なぜ、男は女と同様にハンドバッグを持たぬのであろうか

なぜ、男は女と同様にハンドバッグを持たぬのであろうか

【古来日本では、とっさの変事に対して常時即応
 の姿でいることが武士の嗜みとされた。たぶん
 欧米でも、この常識は同じであろうかと思う。
 手に荷物を持っていたのでは、敵に抵しきれず、
 女子供を護ることが、出来ぬという論理である】


浅田次郎著『ま、いっか。』(13)

第1章 男の本音(13)
◇男の背広◇(その2)
なぜ、男は女と同様にハンドバッグを持たぬのであろうか
《「 ◆ハットとするピクチャー(Source:REUTERS◇ ◇Brazil nightclub tragedy (Relatives of victims of the fire at Boate Kiss nightclub attend a collective wake in the southern city of Santa Maria, 187 miles (301 km) west of the state capital Porto Alegre January 27, 2013. REUTERS/Ricardo Moraes) ではなぜ、男は女と同様にハンドバッグを持 たぬのであろうか。これはまことに素朴な疑 問といえよう。 古来日本では、とっさの変事に対して常時即 応の姿でいることが武士の嗜みとされた。 たぶん欧米でも、この常識は同じであろうか と思う。手に荷物を持っていたのでは敵に抵 しきれず、女子供を護ることが出来ぬという 論理である。 まさかと思われるであろうが、その証拠とし て軍人や警察官が雨の日に傘をさしてはなら ぬのは、世界共通の掟とされている。 言われてみれば、どなたも町中で傘をさして いる巡査や自衛官を見かけたためしはないで あろう。 例外としては古い映画の中などで、恋人に傘 をさしかける軍人のシーンを見たように思う が、たとえ演出であろうと本物の軍人が見れ ば噴飯ものである。 まあつまり、現代の男にそうした心掛けがあ るかどうかはともかく、余分な荷物を手に持 つことは見苦しいと、世の男たちは本能的に 考えている。 かくて、十一のポケットにぎっしりとに日用 品を詰めこんで、男たちは一日を過ごすこと になる。 」》 ■政権交代後、初となる通常国会において安 倍晋三首相が所信を表明しました。 最大かつ喫緊の課題と位置づけたのは、経済 の再生で、日銀との緊密な連携、大胆な金融 政策を通じて「強い経済を取り戻す」と宣言。 結構です。 加えて「震災復興」「外交・安全保障の立て 直し」を柱に掲げました。 結構です。 20兆円超の緊急経済対策が閣議決定され、 新たに、物価上昇率2%の目標が導入されま した。 結構です。 しかし、 原発政策や、環太平洋連携協定(TPP)交 渉参加の是非について、ひと言も語らりませ んでした。 原発再稼働の可否や再生可能エネルギーの在 り方も含め、原発政策はあいまいなままです。 国民の関心事だけに、首相はしっかりと説明 しないのは、“無責任”とお返ししたい。 安倍首相はこれまで「原発ゼロは無責任1」と 度々発言してきました。 TPP問題をめぐっては自民党内でも意見の 相違があり、さて、どうしますか。 消費増税尖閣問題で揺れる対中関係? 憲法改正集団的自衛権行使容認? うちの近くの公園で、禁じられているのに、 鳩にエサをばら撒いている腰の曲がった老人 がいました。エサに群がる鳩の一団。哀れ。     (つづく) (1269dys-819ent) ☆浅田次郎著『ま、いっか。』(集英社文庫) ま、いっか。 (集英社文庫) ・文庫:272ページ ・出版社:集英社 (2012/11/15) ・さあ、身近の「ま、いっか」について、もう一度考え直して みようか、と。花と読書を愛した青春時代の思い出。巷に氾濫 する美人たちへの忠告。旅と買い物の、とっておきの楽しみ方。 老化について、女の誤解と男の本音。豊富な話題をもとに粋な オヤジ目線で語られるのは、江戸っ子らしいキレの良さと滋味 たっぷりの現代考察。著者の生き方の美学がきらりと光る、軽 妙洒脱なエッセイ集。 自分のために笑え。人のために笑え。いつも背筋を伸ばし、鉄 の心を忘れるな。粋に、一途に、ゆうるりと。浅田次郎が贈る、 軽妙洒脱な生き方指南。 ◎浅田次郎。1951年、東京都出身。自衛隊に入隊、除隊後はア パレル業界など様々な職につきながら投稿生活を続け、1991年、 『とられてたまるか!』で、デビュー。悪漢小説作品を経て、 1995年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、1997年『鉄 道員』で直木賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、2006 年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞司馬遼太郎賞、2008年 『中原の虹』で吉川英治文学賞を、それぞれ受賞。時代小説の 他に『蒼穹の昴』、『中原の虹』などの清朝末期の歴史小説も 含め、映画化、テレビ化された作品も多い。 ・浅田次郎

