ミヒャエル・エンデ『モモ』(岩波書店)(1)

ミヒャエル・エンデ『モモ』(岩波書店)(1)

{『モモ』は、人間から時間を盗んでいくという
 不気味な泥棒「灰色の男たち」と、それに立ち
 向かい、人びとに時間を取り戻そうとする少女
 「モモ」との対決を描いた物語だ}
『ネオカル日和』〈著者〉辻村 深月(28)
《2 おおむね本と映画の宝箱》から ◇私をまっすぐに映すもの◇
ミヒャエル・エンデ『モモ』(岩波書店)(1)

読書とはその人物を等身大に映し出す鏡である

◆◇◆立ち読み・坐り読み◆◇◆

鈴木智彦『ヤクザと原発 福島第一潜入記』文藝春秋刊(16)

▼△序 章 ヤクザの告白「原発はどでかいシノギ」△▼(16)
・指が欠けていても(その2)・

飯場に住まわせて、逃げられないよう俺たちが監視するし、

◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆

佐藤栄佐久福島原発の真実 』(平凡社新書) ☆(61)

▼△第8章 「日本病」と原発政策)(16)△▼
プルサーマルは福島で実施しないこと再確認(その)・

青森県に続いて「陥落」したのは、佐賀県だった

『ネオカル日和』〈著者〉辻村 深月(28)
《2 おおむね本と映画の宝箱》から ◇私をまっすぐに映すもの◇
ミヒャエル・エンデ『モモ』(岩波書店)(1)

