盛年重ねて来たらず、一日ふたたび晨なりがたし

盛年重ねて来たらず、一日ふたたび晨なりがたし

【時の悪魔に抗う唯一の方法は、「自楽」のほかに
 あるまい。仕事も勉強も結構だが快楽や幸福感を
 犠牲にしてしまえば時間は矢のように過ぎてしま
 う。今から一五七九年前に死んだ大詩人は、その
 雑詩の聯をこう結ぶ。「歳月は人を待たず」、と】

浅田次郎著『ま、いっか。』(144)

第四章 星と口笛(35)
◇時の悪魔◇(下)

盛年重ねて来たらず、一日ふたたび晨なりがたし

《「 ◆ハッとするピクチャー(Source:REUTERS◇) ◇Shaving monkey (A man shaves his monkey with a razor before it performs tricks for money in Lahore, Pakistan, October 7, 2013. REUTERS/Mohsin Raza) えー、本日は……(十秒ボケ)……私の七十七歳をかく も盛大にお祝い下さり、まことにありがとうございます。 またあわせて……(横文字失念二十秒ボケ)……マキア の創刊二十五周年、まことにおめでとうございます。 おかげさまで私の連載エッセイ「男の視点」も……(こ こで今さらタイトルに恥じ入り、三十秒ボケ)……三百 回を超え、はてさていつ終わることやら……(予期せぬ 大ウケにとまどい、以後の言葉をすべて失念、二十五年 間つっきりの老編集者に励まさられる) ……え、かの蘇東坡は、「光陰箭の如し」と申しました が、顧みますればけだし名言、私も蘇東坡は遥かに遠い が卒塔婆(そとば)はもうじき……(珠玉のギャグは若 い編集者たちにてんで理解されず、スべる。この沈黙を どう収拾しようかとアセるうちに眠気に襲われ、ハッと 気を取り直す)…… えー、かの陶淵明は「盛年重ねて来たらず、一日(いち じつ)ふたたび晨(あした)なりがたし」と詠じており ますが、こちらもまた顧みますればけだし名言 ……(一同ウンザリ。会場の空気を察知して三十秒ボケ たふり。老獪)……とは申しますものの、陶淵明はあん がいマイペースで生きた人でありますから、おそらくこ の詩の真意は「だから学問に励め」ということではなく、 「若いうちに遊べるだけあそんでおけ」という意味であ りましょうな。 諸君はまだ実感がないでしょうが、人生とはそれくらい 加速度のつくものでありまして、仕事や勉強ばかりして いたのでは、老いたのち後悔するだけ…… (あんがいウケたのでホッとし、そのとたん何をしゃべ っていたのか失念)……あー、つまり一日に二度の朝が やってはこぬように、一生に二回の若い時代はありえぬ から、精いっぱい悔いの残らぬように楽しみなさい、と いうことであります…… (ここでふいに、七十七年の重みがドッとのしかかりっ すべて失念。のみならず睡魔に抗しえず失神。老編集者 に車椅子を押され、生涯最大のお義理拍手のうちにしず しずと退場)……。 あらぬ想像はともかくとして、陶淵明の詩の 真意はたしかにその通りであろうと、このご ろ思うようになった。 「盛年重ねて来たらず、一日ふたたび晨なり がたし」の後は、「時に及んでまさに勉励す べし」と続くのだが、陶淵明の詩と人生を愛 するひとりとしては、この「勉励すべし」に 破綻を感じるのである。 たとえば「自楽すべし」などと詠んだものを、 後世の誰かしらが教育的見地から、「勉励す べし」と改竄したのではあるまいかと私は疑 っている。 あるいは、「勉励すべし」の原文そのものが、 陶淵明の痛烈なジョークなのかもしれぬ。 時の悪魔に抗う唯一の方法は、「自楽」のほ かにあるまい。仕事も勉強も結構だが、快楽 や幸福感を犠牲にしてしまえば、時間は矢の ように過ぎてしまう。 今から一五七九年前に死んだ大詩人は、その 雑詩の聯をこう結ぶ。 「歳月は人を待たず」、と。      (『MAQUIA』二〇〇六年十一月号) 」》 ■《「勉励すべし」の原文そのものが、陶淵 明の痛烈なジョークなのかもしれぬ》 浅田次郎さんならずとも、「さもありなんと」 と思えるのです。 東普の詩人陶淵明は、江西省景勝地の廬山 に近い故郷の田園に隠居し、「飲酒」と題す る連作二十首を詠いました。陶淵明は、詩や 文で、酒についてふれているものが多く、全 作品の四割を占めています。 陶淵明は四十一歳のとき、故郷の近くに知事 として赴任しました。しかし、「わずかな給 料のために若造に頭を下げることなどできぬ」 と、赴任からわずか八十日あまりで職をなげ うち、故郷の村に帰ってしまったのです。 私は「飲酒」二十首の中で、其の七(秋菊有 佳色)が好きです。 菊の花をつんで、酒に浮かべて飲む……。 やめられませんね。 昔の中国では、菊の花は鑑賞用ばかりでなく、 食用でもありました。菊は長寿と精神の純化 をすすめるものとして、尊ばれる風習があっ たようです。 ☆陶淵明『晩笑堂竹荘畫傳』より ・絃のない琴を抱えるのは、昭明太子蕭統の 「陶淵明伝」に記された故事による。