浅田次郎著『ま、いっか。』(13)

◆◇◆立ち読み◆◇◆

鈴木智彦『ヤクザと原発 福島第一潜入記』文藝春秋刊(171)

・単行本: 256ページ ・出版社:文藝春秋 (2011/12/15) ・原発は儲かる。どでかいシノギだな。電力会社と交渉して、 ゼネコンと話付けて、地元の土建屋に仕事を振る。代紋なしで はとても捌ききれん。原発はタブーの宝庫。裏社会の俺たちに は、打ち出の小槌となるんだよ」。ヤクザが語る衝撃の事実。 日本最大のタブーがいま明かされる! 誰も書けなかった 命 懸けの衝撃ノンフィクション―。 ★ヤクザと原発 福島第一潜入記 ▼△第四章 ついに潜入! 1Fという修羅場(41)△▼

・シェルターに到着・(その2)

出入り口はテントのようにファスナーで開け閉めを行う
《「――シェルターの出入り口はどちらも、一般の住宅にある ようなドアを持っておらず、テントのようにファスナーで開け 閉めを行う。 外部から勝手に開けることはできず、常時、専門の係員が内部 にいて、ドアの中央にある特殊な窓から訪問者を確認し、開閉 してもらわなければならない。 大勢の作業員を迎え入れるときは、外気の侵入を防ぐため、係 員の判断でいったんドアを閉める。そうした事情がわからない 原発素人の私は、てっきり、遅刻の罰と思い込み、テンパッた のだ。「俺、作業員なんです。今日が初勤務なんです。入れて 下さい!」 全面マスクをしながらそう叫んだところで、中の係員に聞こえ るはずもない。係員は落ち着いた様子で左手を挙げ“待て”の 動作を続けていた。 1分あまり待たされたあと、ようやく私はシェルターの内部に 入ることができた。「まず靴カバーを脱いで下さい。そしたら 靴のままあがって下さい」 てっきり、すべての装備を一新すると思っていたので「タイペ ックとマスクは脱いでいいんですか?」と訊いた。 係員は無言でシェルターの奥を指した。私の眼の前にさらに扉 があった。そこを開けてもらい、全面マスクを外す。タイベッ クはそのままだ。 ――」》 ■原子力規制委島崎委員長代理に圧力か、疑わざるをえない 今度こそ、結論が出るものと思っていましたが、案の定、魔の 手がちらつく。 28日、原子力規制委員会有識者調査団は、会合を開き、日 本原子力発電敦賀原発2号機直下の断層「D‐1破砕帯」につ いて「活断層である可能性が高く、直上の重要施設に影響を与 える恐れがある」と認定する報告書案で大筋合意したと報じら れました。 やれやれ、話はこれで決着かと思いきや、この日、突然、調査 団を率いる島崎邦彦・規制委員長代理は、「他原発の調査をし ている専門家に見てもらい、さらに良いものにしたい」と発言 したのでした。 私は、この場面を、テレビのニュースで観ていましたが、島崎 委員長代理は、伏し目がちで顔を上げませんでした。 調査団は、すでに、昨年12月の評価会合において「活断層の 可能性が高い」との見解を示しましたが、日本原子力発電株式 会社は、判断根拠の説明などを求める公開質問状を規制委に提 出していました。 今回の報告書案に対しても、日本原子力発電は、「活断層1か 否かを判断する上で重要なポイントについて、科学的データ に基づく判断となっていない」と反論したのでした。 そして、結論は、またもや2月まで、引き伸ばされたのであり ます。日本は、原発に反対する者にとっては、怖い国です。 ◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆

高橋哲哉『犠牲のシステム 福島・沖縄』(集英社新書)☆(137)

