悲運の事故だった。向田さんご本人には非は何もない。

悲運の事故だった。向田さんご本人には非は何もない。

{名前を出してわるいんだけれども、向田
 邦子さん、仕事に油が乗り切って、書く
 物皆大当たり、人気絶頂、全勝街道を突
 っ走る勢いだった。それで、飛行機事故}

竹内一郎著『ツキの波』(3)

◆◇◆立ち読み◆◇◆

鈴木智彦『ヤクザと原発 福島第一潜入記』文藝春秋刊(114)

▼△第三章 フクシマ50が明かす「3・11」の死闘(20)△▼

・ドキュメント3・11・(その1)

まさか建屋が(津波に)飲まれるとは考えてなかった
◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆

高橋哲哉『犠牲のシステム 福島・沖縄』(集英社新書)☆(79)

▼△第三章 原発事故と震災の思想論〈16〉△▼ ・無関心だったことの責任・(その1)
一定の年齢に達した人であれば、知る機会はあった

竹内一郎著『ツキの波』(3)

・第1章 運の総量は一定である(1)
◇ツキのフクロ◇
「人間、ツキのフクロの大きさは同じだ。勝ち過ぎれば必ず破ける」
悲運の事故だった。向田さんご本人には非は何もない。
《「 ◇今日の注目写真(Source:REUTERS)◇ ◇Protesters, police clash over new austerity (By Tracy Rucinski and Paul Day MADRID - Protesters clashed with police in Spain's capital as the government prepares a new round of unpopular austerity measures for the 2013 budget that will be announced on Thursday.) 阿佐田哲也が生前、和田誠イラストレータ ー)に語った言葉だ(『ちくま日本文学全集色川武大』)。 芸能人や実業家がマスコミの寵児となり、梯 子を二段飛ばし、三段飛ばしでのし上がり時 の人になっていくことがある。 ところが当人が天狗になてしまった辺りで、 過去のスキャンダルが暴かれて、あっという 間に転落してまう。 阿佐田はそういう事象もひっくめて、冒頭の ことをいったと思う。 だが、彼の真意はもう少し深刻なところにあ った。『うらおもて人生録』(本名の色川武 大名義で発表)には、こんな文章が見える。 「名前を出してわるいんだけれども、向田邦 子さん、仕事に油が乗り切って書く物皆大当 たり、人気絶頂、全勝街道を突っ走る勢いだ った。それで、飛行機事故」 悲運の事故だった。向田さんが乗っていた飛 行機は、台湾のマイナー航空会社のもので、 形も古かった。そういうこともあって惜しま れる死だった。 向田さんは、天賦の才能に支えられて、ヒッ ト作を続けて発表しただけである。念のため 申し添えておくが、遅咲きの方だから、天狗 になるような方ではなかったで。ご本人には 非は何もない。だから、阿佐田もこう記して いる。 「向田さんはばくち打ちじゃないんだから、 悲運の事故ということだ」(同前) しかし、賭博をやりこんだ人間から見ると、 「ただの悲運に、見えないというこたになる。 向田さんは、ちょっと負け戦を混ぜておいた 方がよかったかもしれない、と感じる。 あるいは、勝ち続けているときには、「慎重 に行動したほうがよい」と考える。何故か、 野生の勘が訴えるのである。 博奕をやっている人同士だと伝わる感覚であ る。博奕は理屈ではないから、伝えにくい。 市民の常識的な感覚だと、阿佐田の言葉は不 謹慎に響くだろう。 「人が亡くなっているのに、運や負け戦など と、失礼ではないか」 そのような意見が聞こえてきそうだ。 何しろ、合理的根拠のない言葉である。阿佐 田は本当なら呑み込みこまなくてはならない 言葉を吐いた。何故か――。 彼にとって、本音だったということだ。 」》 ◎今日は、向田邦子さん一本槍でいきます。 話題につきない作家ですが、私が、向田邦子 さんの作品で一番好きなのが、『あ・うん』 です。 NHKで放送された向田邦子脚本のテレビド ラマですが、向田さんは、このドラマの続編 を続ける意向であったそうすが、ご存知のと おり、1989年8月に飛行機で事故死した ため、その計画は中断してしまいました。 昭和初期の山の手を舞台とした、製薬会社の サラリーマンの水田仙吉(フランキー堺)と 親友の実業家門倉修造(杉浦直樹)、門倉に 思われる仙吉の妻たみ(吉村実子)、仙吉夫 婦の一人娘さと子(岸本加世子)、門倉の愛 を得られぬ妻の君子を中心とした、暗い昭和 の支那事変前夜の庶民の暮らしを描いたドラ マでした。 水田と妻たみと、門倉との微妙な関係の上に 育まれれた成熟した大人の友情。濃密な人間 関係が失われた現代では、このような友情の 形は成り立たないと思います。 フランキー堺杉浦直樹との絶妙な会話のや りとりを堪能しました。 向田さんといえば、NHKドラマ「阿修羅の ごとく」の挿入曲に使われた「ジェッディン ・デデン」の強烈なリズム・パターンの曲で す。 ◇向田邦子さん ・猫好きで知られ、35歳で独立し最初に移 り住んだ霞町の賃貸マンション時代から青山 マンション時代まで常に複数の猫を飼ってい ました。その中でもコラット種のオス「マミ オ」はタイ旅行した際に一目惚れしたネコ種 であり、エッセイにも度々登場させています。 ☆ドルマバフチェ宮殿でのメフテル演奏 (メフテル(トルコ語: Mehter)とは、オスマン帝国  とトルコ共和国で行われてきた伝統的な軍楽のこと  で、オスマン軍楽、トルコ軍楽とも称され、軍楽隊  をメフテルハーネ 〈Mehterhane〉 と言う) ☆CEDDIN DEDEN NESLIN BABAN-MEHTER MARSI (祖先も 祖父も 祖先も 祖父も) (baruthan さんが 2006/10/14 にアップロード) (つづく) (1144dys-761ent)