歳月人を待たず(陶淵明:雜詩其一)
人生無根蔕  人生 根蔕なく 飄如陌上塵  飄として陌上の塵の如し 分散逐風轉  分散し風を逐って轉じ 此已非常身  此れ已に常の身に非ず 落地爲兄弟  地に落ちては兄弟と爲る 何必骨肉親  何ぞ必ずしも骨肉の親のみならんや 得歡當作樂  歡を得なば當に樂しみを作すべし 斗酒聚比鄰  斗酒 比鄰を聚めよ 盛年不重來  盛年 重ねては來たらず 一日難再晨  一日 再びは晨なりがたし 及時當勉勵  時に及んで當に勉勵すべし 歳月不待人  歳月 人を待たず 人間の生には (植物のような)しっかりとした拠り所がなく、 ひらひらと舞い散るさまは路上の塵のようだ、 ばらばらになって風に吹かれて飛び散り、 もとの通りに居続けることはない この世に生まれたからにはみな兄弟だ、 骨肉の間柄だけではない、 歓楽の機会があればすべからく楽しもう、 酒があれば近所の連中を集めようではないか、 盛りの年は二度とはない、 今日という日は再びは来ない、 時に及んでまさに行楽を楽しもう、 歳月は人を待ってはくれないのだ ☆秋菊有佳色(陶淵明:飲酒其七)
秋菊有佳色(陶淵明:飲酒其七)
秋菊有佳色  秋菊 佳色あり 衷露採其英  露を衷みて其の英を採り 汎此忘憂物  此の忘憂の物に汎べて 遠我遺世情  我が世を遺るるの情を遠くす 一觴雖獨進  一觴獨り進むと雖ども 杯盡壺自傾  杯盡きて壺自ら傾く 日入群動息  日入りて群動息み 歸鳥趨林鳴  歸鳥林に趨きて鳴く 嘯傲東軒下  嘯傲す東軒の下 聊復得此生  聊か復た此の生を得たり 秋の菊が美しい色で咲いている。 露にぬれたその花びらをつみ、 この「憂いを忘れさせる酒」に浮かべて飲むと、 俗世間世から遠ざかった私の気持ちをさらに深めるのである。 一杯、一杯とひとりで飲んでいると、酒も残り少なくなり、 酒壺も自然に傾いてくる。日が落ちて昼の多くの物音も止み、  鳥は林に向かって鳴きながら飛んでいく。 東の軒の下で詩を口ずさむとき、 今日も心のままに生きたのだと思うのである。 (つづく) (1541dys-950ent) 浅田次郎著『ま、いっか。』(集英社文庫) ま、いっか。 (集英社文庫) ・文庫:272ページ ・出版:集英社 (2012/11/15) ・さあ、身近の「ま、いっか」について、もう一度考え直して みようか、と。花と読書を愛した青春時代の思い出。巷に氾濫 する美人たちへの忠告。旅と買い物の、とっておきの楽しみ方。 老化について、女の誤解と男の本音。豊富な話題をもとに粋な オヤジ目線で語られるのは、江戸っ子らしいキレの良さと滋味 たっぷりの現代考察。著者の生き方の美学がきらりと光る、軽 妙洒脱なエッセイ集。 自分のために笑え。人のために笑え。いつも背筋を伸ばし、鉄 の心を忘れるな。粋に、一途に、ゆうるりと。浅田次郎が贈る、 軽妙洒脱な生き方指南。 ◎浅田次郎。1951年、東京都出身。自衛隊に入隊、除隊後はア パレル業界など様々な職につきながら投稿生活を続け、1991年、 『とられてたまるか!』で、デビュー。悪漢小説作品を経て、 1995年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、1997年『鉄 道員』で直木賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、2006 年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞司馬遼太郎賞、2008年 『中原の虹』で吉川英治文学賞を、それぞれ受賞。時代小説の 他に『蒼穹の昴』、『中原の虹』などの清朝末期の歴史小説も 含め、映画化、テレビ化された作品も多い。 ・浅田次郎

