「クジラ肉は大嫌いだ」と喧伝した鳩山元首相

『エコを掲げればテロも許されるのか』潮　匡人

「正論 2010年 06月号」掲載（１２０頁）

・「クジラ肉は大嫌いだ」と喧伝した鳩山元首相
・小泉武夫『鯨は国を助く』を推薦する
・豪州の国が存在しない時代からの鯨との縁
・伝説の編集者が、なぜＳＳを英雄視するのか？

＜yuka's fotolife セキレイキレイ＞

◆◆◆豪州の日本の食文化への宣戦布告に抗議します◆◆◆

国際連合食糧農業機関「FAO統計データベース」（2008年）
によれば、オーストラリア産の羊は、七九〇〇 万頭をか
ぞえます。七九〇〇 万頭の羊は、いずれ、殺される宿命
にあります。誰も残酷と騒ぎたてません。

歴史的には、オーストラリア大陸へ、ヨーロッパからの入
植者たちによって、砂漠地帯開発のためにラクダ、狩猟目
的のためにウサギやアカギツネ、サトウキビの害虫を駆除
するためにオオヒキガエルなど、本来生息していなかった
多数の外来種が持ち込まれました。これらの動物は野生化
・繁殖して、天敵がいないために個体数を急激に増やし、
在来生物を絶滅・減少させ生態系が破壊された現実が厳然
と存在しています。これも残酷な現実です。

人間誰しも、他の生類の命を犠牲にして生存しています。

◆◆◆豪州の日本の食文化への宣戦布告に抗議します◆◆◆






    
『エコを掲げればテロも許されるのか』(６、了）
    名前を思い出せませんが、むかし、ルー
ブル美術館の作品を見た総体的な印象を
一言で「血の臭いがした」と言った日本
人がいました。

そこで浮かんで来ますのが、レンブラン
トの『屠殺された雄牛』の絵です。

解体されて、肉屋にぶら下がる牛。屠殺
され、皮を剥がれ、逆さに吊るされたそ
の牛。まだ血を滴らせています。ずしり
と重く、残酷にも、いのちを失い、巨大
な肉塊と化し、臓物を抜き取られた腹を
さらけ出しています。切断されてしまっ
たその牛がそこに厳と立ちはだかってい
ます。

生きものを殺傷するということは、牛で
も鯨でも残酷なことです。それを食して
いるのが、われわれ人間です。現実です。

そんな人間が他人のことをとやく言えま
すか。霞を食って三年経ったら出直して
来なさい。

    
ルーブル美術館所蔵の『屠殺された雄牛』
    作品情報：屠殺された雄牛 (26004017033 ) | amanaimages
屠殺された雄牛[26004017033]の写真素材・イラスト素材｜アマナイメージズ



    
「クジラ肉は大嫌いだ」と喧伝した鳩山元首相
    （前回より続く）
「
月刊「ソトコト」は、今回で多くの読者
を失ったのではないだろうか。私はそう
考えるが、前出サイトにあるとおり、同
誌を支持する読者も現実に存在する。

もしかすると、鳩山由紀夫首相も、その
一人かも知れない。まさか、お得意のツ
イッターで前掲「オフィシャルサイト」
に登場していないだろうか。多少の心配
は残る。

なぜなら、鳩山首相は昨年十月首相官邸
で、反捕鯨国として知られるオランダの
パルケネンデ首相と会談した際、あえて
「クジラ肉は大嫌いだ」と強調した宰相
だからである。

民主党幹事長時代の一昨年六月にも、や
はり反捕鯨であるオーストリアのスミス
外相と会談した際「実は今朝、家内（幸
夫人）の手料理にクジラが出た。

私はクジラを食べない主義なので拒否し
た」と述べた。



    
小泉武夫『鯨は国を助く』を推薦する
    捕鯨国の政治家であり、しかも現に首相
であることへの自覚はまるで感じられな
い。鳩山首相を含む、日本の軽薄なエコ
陣営に、この際、御一読頂きたい新刊が
ある。