読書とはその人物を等身大に映し出す鏡である

《「 ・モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえして  くれた女の子のふしぎな物語 (岩波少年少女の本 37)・ モモ(岩波少年少女の本 37)・ ・Wikipedia:モモ (児童文学)・ ・Michael Ende・ Wikipedia:ミヒャエル・エンデ・ 読書とは、その人物を等身大に映し出す鏡で ある、と昔、誰かから聞いたことがある。 まったく同じ本、同じ内容を読んでも、その 前に立つ自分がどんな現実を抱えるかによっ て、そこに映し出されるものは常に変わって いく。 この言葉を思う時、一緒に思い出す。 私にとって、ミヒャエル・エンデ『モモ』ほ どよく磨かれた鏡はなかった、と。 『モモ』は、人間から時間を盗んでいくとい う不気味な泥棒「灰色の男たち」と、それに 立ち向かい、人びとに時間を取り戻そうとす る少女「モモ」との対決を描いた物語だ。 「時間がない」「ひまがない」。毎日、大人 も子供も口にするこの言葉。では、その足り なくなってしまった時間は一体どこにいった のか。その謎を私たちに問いかける童話だ。 小学三年生、九歳の時に最初に読んだ『モモ』 は、私にとって、胸のすく冒険活劇だった。 人から奪った時間を灰色の葉巻にしてしまう という時間泥棒たちの存在は怖く忌まわしい もので、それと対照的に描かれる主人公モモ の勇気や優しさの方に胸撃たれた。 「時間」って大事なものなんだな、とも思っ た。盗まれないよう気をつけなきゃ、と。 だけど、考えてみれば、その時の私は「盗ま れる」ってどういうことが、誰にどう盗まれ るのか、何も理解できていなかったのだ。
朗読劇「モモ」 劇団「犂」1/9(A Recitation Play "Momo" 1/9)
(bu4kjp さんが 2011/12/14 にアップロード) 【私たちの活動をご覧頂き、有り難うございます。 最後まで(ビデオは9まであります)、ごゆっくりと お楽しみください。 2011年8月、大和市生涯学習センターホールで上演した、 ミヒャエルエンデ原作の「モモ」の朗読劇です。  朗読劇「モモ」 ー時間どろぼうとぬすまれた時間をとり返して くれた女の子のふしぎな物語ー (スタッフ) 原作: ミヒャエル・エンデ 訳:  大島 かおり 構成: 石山 透 脚色: 大和・生と死を考える会 音楽: 石川桃子 衣装: 大島順子 演出: 鈴木正勝 映像: 酒井 乙 制作・ 出演: 大和・生と死を考える会 現・上智大学名誉教授で哲学者のアルフォンス・デーケン 先生が創設した、「生と死を考える会」が元になり発足し た「大和・生と死を考える会」(代表:古谷小枝子)。  活動の一環として、「参加者の自己回復力に訴えるアート」 をテーマに、劇団「犂」は2004年より、毎年公演を行 っています。私たちの活動に興味のある方は、下記HPリン クをご覧下さい。 大和・生と死を考える会ホームページ: http://www5.ocn.ne.jp/~saeko/ 】 」》 ◎これは、かねがね、感じていることですが、 日本の女性は素晴らしいと思っていることが あります。世界の一流男性を射止めてしまう のです。ましてや、自分が畏敬している小説 家と結婚してしまうんなんて。嫉妬さえ感じ ます。佐藤真理子さんが、なんと、ミヒャエ ル・エンデと結婚したのです。 佐藤真理子さんは、上智大学ドイツ文学科卒 業。ミュンヘン大学民俗学・中世ドイツ文 学を専攻。1974年から1985年までミュンヘン の国際児童図書館日本部門に勤務していまし た。その時期のご縁でしょうか、1989年、ミ ヒャエル・エンデと結婚したのです。彼女は、 翻訳家として、ミヒャエル・エンデの『はて しない物語』、『ゆめくい小人』、『満月の 夜の伝説』の翻訳を手がけています。 ミヒャエル・エンデはドイツ南部の生まれで、 その生涯の多くを過ごしたミュンヘンに「ミ ヒャエル・エンデ博物館」があります。それ は市民の憩いの場として使われているブルー テンブルク城公園の一角にある国際青少年図 書館の2階に、ひっそりとあります。エンデ の2人目の妻にあたる佐藤真理子さんが、エ ンデの死後、この地に博物館を造ることを決 めたのだそうです。この図書館は、エンデと、 真理子さんが、知りそめた運命の場所だった のです。いい話だなぁ、ぐっとくる。 (つづく) (Y229-97) **『ネオカル日和』 単行本: 280ページ 出版社: 毎日新聞社 (2011/11/25) 《待望の初エッセイ集! 大好きがいっぱい! 【ネオカルチャー】辻村深月が独断と偏愛で選ぶ日本の 〈今〉を象徴する、おもしろいもの、かわいいもの、お  いしいもの、ヘンなもの、そんなものぜんぶ。  国民的マンガからパワースポットまで、“ネオカル”  の現場を人気ミステリー作家が潜入!辻村深月のマニ  アックなこだわりとキュートでトホホな日常を綴る初  ルポ&エッセイ集》〔表紙帯から〕 〔目次〕 1 ネオカルチャー新発見  (支えは藤子・F・不二雄さんの人格 ドラえもん  レッツ・のう能!のうのう能 ほか) →2 おおむね本と映画の宝箱  (私をまっすぐ映すものオマージュのための ショートストーリー&エッセイ ほか) 3 四次元の世界へ  (あしたも、ともだち世界で一番好きなラブ ストーリー『パーマン』 ほか) 4 特別収録 ショートショート&短編小説  (彼女のいた場所写真選び ほか) 5 女子とトホホと、そんな日々  (a day in my life 私をハイにする…― ウッカリショッピング ほか) 〔著者〕 ☆辻村 深月(つじむら・みづき)☆ 一九八〇年ニ月ニ十九日生まれ。山梨県出身。千葉大学 教育学部卒業。二〇〇四年に『冷たい校舎の時は止まる』 で第三十一回メフィスト賞を受賞しデビュー。二〇一一 年『ツナグ』で第三十ニ回吉川英治文学新人賞受賞。他 の著作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』 『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』 『名前探しの放課後』『ロードムービー』『ゼロ、ハチ、 ゼロ、ナナ。』(第一四ニ回直木賞候補作)『V.T.R.』 『光待つ場所へ』(以上、講談社)、『ふちなしのかが み』『本日は大安なり』(以上、角川書店)、『オーダ ーメイド殺人クラブ』(集英社)『太陽の坐る場所』 『水底フェスタ』(以上、文藝春秋)など多数。新作の 度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者 からの熱い支持を得ています。