『ツキの波』

新書: 189ページ 出版社: 新潮社 (2010/04) ・人間はツキを支配や制御することはできないが、その性質を 知り、波を利用することはできるのではないか。ツキという不 思議な存在を誰よりも深く考え、語り続けてきた作家、阿佐田 哲也(色川武大)。その思想は現代人にとって大きな指針となる。 遺された至言の数々を『人は見た目が9割』の著者が読みとく。 〔目次〕 第1章 運の総量は一定である 第2章 直感は考え抜いた末に出来上がる 第3章 勝利は終末への第一歩 第4章 ヒットを打つよりフォームを固めよ 第5章 真理は市民社会の外にある 第6章 「運の達人」たちに学ぶ 終章  世界は乱雑なまま肯定される 〔著者〕 ☆竹内一郎(竹内たけうち いちろう)☆ ・1956(昭和31)年福岡県久留米市生まれ。劇作家・演出 家・著述業。横浜国大卒。博士(比較社会文化、九大)。 さいふうめい名義で『哲也―雀聖と呼ばれた男―』の原案を担当。 『手塚治虫=ストーリーマンガの起源』でサントリー学芸賞受賞。 著書に『人は見た目が9割』など。 ツキの波 (新潮新書)参照:2011-11-21「できる人は「声」が違う!」『人は見た目が9割』(1)

竹内一郎著『ツキの波』(3)

◆◇◆立ち読み・坐り読み◆◇◆

鈴木智彦『ヤクザと原発 福島第一潜入記』文藝春秋刊(114)

《「原発はタブーの宝庫。だからオレらが儲かる!」   某地方の暴力団組長   −暴力団専門ライターが実際に動いたからこそ    書ける原発という巨大なシノギ−    「原発は儲かる。どでかいシノギだな。電力会社と交渉して、   ゼネコンと話付けて、地元の土建屋に仕事を振る。代紋な   しではとても捌ききれん。原発はタブーの宝庫。裏社会の   俺たちには、打ち出の小槌となるんだよ」。ヤクザが語る   衝撃の事実。日本最大のタブーがいま明かされる!   ―誰も書けなかった 命懸けの衝撃ノンフィクション―》   【表紙帯から】  ▼△第三章 フクシマ50が明かす「3・11」の死闘(20)△▼

・ドキュメント3・11・(その1)

