いくら無料でも、予約、予約で時間が掛り欲求不満がつのるが、
｛ドクターから電話で「その病院は眼に関してヨーロッパ一
です。手術したほうがよいか、手術しなくてよいか、検査
の結果、向こうのドクターが話してくれるでしょう。心配
することはないです。その病院に直接行きなさい」と｝
(イギリス・ニッポン政治の品格)
『イギリス・ニッポン政治の品格 』〈著者〉高尾 慶子（８１）
ホームレスでも豪邸に住める国・イギリス
・まだ見ぬアメリカについて考える
いくら無料でも、予約、予約で時間が掛り欲求不満がつのる、
検査も治療も無料、処方薬も無料、そして懇切なアドバイス
◆◇◆続々・立ち読み失礼◆◇◆
・高木の希望は絶望をくぐりぬけた希望だった
◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆
・思わず出た原子力委員会・藤家洋一委員長の本音
藤家委員長と、お互いに激しい言葉の応酬になった
『イギリス・ニッポン政治の品格 』（８１）
ホームレスでも豪邸に住める国・イギリス
・まだ見ぬアメリカについて考える
いくら無料でも、予約、予約で時間が掛り欲求不満がつのるが、
「《 その二日後、前から胃ガンの検査を予約して いた日だったので、同じＧＰへ行った。この ＧＰは医師が八人いる。ナースも十人くらい で大きなＧＰなのだ。 胃ガンの血液検査はナースがやり、その結果 は、早ければ十日に医師から連絡があって、 医師に直接会い結果説明を聴くようになって いる。 私はその血液検査のとき、ナースに私の状態 を話した。彼女は私の説明にただちに、 「あっ、それなら」といい、コンピューター を弾いて予約日を入れてくれた。二日後に来 なさいということだ。私はあまりのすばやい 対応に感謝した。 私はその二日前に、Dr. Nathan（『イギリス 人はやっぱりおかしい』に登場）に直接手紙 を書いていた。日本なら眼科専門の個人病院 があるので、いつでも訪ねてゆけるが、この 国はいくら無料でも、予約、予約で時間がか かりすぎるので、私は欲求不満でいらついて いる。 涙はどんな市販の目薬を買っても止まらない （日本から買ってきたロートの目薬を差すと、 これはメンソールが入っていて眼を刺激して 飛び上がるほど痛く、もっと涙は激しくなっ て、目が開けられなくなった）というような ことを訴えた。◇国民保健サービス（National Health Service, NHS）は イギリスの国営医療サービス事業をさし、患者の医療ニーズ に対して公平なサービスを提供することを目的に1948年に、 設立されました。利用者の健康リスクや経済的な支払い能力 にかかわらず利用が可能であり、完全に無料です。 また、６か月以上合法的にイギリスに滞在することが可能な ビザを取得している外国籍の学生にも、NHSのサービスを利用 することができます。
検査も治療も無料、処方薬も無料、そして懇切なアドバイス
血液検査のあくる日、かのドクターから直接 電話してきてくれたのだ。そして、ドクター は、私の訴えに、どこの眼科病院に行けばよ いか話してくれた。 「その病院は眼に関してヨーロッパ一です。 手術したほうがよいか、手術しなくてよいか、 検査の結果、向こうのドクターが話してくれ るでしょう。心配することはないです。その 病院に直接行きなさい」 といってくれたので、私はそちらのＧＰのナ ースが、そちらのＧＰに眼科専門のドクター がいるので会うようにと予約を入れてくれた ので、あすは検査に行くのですと話すと、 「それはよかった。その眼のドクターはいい ドクターですから、彼女によく診てもらいな いさい。そして、彼女が手術が必要かどうか 話してくれるでしょう」といった。 あくる日、眼の診察に行くと、女性眼科医が、 私の町の眼鏡店の検査結果がコンピューター にインプットされているのを見ながら、 「もう一度、ここでも視力を検査しましょう」 といって、眼鏡店と同じような検眼の機器で 検査をしてくれた。 「あなたは乱視がかなり進んでいるのと、近 視と老眼がぶつかり合っているので、いま使 っている眼鏡では見にくいのでしょう。 白内障もほんの少しありますが、手術は必要 ありません。涙が出るのは病気ではないので、 市販のではなく専門医の処方した目薬と、チ ューブに入った外用塗り薬、そして、眼の回 りがドライなため涙が湿気を補おうとしてい るので、保湿のクリームを処方しますから、 薬局へ行ってもらいなさい。 」》 （つづく） (Y078-29)◆◇◆続々・立ち読み失礼◆◇◆
