014年1月29日 07:10) 【東京】自民党石破茂幹事長は28日の衆院本会議で代表質問 に立ち、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設について「名 護市長が今後、移設を阻止する行動を取るとしている。しかしそ れは、その思いとは異なり、普天間の固定化をもたらすものだ」 と述べた。辺野古への移設が名護市長選の結果で左右されないと する考えをあらためて示し、移設阻止を訴える稲嶺進市長を強く けん制した。 安倍晋三首相への代表質問の中で、石破氏は「名護市長選で、な ぜ辺野古への移設なのか十二分に説明できなかったことを反省し ている」と述べた上で、「(普天間飛行場の)墜落の危険と騒音 被害を回避するには、滑走路を市街地から離隔して造成すること が必要だ」と強調した。 普天間飛行場と市街地の距離が約200メートル、名護市街地と 代替施設との距離が約2千メートルとした上で「騒音は100分 の1までに減じられる」「成田空港や中部国際空港などの例を見 ても分かるとおりだ」と述べ、事故や騒音について、米軍基地と 民間空港を比較する持論を展開した。 また、石破氏は辺野古移設について「滑走路ができることで、キ ャンプ・ハンセン、キャンプ・シュワブ辺野古弾薬庫と海兵隊 の一体運用ができるからこそ、嘉手納より南の海兵隊6基地の返 還が前進する」と説明し、辺野古移設が進まなければ基地負担軽 減が進まないことを暗に示した。

■「移設に執着してる」名護市長

【名護】名護市の稲嶺進市長は28日、自民党石破茂幹事長の 発言について「市長選挙で(移設反対の)民意がはっきりと表れ たにもかかわらず、(辺野古移設に)執着、固執しているのは、 国民主権や民主主義国家として、あってはいけない」と指摘。辺 野古移設の必要性に疑問を呈しつつ、市長選の結果を受け止めて 計画を見直すように求めた。 また、稲嶺市長は、2012年4月の日米安全保障協議委員会 (2プラス2)共同発表で「嘉手納より南の返還」などが「普天 間移設」のパッケージから切り離されたことを指摘。石破幹事長 の辺野古移設が進むことで嘉手納より南の返還が前進するとした 発言に「自己矛盾じゃないか。おかしい」と批判とした。

◆基地集中は「差別」74% 2012年県民意識調査

琉球新報】(2014年1月29日) 県企画部が2012年10〜11月に行った県民意識調査で、 沖縄に全国の米軍専用施設の約74%が集中している状況につい て、差別的だと思っている人が73・9%に上ったことが28日 までに分かった。米軍基地問題への対策が適切に行われているか どうかについて、約半数の49・0%が不満を感じていることも 明らかとなった。調査は県民の意識や価値観の変化などを探るこ とが目的。 1979年〜09年まで5年ごとに計7回行った県民選好度調査 を引き継ぎ、名称を変更して今後は3年に1度行う。   12年調査を行ったのは民主党政権の末期となるころで、企画部 は分析を加え、今年3月までに公表する予定だ。   「米軍専用施設の約74%が存在していることを差別的な状況だ と思うか」との質問では、「そう思う」との回答が49・6%に 上り、「どちらかといえばそう思う」も24・3%いた。「どち らかといえばそう思わない」は6・7%、「そう思わない」は 8・4%にとどまった。   一方、基地に派生する諸問題への対策が適切に講じられているか 否かについては「全く満たされていない」が26・6%と最多で、 「あまり満たされていない」も22・4%に上る。「どちらとも いえない」は22・3%で、「ある程度満たされている」は、 6・1%、「非常に満たされている」は3・0%と少ない。   県の施策で特に重点を置いて取り組むべきだとする項目を順位を 付けて三つ選ぶ質問では、最初に選ばれた項目は「雇用対策と職 業能力の開発」が16・8%で最多。 次いで「魅力ある観光・リゾート地の形成」15・4%、基地の 整理縮小や跡地利用の促進、日米地位協定の見直しなど「米軍基 地問題の解決促進」は12・2%だった。   調査は12年10月6日〜11月5日に県内200地点で15歳 〜75歳の2千人を対象に実施し、1612人から回答を得た。 有効回収率は80・6%。

公明党殿、「第二自民党」に御改名遊ばせ。戸田城聖が泣いている。罪深し。

特定秘密保護法は早期に廃案にせよ、権力に刃物を持たせるのと同じだ。

◎◎◎万能川柳20周年記念ベスト版◎◎◎

仲畑貴志・編集  毎日新聞社刊 (2011/4/14) 毎日新聞の「仲畑流万能川柳」に寄せられた作品  の中から、秀逸句を厳選したとっておきの1260句。  20周年記念特別企画として糸井重里氏、南伸坊氏  ら爆笑鼎談も収録。泣いて笑って20年。5年半、  264万句から超厳選。日本のつぶやき傑作集。 ★万能川柳20周年記念ベスト版
・過疎の村集めてできた大過疎市   久喜 花キャベツ
・いい話悪い話も3割引き      富士宮 石川光子
・天井に見るものほしいエレベーター 大坂 吾亦紅
 