浅田次郎著『ま、いっか。』(144)

―――――◎◆◎立ち読み◎◆◎―――――

★『原発ヒロシマ――「原子力平和利用」の真相』(28)

(岩波ブックレット) ・単行本: 64ページ ・出版社: 岩波書店 (2011/10/8) ・著者: 田中利幸、ピーター・カズニック)(Peter Kuznick) ・原爆の惨劇を経験した日本は、なぜ戦後、核の危険性に目 をつむり、原発政策に邁進していったのか。その背景には、 1950年代、アメリカが自らの核戦略を推進するために打ち 出した「原子力平和利用」政策があり、被爆地・広島もそ の戦略の一環として組み込まれたのだった。日本の原発政 策の「原点」を問う。  ☆原発とヒロシマ――「原子力平和利用」の真相 (岩波ブックレット)

▼△第1章 アイゼンハワーの核政策――△▼(20)

(「戦争」そして「平和」のための原子力利用)
(「戦争」そして「平和」のための原子力利用)
・by ピーター・カズニック・ ・2013/08/08 @長崎
原子力平和利用によって隠された核軍拡の事実〈3〉

共産主義にされれるより原爆にやられたほうがましだ」

《「――「共産主義にされれるより原爆にやられたほうがましだ」 とアイゼンハワーはイギリス大使に述べたことがある。アメリカ が共産主義になる可能性は全くなかったが、核兵器でやられる危 険性は一九六二年のキューバ・ミサイル危機のときに実際に起こ った。 ケネディフルシチョフが、アイゼンハワーが作り出した地獄の ような状況に目を凝らした時、彼らは後ずさりした。 しかし、核兵器最後の審判のような恐るべき状況を作り出す危 険性は、今日も同じように存在する。
・自己否定の代償
アメリカが人類滅亡につながる核戦争を計画してきた一方で、日 本は日本なりの自己否定の中で生きてきた。一九五〇年代初期に は手こずったが、日本の原子力産業は一九六〇年代から七〇年代 にかけて急激な発展を遂げ、その後も成長し続けきた。 福島原子力発電所における地震津波による今回の事故が起きる 前は、日本には稼働している原子炉が五四基もあって、実に総電 力の三〇パーセントを生産していた。原子力発電の総電力の五〇 パーセントを占める時代が来るのも遠いことでなないと予測する 者もいた。 しかし、福島で起きた核の大惨事によって、日本は核の時代の悪 夢的側面(広島・長崎とビキニに続く)三度目の対応を余儀なく さている。そして、日本の原子発電はクリーンで安全という幻想 の下に生まれただけでなく、背景に広島・長崎の意図的な忘却と アメリカの核軍拡もあったという事実に直面せざるを得なくなっ ている。 いまや、このような日本の悲劇から立ち直り、自然エネルギーへ の道を切り開くと同時に、アメリカの核の傘下での核抑止という 構造と断絶する新しい道を目指すことを私は願ってやまない。 第二次世界大戦の惨禍を乗り越え、平和憲法反核主義をもって 世界で先駆的役割を果たしてきたように。         (田中利明・監訳/松下ノア、乗松総子・共訳) ――」》