☆佐高 信『原発文化人５０人斬り』毎日新聞社☆
《原発安全神話を捏造してきたのは誰か！ 政財界、メディアと御用学者とタレント文化人――原発翼賛体制のす べてを暴き、フクシマの惨事を招いた者たちを怒りをこめて告発する》 （表紙帯から）・高木の希望は絶望をくぐりぬけた希望だった
《「――一九九〇年夏には医師の助言もあって三カ月近く休んでだという が、最後まで「希望の組織化」を訴えつづけた高木にもこんな時期があっ たのである。高木の希望は絶望をくぐりぬけた希望だったこと、に私は大 いなる親近感を抱く。 ただ、高木と違って私は宮澤賢治には距離がある。なぜか遠い人であり、 近づこうとは思わない。その違和感を、私と同じ山形出身の吉田司が、 『宮澤賢治殺人事件』（文春文庫、二〇〇ニ年）で、解き明かしている。 吉田の母親が“賢治神話”の誕生に手を貸したところから始まって、その 聖者伝説を剥ぐ作業は激越だが、たとえば次のような指摘を高木はどう受 けとめたのだろうか。 「彼（賢治）は、悲惨な農民（小作人）を救おうとして篤農（地主）集団 と手を結ぶというトンチンカンをやらかす。町の“良（え）え所（とこ） の坊ちゃん”育ちだから、地主と小作の階級対立の厳しさがドーシテモ骨 身に染みないのだ。 むしろ明日なき絶望のために酒を飲んではクダを巻く荒廃農民や小作人の “堕落と腐敗”への嫌悪と恐怖で、足が一歩も花巻の村々の奥に進まない」 「彼のうたう詩（うた）はいつも村の入り口で終わっている」という賢治 論に高木はどう対応したか。エスペラントをはじめ、ほとんど私と共通す る点が多いだけに、こうした過激な賢治批判に高木がどう答えるか、それ を聞きたかったと思う。 もちろん、すべてが一致したら、むしろ気持ちが悪い。しかし、唯一と言 っていいい違和の部分なので、改めて話してみたかった。――》 原発文化人50人斬り ◎たしかに、人間、すべてが一致したら、気持ちが悪いですね。 事実、そんな人はいないでしょう。だから、人間はおもしろい。
◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆
・思わず出た原子力委員会・藤家洋一委員長の本音
お互いに激しい言葉の応酬になった
《「―― 一〇月七日（２００２年）、私は東京へ出向いた。 点検記録改竄、プルサーマル事前了解の撤回、核燃料税と、国との闘 いは一段落した。今度は、積極的に原発立地地域からの問題提起をし ていきたい、との思いからだ。 「東京には、福島県民の怒りがどの辺にあるか見えていない」 これが、タイミングをとらえて、私は東京に出ていった理由である。 まず、「中間とりまとめ」を持参し、原子力委員会の藤家洋一委員長 とニヶ月ぶりに面会した。三〇分の面談は、安全というものをどのよ うに捉えるのか、という考え方ですれ違い、お互いに激しい言葉の応 酬になった。 いまに至るも原子力基本政策を変わりなく進めようとする藤家委員長 と、一度立ち止まっての総点検を求める私とが正面からぶるかり合っ て、後で、同行した県職員が作成した会議録が上がってきたのを見た ら、それぞれの発言の頭に「（発言をさえぎって）」という注釈が軒 並みつけられていた。 私「情報公開とか、政策決定のプロセスとか、いろいろ疑問点を申し 上げました」 藤家「それについては、知事さんが国民に、社会に訴えろということ をおっしゃいました。だからその準備を進めております」 私「（発言をさえぎって）だからそれが、私から見るとですね、今ま での役所なり役人が考えているレールにしか乗っていない。原子力委 員会は、委員長はもって信念を持って真剣に」 藤家「（発言をさえぎって）持っております。私は自分が考え、自分 でまとめたものをお話しします」――》 福島原発の真実 (平凡社新書) ◎次回に続く白熱のダイアログは、みものです。
藤家 洋一氏