≪■★■≫詩歌 逍遙(俳句) ≪■★■≫

・利根の駅待てば暮れゆく落穂かな

・行々子青葭剣のごとくなり

・天の川冴えて莠のたけにけり

加藤楸邨(かとう しゅうそん)  (1905年5月26日 - 1993年7月3日) 本名武雄。山梨県出身。はじめ水原秋桜子に師事 したが、唯美的傾向にあきたらず、生活諷詠を基 調とする「寒雷」を創刊。戦中・戦後を通じて人 間性の回復のためにたたかった。「寒雷」「雪後 の天」「野哭」「起伏」等の句集のほか、芭蕉に 関する著書などがある。 ※Wikipedia:加藤楸邨

◇◆◇『出家とその弟子』◇◆◇〈41〉

※恋愛と性欲、それらと宗教との相克の問題についての 親鸞とその息子善鸞、弟子の唯円の葛藤を軸に、親鸞の 法語集『歎異抄』の教えを戯曲化した宗教文学の名作。 本書には青年がどうしても通らなければならない青春の 一時期におけるあるゆる問題が、渾然としたまま率直に 示されており、発表後一世紀近くを経た今日でも、その 衝撃力は失われず読む者に熱烈な感動を与え続けている。 〈この戯曲を信心深きわが叔母上にささぐ〉 極重悪人唯称仏(ごくじゅうあくにんゆいしょうぶつ)。  我亦在彼摂取中(がやくざいひせっしゅちゅう)。 煩悩障眼雖不見(ぼんのうしょうげんすいふけん)。  大悲無倦常照我(だいひむげんじょうしょうが)。                  (正信念仏偈

第一幕〈その30〉

人物 日野左衛門         四 十 歳    お兼(その妻)       三十六歳    松若(その息。出家して唯円)十 一 歳    親鸞            六十一歳    慈円(その弟子)      六 十 歳    良寛(その弟子)      二十七歳

第二場(12)

[左衛門](座敷に上がる)どうぞ上がってください。お兼、薪を      沢山ついでくれ。 [お兼](たき木をつぎつつ)どうぞ上がって下さい。炉の側で衣     をかわかして下さい。 [親鸞](弟子に)ではあげて貰いましょう。(草鞋を脱いで座敷     に上がり炉の側に寄る。慈円良寛それに倣う) [左衛門]宵には私は酷い仕打ちを致しました。酒を飲んで気が変      になっていたのです。一体にこの頃気が変になっている      のです。私が悪う御座いました。私は恥ずかしい気がし      ます。私は皮肉を言ったり冷笑したりしました。      (熱心になる)私はそれがいちばん気にかかります。あ      なたがたはさぞ私を卑しい奴だと思召したでしょう。      そう思われても仕方がありません。私はいつもはそのよ      うな事を卑しんでいました。けれど昨夜は心の中に不思      議な力があって、私にそのような所業をさせてしまいま      した。私はその力に抵抗する事が出来ませんでした。 [親鸞]それを業の催しというのです。人間が罪を犯すのは、皆そ     の力に強いられるのです。誰も抵抗する事は出来ません。     (間)私はあなたを卑しい人とは思いませんでした。寧ろ     純な人だと思いました。 [左衛門]ようおっしゃって下さいます。私が一つの呪の言葉を出      した時に、次の呪いの言葉が自ずから唇の上にのぼりま      した。私は罵り果たすまでは止められませんでした。あ      なた方を戸の外に締め出した後で、私の心はすぐに悔い      始めました。      けれど私はそれを姑息にも酔いでごまかしました。私は      今朝不思議に怖ろしい夢にうなされて眼が醒めました。      酔いは既に冷め果てていました。私は宵の出来事を思い      返しました。      そして心鋭い後悔の苦しみと、あやまりたい願いで一ぱ      いになりました。このままあやまらずに仕舞うならどう      しようかと思いました。その時雪の中で凍えかけていら      れるあなたがたを見出したのです。どうぞ私を許して下      さい。                          (つづく)    ////////////////////////////////////////////////////////////

◎■◇■超訳菜根譚』■◇■◎

《境野勝悟著 三笠書房 超訳 菜根譚 人生はけっして難しくない (知的生きかた文庫) ※『菜根譚』、中国明代末期、洪自誠による処世訓。 儒教や仏教、道教のエッセンスが詰まった「人生の 教科書」