まさか建屋が(津波に)飲まれるとは考えてなかった
《「――3月11日、震災当時、1F(東京電力福島第一原発)で はかなりの作業員が勤務中だった。長い、大きな揺れが発電所を襲 い、誰もが津波の襲来を予想した。 1Fの原子炉建屋は敷地内の最も低い部分、海沿いの一帯にある。 1号機から4号機までが大熊町で、少し高い部分に設置された5、 6号機は双葉町だ。 建屋やその一帯にいる人間はすべて避難しなければならない。が、時 間がなかった。防波堤で防げるだろうという過信もあった。 「まさか建屋が(津波に)飲まれるとは考えてなかった。揺れが収ま って急いで飛び出し、のちのテレビで放映した映像……建屋に津波が 襲いかかってくる様子を見ました。 絶句です。ないも考えられない。ただこれほどの状態で死人が出ない ……そんな都合のいいことはないだろう、とは思いました」(東電関 連会社社員) ――」》 ◎いまだに、福島県内で進行している深刻な放射能汚染被害について、 信頼できる政府の発表のないことに怒りを禁じえません。 それにしても、3・11以降、「放射能安全論」をバラまいた専門家 と称する学者らの、その時の発言の撤回、訂正、ないし謝罪を訊いた 覚えがないのですが――。 ■山下俊一(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科長。日本甲状腺学会 理事長。福島原発事故後、「福島県放射線リスク管理アドバイザーに 就任)曰く、 「放射線の影響は、実はニコニコ笑ってる人には来ません。クヨクヨ してる人に来ます。これは明確な動物実験(???)でわかってます。 酒飲みの方が幸か不幸か、放射能の影響少ないんですね。決して飲め ということではありませんよ。笑いが皆様の放射線恐怖症を取り除き ます。でも、その笑いを学問的に、科学的に説明しうるだけの情報の 提供がいま非常に少ないんです」(三月ニ一日、福島で行われた講演 会で) 誰だ! こんな輩を福島県のアドバイザーにした任命者、出てこい! ヤクザと原発 福島第一潜入記文藝春秋 (2011/12/15) ・〈目次〉・ 序 章 ヤクザの告白「原発はどでかいシノギ」 →第1章 私はなぜ原発作業員となったのか 第2章 放射能vs.暴力団専門ライター 第3章 フクシマ50が明かす「3・11」の死闘 第4章 ついに潜入!1Fという修羅場 第5章 原発稼業の懲りない面々 終 章 「ヤクザと原発」の落とし前 ◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆

高橋哲哉『犠牲のシステム 福島・沖縄』(集英社新書)☆(79)

《経済成長も安全保障も「犠牲」の上に成り立っている。  『靖国問題』以来、6年ぶりの書き下ろし新書!  本書のテーマは、犠牲のシステムとしての福島と沖縄  である。それは、一九四五年の敗戦以後、今日までの  日本を「戦後日本」と呼ぶなら、これら二つの地名が、  戦後日本の国家体制に組み込まれた二つの犠牲のシス  テムを表しているからだ。》【表紙帯から】 ▼△第三章 原発事故と震災の思想論〈16〉△▼ ・無関心だったことの責任・(その1)
一定の年齢に達した人であれば、知る機会はあった
《「――では、電力を享受してきた都市部の一般市民の責任とはど ういうものなのだろうか。 一つには、知ろうと思えば知ることができた情報がありながら、原 発のシスク、言い換えれば、そこに組み込まれた犧牲とその可能性 について十分に考えてこなかった。甘く見ていた。無関心であった ことについての責任があると考えられる。 原発が大事故を起こす可能性があること、いったん事故が起きれば どういう脅威にさらされ、どれほどの惨事を招くかについては、一 定の年齢に達した人であればスリーマイル島原発事故(一九七九年) や、何よりもチェルノブイリ原発事故(一九八六年)によって知る ことができたはずだし、とくにチェルノブイリ原発事故の後では、 この国でも原発批判の議論が巻き起こったから、知る機会はあった はずである。 また日本国内でも、福島原発の事故以前に、全国各地の原発および 関連施設でたびたび事故が起こっていて、しかもそれらが電力会社 によって隠蔽されたり、記録が改竄されるなど、いくつのスキャン ダルがおおやけになっていた。 これらのことは、新聞・テレビなど一般の報道に接していさえすれ ば、十分に開示されていたとまではいえなくとも、まったく知るこ とができなかったとはいえない。 ――」》 ◎原子力環境整備促進・資金管理センターをご存知ですか。 原子力環境整備促進・資金管理センターは文字どおり天下りの巣窟。 古賀洋一専務理事は経産省天下り、10人の評議員のうち8人は 電力、又は、原子力村出身。並木育朗理事長は元東電の役員。独立 行政法日本原子力研究開発機構の鈴木篤之理事長も理事に名を連 ねています 「核燃料サイクル事業」推進の名目で、再処理と放射性廃棄物の最 終処分のためにの積立金を電力会社から集め、管理している団体で、 なんと3兆円を超えるお金を積み立てています。 そのうち使用済燃料再処理等積立金には6年間で2兆4491億円 を積み立て、この約4割は東京電力が消費者から徴収したお金です。 3兆円のことはとやかく言わん。頼むから「核のゴミ」の処分方法 を早く決めてくれ、己の命のあるうちに!