・略歴・ 1935年 兵庫県生まれ 1958年 東京大学理学部物理学科卒業 1960年 東京大学大学院数物系研究科物理学専門課程修士課程修了 1963年 東京大学大学院数物系研究科電気工学専門課程博士課程修了 1968年 大阪大学工学部原子力工学科助教授 1980年 名古屋大学プラズマ研究所教授 1986年 東京工業大学原子炉工学研究所教授 1989年 東京工業大学原子炉工学研究所所長 1995年 原子力委員 1996年 東京工業大学名誉教授 1998年 原子力委員長代理 2001年 原子力委員長 2002年 広島大学学術顧問 2004年 原子力委員長 退任 ちなみに、藤家洋一氏は、多年にわたり原子力分野にてご活躍され、 とりわけ原子力委員会委員・委員長として我が国の原子力の発展と 原子力行政にご尽力されてきた功績により、平成１８年度の秋の叙 勲（2006年11月3日）において、旭日重光章を授与されました。なお、旭日重光章は、国家または公共に対し功労がある者の内、功 績の内容に着目し、顕著な功績を挙げた者に対して授与される勲章 で、勲章のデザインは、旭日東天にいずる清楚さとその意気を象徴 しており、日章を中心に光線（旭光）を配したもので、鈕には桐の 花葉が用いられています。
Sir John Everett Millais “二度目のお説教 ”
（1864年・ロンドン、ギルドホール美術館） （サー・ジョン・エヴァレット・ミレー, 1829年6月8日 − 1896年8月13日） ◇19世紀のイギリスの画家。ラファエル前派の一員。ミレイと表記されること も多いですが、『落穂拾い』などで知られるフランスの画家ジャン＝フランソ ワ・ミレーとは別人。なお、ラファエル前派（Pre-Raphaelite Brotherhood） とは、１９世紀の中頃、ヴィクトリア朝のイギリスで活動した美術家・批評家 （また時に、彼らは詩も書いた）から成るグループ。１９世紀後半の西洋美術 において、印象派とならぶ一大運動であった象徴主義美術の先駆と考えられて います。『イギリス・ニッポン政治の品格 』（８１）
『イギリス・ニッポン政治の品格』
単行本: 253ページ 出版社: 展望社 (2011/05) 〔目次〕 ◎ベニハナでウィリアム王子に説教した私 ・ウィリアム王子に贈った養毛剤 ・英国労働党・新党首の父は移民のユダヤ人 ・企業の宿命、再び ・スーザン・ボイルと英国人の夢 ・名門校出身と結婚の関係 ◎矢沢永吉さんにサーヴィスしたこともあった ・高級ホテルのトイレのチップ ・ドルチェ&ガッバーナのバッグと、ブランドいろいろ ・有名人で賑わった日本レストラン ◎ネルスン・マンデーラの南アフリカ ・ネルスン・マンデーラと南アから来た友人たち ・英国と南ア共和国の今昔物語 ◎イスラムの国々とつきあうのは難しい ・スコットランド人の寛大さ ・モズレムからもらったクリスマスカード ◎ホームレスでも豪邸に住める国・イギリス ・まだ見ぬアメリカについて考える ・「RETIREMENT VISA」を知ってますか? ・日本国は日本国民を守ってくれない 〔著者〕 ☆高尾 慶子（たかお・けいこ） １９４２年姫路市生まれ。私立播磨高校から調理師専門学校 に進む。カトリック系病院の調理師、カトリック系身体障害 児施設の職員を経て１９７２年、英国へ。イギリス人音楽家 と結婚。１９７６年、二人で帰国、京都で暮らす。１９８２ 年、離婚。１９８８年、再び英国へ。ロンドンの日本レスト ランのウェイトレス、映画監督リドリー・スコット氏邸のハ ウスキーパーなどを経て、１９９８年『イギリス人はおかし い』を発表し、注目を浴びる。著書に、『イギリス人はかな しい』『イギリス人はしたたかさ』『わたしのイギリス人 あなたのニッポン』『イギリス・ニッポン 言わせてもらい まっせ』『許すかＮＯか―イギリス・日本 ５７年目の和解』 『イギリス ウフフの年金生活』『まだまだ言うぞ イギリ ス・ニッポン』『書かずに我慢できない イギリス・ニッポ ン』がある。 イギリス・ニッポン政治の品格≪都会歳時記≫
[都市・現代の視座１０００句]句集 古家 元「文學の森」刊]〔秋〕天文 秋雲に腰掛けて窓磨きをり 1026
http://shop.bungak.com/products/detail.php?product_id=143◆◇◆悪魔の辞典より◆◇◆
アンブローズ ビアス (著)、Ambrose Bierce (原著)、西川 正身 (翻訳)歓迎会(reception n.)1026
花火と、旗と、それにたわいもない談話。 新編 悪魔の辞典 (岩波文庫)