・新書:224ページ ・出版社:集英社 (2012/1/17) ・本書のテーマは、犧牲のシステムとしての福島と沖縄である。 なぜ、福島と沖縄のか。それれは、一九四五年の敗戦以後、今 日までの日本を「敗戦日本」と呼ぶなら、これら二つの地名が、 戦後日本の国家体制に組み込まれた二つの犧牲のシステムを表 しているからだ。 沖縄が戦後日本の犧牲でったこと。それは、沖縄戦という史上 稀に見る過酷な戦闘の戦場にされた沖縄に米軍が居座り、サン フランシスコ講和条約第三条によって、沖縄がその米軍の施政 下に置かれ、一九七二年に日本に復帰して以後も、今なお全国 の米軍専用施設の約七四パーセントが沖縄に集中しているとい う、このことをさしている。 ★[犠牲のシステム 福島・沖縄 (集英社新書) ▼△第三章 原発事故と震災の思想論〈74〉△▼ ・ニ. この震災は天罰か――震災をめぐる思想的な問題・

・危機だからファシズムか・(その2)

佐藤優「政府と主要マスメディアは報道協定を結ぶべき」
《「――佐藤氏はまた、非常事態においてはマスメディアもそ の内存的理論に従って政府批判を広めるのではなく、「政府、 国民と一体化すべき」であると主張する。 マスメディアが政府を責任追及する姿勢をとると、官僚と原子 力専門家が萎縮して、規制やマニュアルの範囲内でしか行動し なくなるおそれがあるから、マスメディアは責任追及の姿勢を とるべきでない。 むしろ、政府と主要マスメディアは緊急に報道協定を結び、日 本の生き残りのために一致して行動すべきだ、とまで言うので ある。 しかし、こんなふうに「国家翼賛体制」を構築し、マスメディ アも政府批判と責任追及の姿勢を放棄してしまったら、政府、 首相の事実上の独裁となり、社会全般から異論が排除され、か えって大きな過ちを招くことになりはしないか。 菅内閣のとりわけ原発事故対応に対しては、メディアだけでな く、被災者や被災自治体の首長たちから厳しい批判が提起され たが、批判もせすに全権をゆだねて翼賛していたら、はたして どんな結果になっただろうか。 ――」》   ■建白書手交「思うところがある」首相 オスプレイ撤回要求 28日、オスプレイ配備に反対する県民大会実行委員会の代表 と県内市町村長らは首相官邸を訪れ、配備撤回と米軍普天間飛 行場の県内移設断念を求める「建白書」(要請書)を安倍晋三 首相に手渡しました。 官邸を訪れたのは、那覇市翁長雄志市長や名護市の稲嶺進市 長ら約30人。翁長市長によると、全41市町村長や議会議長 らの署名が入った「建白書」を受け取った安倍首相は「私も思 うところがある。(沖縄の)意見に耳を傾けながら、これから も基地負担軽減を含め、頑張っていきたい」と述べるにとどめ たといいいます。   首相から、オスプレイ普天間飛行場の県外移設について具体 的な言及はなかったそうです。トラスト・ミーと五十歩百歩。   建白書では、開発段階から事故を繰り返すオスプレイを配備す ることは「県民に対する『差別』以外の何ものでもない」と指 摘し、さらに本土復帰40年目を迎えても米軍は占領地のごと く振る舞っているとし、「国民主権、国家の在り方が問われて いる」と訴えています。【琉球新報】から 普天間飛行場の県外移設問題解決は、政治家が真にプロフェッ ショナルか否か、の真価が問われる課題です。なんとなく生計 を支えるために政治屋になったヘナチョコには、とうてい解決 できるものではありません。 ★戦後史の正体 (「戦後再発見」双書) 戦後史の正体 (「戦後再発見」双書1)

≪都会歳時記≫

[都市・現代の視座1000句]句集 古家 元「文學の森」刊]
〔冬〕(生活) 壁の外套己が吾を見下ろせり
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☆★☆≫ 詩歌逍遙 ≪☆★☆

          草野心平 
正倉院狩獵文銀壷・
胴張二尺二分。 高一尺三寸九分。 總高臺共一尺五寸四分。 重量九貫三百六十匁。 校倉の。 蘭奢待にほふ暗闇の。 なかの永遠。      1 天たかくとほりかかつた雁の。 紐はみだれてなき叫び。 行手も滅茶に流れてゆく。 追ひつめられて森の中から躍り出て來た鹿や兎や猪は。 岩と草との丘をとび。 十二の馬に。 十二の人。 十二の騎馬とけだものたちは入り亂れ。 弩(いしゆみ)は空をつんざく。 弩は鈍い音たて。 野牛は吼えて土を蹴る。 血染の天は丘に映え。 草亂れ。 音亂れ。 騎馬とびあがり。 むらさきの血潮はじけとぶ荒い血祭。      2 野火にくすぶる猪の肉。 飮むはにごりの大盃。 歌ふは野狩の血の讃美歌。 十三夜の月がこのときするりとすべりあがつた。 古びた御影の岩かげに晝日中眠りこけてた天馬はふと。 月の光のさそひ水に眼をひらいて立ちあがり。 これをみつけた毛皮を腰の裸の射手は兩手をあげて追ひ迫るが。 天馬は大きな翼をひろげひらりと一と蹴り舞ひあがつた。 射手の地團駄。 射手の叫び。 白い翼の羽搏きは。 ひとすぢの光の。 さざなみを流し。 十三夜の月をめがけてのぼつてゆく。            (日本沙漠) ※Wikipedia:草野心平