福島第一原発でまた汚染水漏れ

【NHK】(2013/10月9日 13時13分) 東京電力福島第一原子力発電所の汚染水から塩分を取り除く装置 の近くで、作業員が誤って配管を取り外し、高濃度の汚染水が漏 れるトラブルがありました。 漏れた汚染水は、装置がある設備の内側のせきいっぱいにたまっ ているということですが、作業員が汚染水を浴びたということで、 被ばくの状況を調べています。 9日午前10時ごろ、福島第一原発にある「淡水化装置」と呼ば れる汚染水の塩分を取り除く装置の近くで、作業員が配管の取り 替え作業をしていたところ、誤って汚染水が通っている配管を接 続部から取り外し、汚染水が漏れました。 汚染水には、ベータ線という種類の放射線を出す放射性物質が 1リットル当たり3700万ベクレルという高い濃度で含まれて います。 水漏れは配管をつなぎ直すなどしておよそ50分後に止まり、漏 れた汚染水は装置がある設備の、長さ60メートル、幅12メー トルの内側のせきいっぱいにたまっているということです。 東京電力は、汚染水はせきの外には漏れず、環境への影響はない としていますが、原子力規制庁によりますと、作業中に作業員が 汚染水を浴びたということで、被ばくの状況を調べています。 福島第一原発では今月、現場の連絡ミスから雨水の移送先を誤り、 タンクから汚染水があふれ出すトラブルが起こるなど、このとこ ろ人為的なミスが相次いでいます。

◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆

鎌田慧、斉藤光政『ルポ 下北核半島――原発と基地と人々』☆

・単行本(ソフトカバー): 224ページ ・出版社: 岩波書店 (2011/8/31) ・原子力発電所・核燃料再処理工場・ウラン濃縮工場・ MOX燃料加工工場・高レベル放射性廃棄物貯蔵施設・ 使用済核燃料の中間貯蔵施設、さらに核戦争の最前線基 地として機能する米軍三沢基地。『六ヶ所村の記録』か ら20年、原子力と軍事に侵食される本州最北の地を見 つづけてきた二人のジャーナリストによる報告。 使用済み核燃料が大量に集積される、もっとも危険な原 子力施設 ― 六ヶ所再処理工場原子力センターが姿を 現しつつあるそこは、かつて、農民の土地だった。マグ ロ漁でしられる本州最北端の大間町では、危険と隣合わ せの「最新鋭」原発が建設されている。 その建設地のど真ん中で、建設に抗い、自然エネルギー で暮らす母と娘がいる。原子力開発・核燃サイクルとい う国策のもとに押し潰されてきた人々の暮らしと土地、 そして矜持。フクシマ原発災害を出来させた構造と同じ 光景が広がる下北核半島の現況をリポートする。 ★ルポ 下北核半島――原発と基地と人々 ▼△ルポ 下北核半島――原発と基地と人々△▼(72)
・第2章 核最終処分場の不安・東通村(6)
虚構の大原発基地構想(その3)

完成は順調にいったとしても発表から四七年目である

《「――一方の東京電力は、ようやく準備工事をはじめた段階 で、営業運転開始は、二〇一七年とされている。電気出力は、 国内最大の一三八万五〇〇〇キロワットだそうだが、順調にい ったとしても、発表から四七年目である。 普通の工場ではありえないスロースピードぶりだが、「しぶと い」というべきか、やる気がなかった、というべきなのか。も ともと無理な計画だったのだ。 いまのところ、両社ともに各二基の建設を発表しているのだが、 東京電力東北電力ともに二号炉の操業予定は二〇一九年以降 としている。そのころでもまだ、新しい原発が必要とされてい るかどうか。 東通原発は、かっては一寒村の名前に制約されるのではなく、 下北半島全体を占める「下北原発」を標榜していた。東京電力 一〇基、東北電力一〇基、合わせて出力二二〇〇万キロワット 以上、文字通り日本最大の原発基地が目論まれていた。 ――」》