『ネオカル日和』〈著者〉辻村 深月(28)

◆◇◆立ち読み・坐り読み◆◇◆

鈴木智彦『ヤクザと原発 福島第一潜入記』文藝春秋刊(16)

《「原発はタブーの宝庫。だからオレらが儲かる!」   某地方の暴力団組長   −暴力団専門ライターが実際に動いたからこそ    書ける原発という巨大なシノギ−  「原発は儲かる。どでかいシノギだな。電力会社と交渉して、   ゼネコンと話付けて、地元の土建屋に仕事を振る。代紋な   しではとても捌ききれん。原発はタブーの宝庫。裏社会の   俺たちには、打ち出の小槌となるんだよ」。ヤクザが語る   衝撃の事実。日本最大のタブーがいま明かされる!   ―誰も書けなかった 命懸けの衝撃ノンフィクション―》   【表紙帯から】 
▼△序 章 ヤクザの告白「原発はどでかいシノギ」△▼(16)
・指が欠けていても(その2)・

飯場に住まわせて、逃げられないよう俺たちが監視するし、

《「――「仕事は……ノンセグ(離母線)の点検、電気をためておく 場所の掃除だったわ。特別の技術なんて要らない。爆発した1号機が あるだろう、あの建屋の中でやった。日当は単価が1万8000円く らいだったかなぁ。俺とか俺の若い衆連れて6人くらい、みんなヤク ザだよ。 表の作業に比べて線量は高いけど、そう被爆しなかった。俺の兄弟分 は原子炉のど真ん中の点検(定期点検)やってたから、人夫集めに苦 労していたよ。だいたい知り合いから探すんだけど、そう簡単にみつ からない。よその組織から頼まれることもあったね。 借金こしらえてにっちもさっちもいかなくなったヤツを使ってくれっ て、まとめて送ってもらったことがある。使い捨てだから誰でもいい んだ。 飯場に住まわせて、逃げられないよう俺たちが監視するし、たまには 酒も呑ませてやった。といっても、あいつらの給料からガジった金な んだけどね。それを悪いと言われたら、電力で働いてるヤツら、みん なそれぞれ搾取しってから同罪だよ。 ご奉公が終わるまではけっこう気を遣う。それでもトンズラするヤツ いたらきっちりシメる。ろくなもんじゃないんだ。口で説明したって 分からねぇよ」 ――》 ヤクザと原発 福島第一潜入記文藝春秋 (2011/12/15) ・〈目次〉・ →序 章 ヤクザの告白「原発はどでかいシノギ」 第1章 私はなぜ原発作業員となったのか 第2章 放射能vs.暴力団専門ライター 第3章 フクシマ50が明かす「3・11」の死闘 第4章 ついに潜入!1Fという修羅場 第5章 原発稼業の懲りない面々 終 章 「ヤクザと原発」の落とし前 ・「シノギ(しのぎ)- 日本語俗語辞書」・ ◎【暴力団ミニ辞典:「木刀を背負わせる」 】 親分の命令に服従しなかったり、その他の「掟」違反に対して、 親分や兄貴株の者が殴ったり、頭髪を剃ってクリクリ坊主にし たり、眉を剃り落としたりするなどの制裁を行うこと。日常的 な命令違反に対する制裁。 //////////////////////////////////////////////////////////////
◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆

佐藤栄佐久福島原発の真実 』(平凡社新書) ☆(61)

