『17歳からの死生観 高校生との問答集』(13)
「生き残りの物語」といえば、映画『ポ
セイドン・アド
ベンチャー』もその流れ
にそった物語ですね。
1400名の乗客を乗せてニューヨーク
から
ギリシャに向かう81000トンの
豪華客船ポセイドン号が32メートルの
大
津波に襲われ転覆爆破し、生き残った
船客が超人的な勇気で脱出を試みる姿を
描くものでした。
ポセイドン号は一瞬にして転覆し、船体
の上部が海底に没し、船底が海面に現わ
れるという状態。
折から新年を祝うパーティが大食堂で催
されており、集まった船客たちのほとん
どが生命を失うという大惨事となりまし
た。
乗客の1人であるフランク・スコット牧
師に9人が従い、船の竜骨(海面に1番
近い場所)を目指さして船内移動を試み
ます。
途中、リーダーのスコット牧師他3名が
命を落とし、助かったのは、6名のみ。
まさに、「生き残り」の視点で、見直す
と、『
ポセイドン・アドベンチャー』が、
別の貌でみえてきます。
「助けてくれ」と叫ぶ者を海へ捨てる瞬間
(昨日り続く)
「
ところが、人間というものは不思議なも
ので、その生き残りの選別をそのまま受
け入れる人間と、受け入れることのでき
ない人間が当然出てくるわけだ。
救命ボートに乗る。家族がそこで分かれ
る。父親は船に残る。娘と奥さんは救命
ボートに乗る。永遠の別れだな。
しかし、その救命ボートに「俺も乗せて
くれ」と言って、乗り込む大人がいるわ
けだ。
救命ボートが大海に乗り出していくとき
に海に投げ出されて、ボートの船べりに
手を差し伸べて「助けてくれ」と叫ぶ者
もいる。
そのときボートに乗ってる人間が、その
手をもぎとって海へ捨てる。あるいはそ
の腕を断ち切る。そういう悲劇があの事
故に発生しているわけだ。
生死のの決断を迫られたとき、どうするか
さて、諸君は高校三年生。そんな場面に
遭遇したときに、救命ボートに乗るか?
船の親父と一緒に残るか?
その決断を迫られることをちょっと想像
してください。
両方可能んなんだよ。諸君ぐらいの年は。
「俺は子ども」と言って救命ボートに飛
び乗るか。自分よりも若い子どもや女性
たちを助けるために、自分は船にとどま
るか。
その決断を迫られたとき、どうするか。
私なんかはもちろん客船に残らなければ
ならない。残された命はそれほどありま
せんから、船と運命を共にすることにそ
れほど抵抗感はありませんよ。それでも
死の恐怖には襲われる。
いわんや諸君のような若い世代にとって、
どちらを選ぶかと言われたときにどう決
断するかは非常に困難な問題であります。
しかし、命を考えるとか、生命のありが
たさを考えるとかいう問題は、そういう
危機的な状況の中で初めて本当の姿が現
れれてくるんですよ。
あなた方がガンにかかってあと一ヶ月の
命、あと半年の命と言われたときに、命
をどう考えるか。
そのときに真剣に命のことを考えるでし
ょう。それと同じことだ。
困難な選択に直面するのがリーダーの運命
一人ひとりが、その命の問いを突きつけ
られたのが
タイタニックの事故だ。
おそらくボートに寄ってきて「乗せてく
れ」と言った人間の手を振り切った人間
は、その人間を殺してるに等しいんです
よ。
その殺人の罪の意識から生涯逃れること
はできないでしょう。ひとたびそれをや
ってしまえばね。
しかし、そういうことをやる可能性は、
我々人間はみんな持っているわけだ。
「俺は違うよ」と言える人間は一人もい
ないはずだ。
これも生き残りの戦略ですよ。大災害が
発生したら、最小限でも生き残りうる人
間がいるときには生き残らせる。
しかし、大多数の人間は死を甘受する。
そういう選別、区別する生き方、やり方
を受け入れることができるのか。
それともできないのか。それに顔をそむ
けることなく直面するのがリーダーとう
ものだ。
どちらを選択するか、非常に困難な状況
がいつでも眼前に押し寄せてくる。それ
に耐えて、選択しなければならないのが
リーダーという人間の運命ですよ。
このリーダ塾、次世代のリーダーを育て
るためにこの塾に応募してきた諸君、そ
こまで考えていましたか。そういう困難
な課題に耐えることができるか
」
(続く)
(M37-11)
『17歳からの死生観 高校生との問答集』(13)
『17歳からの死生観 高校生との問答集』
単行本: 256ページ
出版社:
毎日新聞社 (2010/2/24)
生きることは死ぬことであり、死ぬことは同時に生きることだ。
「
宮沢賢治」「日本人」「無常観」「非暴力思想」の四つのテ
ーマから、
宗教学者である著者が「生死の哲学」について語っ
たメッセージのまとめ。全国の高校生を対象に行なわれている
「日本の次世代リーダー養成塾」の六年間の講義を、質疑応答
まで含めて完全単行本化した。
[17歳 vs.78歳]、生死の哲学を上記4つの柱から考える。
<目次>
第1章
宮沢賢治から考える