■2閣僚来県 仲井真知事「県外」強調

沖縄タイムス】(2013年10月9日 09時32分) 仲井真弘多知事(左)と会談する岸田文雄外相(右) と小野寺五典防衛相(右から2人目)=8日午後4時 すぎ、ANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービュー 岸田文雄外相、小野寺五典防衛相は8日、那覇市内で仲井真弘 多知事と会談し、罪を犯した米軍人・軍属の処分結果の通報を めぐる日米地位協定の運用改善や、新たな基地負担軽減策を盛 り込んだ日米安全保障協議委員会(2プラス2)共同発表など を報告した。 仲井真知事は政府の取り組みを一定評価する一方で、2プラス 2が米軍普天間飛行場返還問題は名護市辺野古移設が唯一の案 としたことに「全く理解できかねる」と疑問を呈し、実現可能 性は県外移設が高いとの姿勢をあらためて強調した。 両大臣は普天間に配備されたMV22オスプレイの訓練を県外 で実施することで沖縄の負担を軽減するとした2プラス2共同 発表の内容を説明。 知事は配備が強行された現状で訓練運用を改善していくよう求 めると同時に、「県内では不安は払しょくされてない。政府へ の(配備の)中止、見直しという要請はまだ変えていない」と 述べ、最終的には配備を撤回するよう求めた。 ホテル・ホテル訓練区域の使用制限の一部解除、返還が予定さ れる米軍施設・区域への事前の立ち入りについても、具体的内 容を早期に示すよう要望した。 知事は会談後、記者団に対し、負担軽減や地位協定運用改善は 「前進した」としたが、辺野古埋め立て承認申請の可否に影響 するかは「名護市長などの意見を聞かなければ最終的判断はで きない。政府の姿勢がどうこういう以前の状態だ」と述べるに とどめた。 岸田外相も会談後の会見で「(普天間問題で)県との立場が異 なるのは承知している。丁寧に議論を深めたい」と述べ、基地 問題以外の経済や国際交流などで多面的な協力を続ける考えを 示した。小野寺氏は「負担軽減に取り組み、(埋め立て)承認 を得る努力を続けたい」と述べた。 岸田、小野寺両氏は新沖縄担当大使の着任式典のため来県し、 両氏ともそれぞれ個別で県内経済界とも意見交換。岸田氏は在 沖米軍トップのジョン・ウィスラー四軍調整官と会談し、オス プレイをめぐり日米が合意した安全確保策の順守を申し入れた。

◎◎◎万能川柳20周年記念ベスト版◎◎◎

仲畑貴志・編集  毎日新聞社刊 (2011/4/14) 毎日新聞の「仲畑流万能川柳」に寄せられた作品  の中から、秀逸句を厳選したとっておきの1260句。  20周年記念特別企画として糸井重里氏、南伸坊氏  ら爆笑鼎談も収録。泣いて笑って20年。5年半、  264万句から超厳選。日本のつぶやき傑作集。 ★万能川柳20周年記念ベスト版
・二人分空いて真ん中すわる人     大阪 まさかちよ
・予報士の駄じゃれうるさい二日酔い  横浜 横浜エイト
・今日もまたケータイくんにぶつかられ 宝塚 大谷尚
  

☆★☆≫詩歌 逍遙(俳句) ≪☆★☆

・熱帯魚秋はどこにも菊咲けり

鰯雲鳶をはなてり園黄ばむ

・木のかげが舗道をかざり秋日落つ

石田波郷(いしだ はきょう)  (1913年3月18日 - 1969年11月21日) 本名哲夫(てつお)。松山市に生る。水原秋桜子の 「馬酔木」により、流麗な感覚を駆使した斬新な作 風で、新興俳句の重要な存在となった。戦後病篤の 時期をへてさらに写実に深さを加えている。当時、 俳壇の担い手の一人。「石田波郷句集」「胸形変」 惜命」など。 ※Wikipedia:石田波郷 

◇◆◇『続西方の人』◇◆◇〈14〉

西方の人 イエス・キリストのこと。「西方」という言葉は、 地理的・文化的な「西洋」に対し、思想的・宗教的な意味をこめ て使われている。「西方」は〈さいほう〉〈せいほう〉の二つの 読みが現在行われている。
・12 最大の矛盾・
クリストの一生の最大の矛盾は彼の我々人間を理解してゐたにも 関らず彼自身を理解出来なかつたことである。彼は庭鳥(にはと り)の啼(な)く前にペテロさへ三度クリストを知らないと云ふ ことを承知してゐた。 彼の言葉はその外にも如何に我々人間の弱いかと云ふことを教へ てゐる。しかも彼は彼自身もやはり弱いことを忘れてゐた。 クリストの一生を背景にしたクリスト教を理解することはこの為 に一々彼の所業を「予言者X・Y・Zの言葉に応(かな)はせん 為なり」と云ふ詭弁(きべん)を用ひなければならなかつた。 のみならず畢(つひ)にかう云ふ詭弁の古い貨幣になつた後はあ らゆる哲学や自然科学の力を借りなければならなかつた。クリス ト教は畢竟(ひつきやう)クリストの作つた教訓主義的な文芸に 過ぎない。 若(も)し彼の(クリストの)ロマン主義的な色彩を除けば、ト ルストイの晩年の作品はこの古代の教訓主義的な作品に最も近い 文芸であらう。