福島県:全国の避難者 9月12日現在 99,521人(復興庁)

福島民報社のニュースサイト ◆◆【飯舘】国直轄除染1カ月遅れ開始 窮余の「仮々置き場」 犠牲のシステム 福島・沖縄 (集英社新書)集英社 (2012/1/17) ・〈目次〉・ 第一部 福島 ・第一章 原発という犠牲のシステム ・第ニ章 犠牲のシステムとしての原発、再論 ・第三章 原発事故と震災の思想論 第ニ部 沖縄 ・第四章 「植民地」としての沖縄 ・第五章 沖縄に照射される福島 ★★★本書のテーマは、犧牲のシステムとしての福島と沖縄である。 なぜ、福島と沖縄のか。それれは、一九四五年の敗戦以後、今日ま での日本を「敗戦日本」と呼ぶなら、これら二つの地名が、戦後日 本の国家体制に組み込まれた二つの犧牲のシステムを表しているか らだ。 沖縄が戦後日本の犧牲でったこと。それは、沖縄戦という史上稀に 見る過酷な戦闘の戦場にされた沖縄に米軍が居座り、サンフランシ スコ講和条約第三条によって、沖縄がその米軍の施政下に置かれ、 一九七二年に日本に復帰して以後も、今なお全国の米軍専用施設の 約七四パーセントが沖縄に集中しているという、このことをさして いる。

≪都会歳時記≫

[都市・現代の視座1000句]句集 古家 元「文學の森」刊]

☆★☆≫ 詩歌逍遙 ≪☆★☆

                 三好達治
・雪・
太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。 次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。               (測量船) ※Wikipedia:三好達治 ◆◇◆◇『侏儒の言葉西方の人』◆◇◆◇ 《芥川龍之介著 新潮文庫版》 侏儒の言葉・西方の人 (新潮文庫) ・地上楽園・(前段)  地上楽園の光景は屡(しばしば)詩歌にもうたわれてい る。が、わたしはまだ残念ながら、そう云う詩人の地上楽 園に住みたいと思った覚えはない。  基督教徒(キリストきょうと)の地上楽園は畢竟(ひっ きょう)退屈なるパノラマである。  黄老の学者の地上楽園もつまりは索漠とした支那料理屋 に過ぎない。況んや近代のユウトピアなどは――ウイルヤ ム・ジェエムスの戦慄(せんりつ)したことは何びとの記 憶にも残っているであろう。〈33〉 

☆★☆言えそうで言えない英会話表現☆★☆

彼女は私の良き理解者です。
She knows what I'm all about.
<NHKラジオ 「英語5分間トレーニング」岩村圭南 - 講師> ※この番組の放送は4月1日で終了しています。 Wikipedia:岩村圭南

◎◆◎アートのたのしみ《英国篇》◎◆◎

エドモンド・ブレア-レイトン“悲しみと歌”
(Sorrow and Song) (所蔵:ブリストル・アート・ギャラリー、英国) エドモンド・ブレア-レイトン (Edmund Blair Leighton〈21/09/1853〜01/09/1922〉) ・イギリス ラファエル前派・ エドモンド・ブレア・レイトンはイギリスの画家。 ヴィクトリア朝特有の甘美な画風が特徴。中世の 騎士物語などの文学作品をモチーフにした作品も 多い。父は肖像画家のチャールズ・ブレア‐レイ トン。ロイヤルアカデミーに学び、1878年から、 40年にわたって毎年アカデミーに出展。高完成 度の高い装飾的な画風はこだわりの職人技といえ る。生涯、アンチ・アカデミーを通す。 ☆Edmund Blair Leighton - painter of the old virtues☆ (MaroCR さんが 2012/07/18 に公開) 【This is my tribute to Edmund Blair Leighton,  victorian artist and one of my most favorite  painters. Enjoy beautiful art with music by  Daniel Landa and Loreena McKennitt】