◎《倹なる者の貧にして余りあり》◎〈24〉

◆すぐに「求める」から、いつも「不足がち」になる◆ ◇「奢る者は、富みて足らず」という教え。華美な生活を、求め 出すと、際限が、なくなる。どれだけ、稼ぎ、どれだけ富んでも、 欲望という魔物に食いあらされて、つねに、不足がちになる。 この言葉に続けて「倹なる者の貧にして余りあり」がくる。たと え貧しくても、なにごとにも、つつましく、控え目で、なおかつ、 生活の中に、シッカリと楽しみを見つて生きている人が、いる。◇

◎◆◎アートのたのしみ《サー・トーマス・ローレンス》◎◆

Portrait of George IV
〈年不詳 個人蔵〉 [
☆サー・トーマス・ローレンス
(Sir Thomas Lawrence) 〈1769年4月13日 - 1830年1月7日〉 イギリスの画家。ブリストルで生まれ。父は宿屋を営む。6歳 のころから、客の好きな物を描いてみせ、絵かきの片鱗を見せ ていました。父が事業の失敗したときには、トーマスの絵の才 能が家計を支えました。 絵で身を立てる決意をしたトーマスは、1787年にロンドンへ出 て、ジョシュア・レノルズ創設のロイヤル・アカデミーの生徒 となり、彼の絵はたちまち評判を得て、1791年にはアカデミー 会員となります。ほどなく、ディレッタンティ協会の画家に任 命され、国王ジョージ3世のお抱え画家の地位を獲得します。 1820年からロイヤル・アカデミーの会長職に選ばれた。逝去す るまで会長職を務めました。なお、彼は生涯独身を通しました。
☆Sir Thomas Lawrence『自画像』(1788年)
   〈デンヴァー美術館蔵〉 ◆Sir Thomas Lawrence 2-minute illustrated biography (公開日: 2012/10/24) 【Mini-lecture for a page of The History of Visual  Techbnology by Jim Janossy, ISBN 978-1-60904-160-1  published by Stipes Publishing LLC, Champaign, IL (www.stipes.com). This multimedia-enabled workbook contains all material for a modern self-paced introduction to art history and visual technology, a course workbook that accompanies The Story of Art by Sir Ernst Gombrich. This book forms the basis for course GPH-205 at DePaul University, Chicago taught by the author, Jim Janossy.】

◇◆◇マイ視聴コーナー◇◆◇

Ray Charles - A Song For You (アップロード日: 2008/06/19 ) 【Ray Charles in Concert 1999 The most beautiful performance of this song that I've seen.】 ☆☆☆レイ・チャールズ・ロビンソン Ray Charles Robinson(1930年9月23日 - 2004年6月10日) アメリカ・ジョージア州出身の歌手、ピアニスト。 盲目というハンディを背負いながらも、R&Bやズャズ、 ゴスペル、黒人霊歌などのブラックミュージックを、黒 人である自らのルーツを遡って行くような音楽活動の中 で、自分の魂を歌うという「ソウルミュージック」の形 を自らで実証し、「ソウルの神様」と呼ばれたカリスマ となった。6歳の頃、仲の良かった弟のジョージ・ロビ ンソンを亡くした。その9か月後、緑内障のために失明 した。目が見えないというハンディを背負いながらもピ アノを学び、また盲学校に通う。1947年にシアトルに移 り、この頃クインシー・ジョーンズと出会う。「ローリ ング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシン ガー」において第2位。 ★Wikipedia:レイ・チャールズ

◎歌集 『美しく愛(かな)しき日本』 岡野弘彦

親ゆずり 祖父(おほぢ)ゆずりの政治家(まつりごとびと) 世に傲(おご)り 国をほろばす 民を亡(ほろ)ぼす ・『歌集 美しく愛しき日本』より ◆岡野弘彦さんは平成25年度文化功労者

◆"Abe Shinzo, a Far-Right Denier of History"

安倍晋三 極右の歴史否定論者〉 (by The Asia-Pacific Journal, Vol 11, Issue 1, No. 1, January 14, 2013)

ヒトラー独裁政権の成立の経緯。手続き上は、合法的に。

1933年1月30日、ヒトラー首相就任。 1934年8月02日、ヒンデンブルク大統領死去に伴い、 ヒトラーは直ちに「ドイツ国および国民の国家元首 に関する法律」を発効させ国家元首である大統領の 職務を首相の職務と合体させ、さらに「指導者兼首 相 (Führer und Reichskanzler)であるアドルフ・ ヒトラー」個人に大統領の職能を移したのである。

◆◇◆日本国よ、沖縄に謝れ! 日本国よ、福島を返せ!◆◇◆