(「気違い賢治」、風と黒マント ほか)
第2章 日本人から考える
(三つのキーワード、心の時代変化 ほか)
第3章 無常観から考える
(被災者の微笑、この世の三原理 ほか)
第4章 非暴力思想から考える
(ガンディーと三等車、二つの非暴力主義 ほか)
以上
『日本の次世代リーダー養成塾』のこと
東京都港区赤坂1-14-5-S802
日本の次世代リーダー養成塾
電話番号 03-3505-0906
塾 長
米倉弘昌/
社団法人日本経済団体連合会会長
塾長代理
榊原英資/
青山学院大学教授
事務局長 加藤暁子
あなたは、日本人としての誇りを持っていますか。
海外に一歩飛び出してみると、外国の人々から日本に
ついて矢継ぎ早に質問されます。そんなとき、日本の
文化や歴史をいかに知らないか愕然とします。「国際
人」という言葉がよく使われますが、国際人たる前に
「日本人である」自覚が必要です。
高校生のための日本の次世代リーダー養成塾 | 全国の高校生対象
救命ボートとは、船舶の海難・水難事故(沈没を含む)時における脱出用や、
水害発生時の被災者を救出するための小型ボートのこと。転じて、船舶の体
を成していなくても非常脱出用の機器・装置をこう呼ぶ場合がある。
救命ボート - Wikipedia
罪とは、規範や倫理に反する行為をさす。
・法律用語としての罪
「犯罪」と同義。→犯罪を参照。
・宗教用語としての罪
罪の語源や各宗教におけるとらえ方は宗教における罪を参照。
・
神道用語としての罪
『
延喜式』に収録される
神道における罪の観念。なお、
神道
における罪は「原罪」ではなく、「祓・禊」によって濯が
れると考えられていた。→天つ罪・国つ罪を参照。
・
仏教用語としての罪
身・口・意の三業によってつくられる罪。→業を参照。
・
キリスト教用語としての罪
アダムとイブが
エデンの園で犯した罪が人間の本性を損ねたため、
以来人間は神の助けなしには克服し得ない罪への傾きを持つこと
になったという思想。→原罪を参照。
・
ラテン語のsin(英:sin)を邦訳した語。天法に違反するような
行い。→
七つの大罪を参照。
罪 - Wikipedia
罪悪感とは、人間の感情のうち、自身の行動・指向・在りようなど
に関して否定的な印象をもつことである。人間には、自身の価値観
に照らして誤っていると感じる(罪悪感を抱く)行為に対して罪と
認識し、これを改善したいと望む傾向が見られ、このような心の働
きは良心と呼ばれる。罪悪感に関しては、まず主観における「罪」
と言う概念が必要である。自身の何らかの行いに対して、内在する
規範意識(正しいと認識されるルール)に反していると感じる所か
ら罪悪感は生まれる。
罪悪感 - Wikipedia
<ストーリー>
1912年、処女航海に出た豪華客船
タイタニック号。新天地
アメリカを
目指す画家志望の青年ジャックと上流階級の娘ローズは船上で運命的
な出会いを果たす。身分違いの恋を乗り越え強い絆で結ばれていく2人。
しかし不沈を誇っていた豪華客船は皮肉な運命に見舞われる……。
愛欲の精神史 [単行本]
インド・日本の仏教を中心とする宗教・思想を研究し続けてきた著者の
内部につねにあったのは、「愛欲」というテーマだった。ガンディーの
「非暴力」の思想の背後にある「性ののり超え」という性的実験や、空
海と
最澄における「禁欲」のあり方の相違などを検討していく過程で、
人間の思想の根源には<愛欲>に対する抑圧/昇華の相克があることが次第
に明らかになっていく。そしてガンディーや
空海による「エロスの昇華」
がたどり着くのは、男性/女性という性を超越する「性の空無化」であり、
その象徴が『
源氏物語』の
光源氏だった・・・。 エロスの匂いに導かれ
た著者永年の探求がついに描き出した、エロスをめぐる時空を超えた壮大
なマンダラ模様。
読売新聞社 (編集)、「万葉のこころを未来へ」推進委員会 (編集)
★米国ゴルフコース見参インディアナ州カーメル★
The Bridgewater Club, Bridgewater Course
3535 E 161st St
Carmel, IN 46033
"The Bridgewater Club (Bridgewater)" Flyover Tour :
Swissotel The Stamford
2 Stamford Road Singapore Singapore
Swissotel The Stamford, Singapore :
◇気になるサイト◇
Gold [Original recording remastered, Import, from US]
アンブローズ
ビアス (著)、Ambrose Bierce (原著)、西川 正身 (翻訳)
2010年09月13日 15:17:31 投稿
衆院選挙区
支部長との懇談会(
石原伸晃幹事長挨拶)2010.9.13