《嘘と欺瞞のメルトダウン。すべての議論はここから始まる!  国が操る「原発全体主義政策」の病根を知り尽くした  前知事がそのすべてを告発》【表紙帯から】
▼△第8章 「日本病」と原発政策)(16)△▼
プルサーマルは福島で実施しないこと再確認(その3)・

青森県に続いて「陥落」したのは、佐賀県だった

《「――青森県に続いて「陥落」したのは、佐賀県だった。佐賀県古川康知事は、二月七日、九州電力玄海原発3号機におけるプルサ ーマル計画について容認する方向を打ち出した。 「安全性は確保される」との知事見解ではあったが、基本的に反対派 住民の意見に対して国の安全審査の結果を引用して答えるなど、国の 方針に沿うものであった。 青森、佐賀と、国は手をつけやすいところから始めたようだ。 三月ニ六日、古川知事と玄海原発の地元玄海原町の寺田司町長は、 玄海原3号機のプルサーマル計画を正式に事前了承する。 ――》 福島原発の真実 (平凡社新書)平凡社 (2011/6/23) ◎やっぱしねぇ。昨年7月、世間を騒がせた九州電力の「やらせメー ル」問題で、最終的に、佐賀県古川康知事は、やらせへの関与を認 めました。

≪都会歳時記≫

[都市・現代の視座1000句]句集 古家 元「文學の森」刊]
〔春〕生活  オムニバス映画のような春の夢
http://shop.bungak.com/products/detail.php?product_id=143

≫平成万葉集

読売新聞社 (編集)、「万葉のこころを未来へ」推進委員会 (編集)
瀬戸内の二日間だけ聞く駅津島ノ宮はしおかぜの駅
堀田和江(50歳)埼玉県

◆◇◆悪魔の辞典より◆◇◆

アンブローズ ビアス (著)、Ambrose Bierce (原著)、 西川 正身 (翻訳)
人道主義者(humanitarian n.)
救世主は人間であった、そして当の自分は神である、 と信じている者。カリフォルニア州のジャーナリズ ム界では、この語は、シナ人が移住してくることに 好意を寄せている東部人を意味する。だが、同じ名 称でも、「人道マニア」としたほうがいい、と言え るのではなかろうか。 新編 悪魔の辞典 (岩波文庫)

☆★☆言えそうで言えない英会話表現☆★☆

昨日は接戦だった。
That was a close game yesterday
<NHKラジオ 「英語5分間トレーニング」岩村圭南 講師>

◎◆◎アートのたのしみ《英国篇》◎◆

ローレンス・アルマ=タデマ“期待 Expectations”
(1885年・個人蔵) ◎この作品は、1889年のパリ万国博覧会で金賞を受賞しました。 この絵画のしっかりした写実性とロマンティックな女性像が評 判を呼び、アルマ=タデマは超人気画家となります。 ちなみに、1967年と、この1889年の万国博では、日本の浮世絵 多く出展され人気を博しました。 ◇ローレンス・アルマ=タデマ (Lawrence Alma-Tadema, 1836年1月8日 - 1912年6月25日) イギリス、ビクトリア朝時代の画家、ラファエル前派。 オランダ、 ドゥロンレイプ生まれ。1852年、アントワープの美術アカデミーに 入学。1863年、新婚旅行でポンペイへ旅行し、これを機にエジプト、 ギリシア、ローマの古代世界に関心をもつようになります。パリに 移住したのち、普仏戦争を逃れて1870年にロンドンへ渡り、73年に イギリスに帰化。1879年にはロイヤルアカデミー正会員。
Lawrence Alma-Tadema + Ludovico Einaudi(作品集)
(Cassa712 さんが 2011/06/16 にアップロード) 【Slideshow con alcuni dipinti del grande  Lawrence Alma-Tadema, prestigioso pittore  dell'epoca vittoriana】