■◇■《シリコンバレー金言集》■◇■

梅田望夫著『ウェブ時代5つの定理』から
・文庫: 302ページ ・出版社: 文藝春秋 (2010/2/10) ウェブ時代5つの定理 (文春文庫)インテルアンディ・グローブはこう言った。 「パラノイアだけが生き残る」。グーグルのマ リッサ・メイヤーはこう言う。「政治的になる な、データを使え」―。94年にシリコンバレー に居を定めて以来、ウェブビジネスの最先端に かかわってきた著者が読み解くシリコンバレー の言葉の数々を紹介。ここで取り上げられた言 葉は、皆、英語です。日本語訳は上杉隼人氏。 ※Wikipedia:梅田望夫
◆第4定理 グーグリネス

《一つのアルゴリズムで完璧な答えを返す》

完璧な検索エンジンとは、ユーザーが何を探して いるか正確に理解し、ユーザーが求めていること にぴったり合った答えを返すものである。
―― グーグルの哲学
The perfect search engine would understand exactly what you mean and give back exactly what you want.
―― Google Philosophy
(72)

◎◆◎アートのたのしみ《サー・トーマス・ローレンス》◎◆

Peggy Shippen and daughter
〈年不詳 個人蔵〉
☆サー・トーマス・ローレンス
(Sir Thomas Lawrence) 〈1769年4月13日 - 1830年1月7日〉 イギリスの画家。ブリストルで生まれ。父は宿屋を営む。6歳 のころから、客の好きな物を描いてみせ、絵かきの片鱗を見せ ていました。父が事業の失敗したときには、トーマスの絵の才 能が家計を支えました。 絵で身を立てる決意をしたトーマスは、1787年にロンドンへ出 て、ジョシュア・レノルズ創設のロイヤル・アカデミーの生徒 となり、彼の絵はたちまち評判を得て、1791年にはアカデミー 会員となります。ほどなく、ディレッタンティ協会の画家に任 命され、国王ジョージ3世のお抱え画家の地位を獲得します。 1820年からロイヤル・アカデミーの会長職に選ばれた。逝去す るまで会長職を務めました。なお、彼は生涯独身を通しました。
☆Sir Thomas Lawrence『自画像』(1788年)
   〈デンヴァー美術館蔵〉 ◆Sir Thomas Lawrence 【アップロード日: 2009/12/09】

◇◆◇マイ視聴コーナー◇◆◇

☆Elvis - I Want You, I Need You , I Love You (アップロード日: 2008/08/28 ) 【Elvis - I Want You, I Need You , I Love You】 ☆☆☆ ・エルヴィス・アーロン・プレスリー (Elvis Aron Presley) (1935年1月8日 - 1977年8月16日) アメリカのロックンロールミュージシャン、映画俳優。 「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人 のシンガー」において第3位。 「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組 のアーティスト」において第3位。 「Q誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」にお  いて第1位。 ロックンロールの王様。「ザ・キング」。モノマネの対 象として、ポップミュージシャンとしてはたぶん指折り。 ★Wikipedia:エルヴィス・プレスリー

◎歌集 『美しく愛(かな)しき日本』 岡野弘彦◎より

親ゆずり 祖父(おほぢ)ゆずりの政治家(まつりごとびと) 世に傲(おご)り 国をほろばす 民を亡(ほろ)ぼす 歌集 美しく愛しき日本
◆"Abe Shinzo, a Far-Right Denier of History"
安倍晋三 極右の歴史否定論者〉 (by The Asia-Pacific Journal, Vol 11, Issue 1, No. 1, January 14, 2013)

◆◇◆日本国よ、沖縄に謝れ! 日本国よ、福島を返せ!◆◇◆