◆◇◆◇『侏儒の言葉西方の人』◆◇◆◇

芥川龍之介著 新潮文庫版》 侏儒の言葉・西方の人 (新潮文庫) ・正直・     若し正直になるとすれば、我我は忽ち何びとも正直になられぬこ とを見出すであろう。 この故に我我は正直になることに不安を感ぜずにはいられぬので ある。〈90〉

☆★☆言えそうで言えない英会話表現☆★☆

何のためにダイエットをしてるの?
What are you going on a diet for?
<NHKラジオ 「英語5分間トレーニング」岩村圭南 - 講師> ※この番組の放送は4月1日で終了しています。 Wikipedia:岩村圭南

◎◆◎アートのたのしみ《フレデリック・レイトン》◎◆◎

くだもの籠を持つ娘
 (Eucharis: A Girl with a Basket of Fruit) 〈1863年 個人蔵〉
フレデリック・レイトン=初代レイトン男爵
(Frederic Leighton,1st Baron Leighton,PRA) 〈1830年12月3日 - 1896年1月25日〉 イギリスの画家・彫刻家。作品は、歴史、聖書、古典的題材に 由來するものが多い。古典主義。レイトンはヨークシャーのス カボローで医者の息子として生まれる。家族はヨローッパ中を 旅行し、息子には数カ国に留学させ、その結果、レイトンは数 ヶ国語に堪能であった。 1840年、家族はローマに移住。父親はレイトンが医者になるこ とを望んでいたが、レイトンが画家になりたい意志を知って応 援する。当時、多くの美術家はロイヤル・アカデミーで学んだ が、レイトンは違ってブリュッセル、パリ、フランクフルトで 学んだ。 レイトンは、新古典主義の様式で知られていたが、中東への旅 は彼に多大な影響を与え、画風はオリエンタリズムへと変わっ ていった。初期の作品は歴史画、特に中世がテーマであった。 1855年、『チマブーエの「聖母子」』はローヤル・アカデミー に展示され、ヴィクトリア女王のお買い上げとなった。まだ、 25歳の若さであった。 レイトンはホランドパークの地域に邸宅を構え、ギリシャ風に 飾られ、「千夜一夜物語」の豪華さと華麗さに彩られていた。 1878年にローヤル・アカデミー会長に選ばれ、20年間勤めた。 芸術家では初めて、卿(サー)の称号を与えられた。しかし、 そのときはすでに重い扁桃炎に侵されていて、同月に逝去。
☆Frederic Leighton ・自画像 1880年
◆Lord Frederic Leighton 【アップロード日: 2010/12/15 Bilder - Lord Frederic Leighton Musik - Pianist: Chitose Okashiro, Komponist: Debussy Preludes from Book I】 ◆Lord Frederick Leighton - English painter and sculptor. 【アップロード日: 2012/01/29 Art History Videos: http://gekos.no/workshop/video.html Frederic Leighton, 1st Baron Leighton PRA (3 December 1830-- 25 January 1896), known as Sir Frederic Leighton, Bt, between 1886 and 1896, was an English painter and sculptor. His works depicted historical, biblical and classical subject matter. Leighton was bearer of the shortest-lived peerage in history; after only one day his hereditary peerage ended with his death.】

◇◆◇マイ視聴コーナー◇◆◇

Run The World (Girls) by Beyonce
☆⇒⇒⇒http://www.myspace.com/music/player?sid=81389817&ac=now“Run The World (Girls) ”      ☆ビヨンセ・ジゼル・ノウルズ ビヨンセ・ジゼル・ノウルズ  (Beyonce Giselle Knowles)  〈1981年9月4日 〜 〉 ★Wikipedia:ビヨンセ