タイトルは『鯨は国を助く』（小学館）。
「箸を持った憂国の士が語る」とのコピ
ーが添えられている。著者は小泉武夫博
士。現在は東京農業大学名誉教授である。
版元の宣伝文を借りよう。

「発酵学、食文化の第一人者が、クジラ
の素晴らしさと日本人のクジラ愛を語り、
シー・シェバードや反捕鯨国・団体の独
善と偽善を明快に論破する。

悲しいかな、生き物は他の生き物の命を
いただいてしか生きられない。反捕鯨派
は摂理への洞察が浅すぎる。

他民族の食文化を否定する権利など誰に
もないのだ！」（小学館公式サイト）

同書は帯で「シー・シェバードを許さな
い！」と訴える。本文で小泉博士はＳＳ
を「テロリスト集団」と非難し「このよ
うな妨害行為により、日本の調査捕鯨の
実績は、この二年間で目標の六割にとど
まっている」と警鐘を鳴らす。



    
豪州の国が存在しない時代からの鯨との縁
    古記によれば、神武天皇も鯨を食した
（『古事記』）。『日本書記』にも『万
葉集』にも『吾妻鏡』にも捕鯨に関する
記述がある。

小泉博士は「クジラの油がなければ、江
戸の夜はかなり暗かったであろう」とも
指摘する。

「確かにクジラを獲り、殺し、食べるこ
とは切ないことである。だからこそ、そ
の罪に対して許しを請い、同時にクジラ
に対してせいいっぱいの感謝を込めたの
であろう。

だから、捕鯨の基地や捕鯨地にはたいて
いクジラの供養塚があったり、捕鯨塚が
建てられているのだ。（中略）このよう
な国は日本以外にはない」

捕鯨は恥ずべき「残忍な行為」などでは
ない。鯨は日本の伝統文化である。日本
が古来、島国であったから、そうなたっ
たのであろう。



    
伝説の編集者が、なぜＳＳを英雄視するのか？
    今や、食料自給百パーセントを誇れるの
はコメと鯨肉だけである。海洋国家の戦
略としても、決して反捕鯨国の圧力に屈
してはならない。グル―バルを自負する
エコ陣営に予するなど論外である。

蛇足ながら、月刊「ソトコト」の発行編
集人は「ＢＲＵＴＵＳ」時代、アフリカ
取材で象利用の経費を請求した伝説が業
界で語り継がれる、私も憧れていた。

編集者として兄弟子に当たる。その兄貴
が、なぜ、ＳＳを英雄視する特集を企画
したのか。単なる話題作りなのか。それ
とも確信犯なのか。まるで解せない。

公私ともに残念でならない。　（了）
」　　　　　　　　　　　　　　

(N276-55)





    
『エコを掲げればテロも許されるのか』(６、了）
    


    
エコテロリズム - Wikipedia
    Eco-terrorismは、「環境保護」「動物の権利擁護」などを
目的とした団体を自称しながら、非合法の破壊、脅迫、暴行
などのテロリズム行為を実行する組織、及び、それら組織と
その活動家の行動・主張を正当化・支持する思想のこと。
エコテロリズムに基づくテロ活動を実践する者を、アメリカ
連邦捜査局（FBI）のテロリスト分類ではエコテロリスト
（Eco-terrorist）と呼称している。
エコテロリズム - Wikipedia






    
小泉武夫 - Wikipedia
    （こいずみ たけお、1943年 - ）は日本の農学者、発酵学者、文筆家。
東京農業大学名誉教授（農学博士）。専門は、発酵学、食品文化論、醸造学。
小泉武夫 - Wikipedia






    
鯨は国を助く [単行本]
    
鯨は国を助く
日本人の深いクジラへの愛と反捕鯨国の独善。
縄文時代からクジラを食べ、敬愛してきた日本人。
江戸時代には全国に多くの鯨組ができ、彼らはク
ジラに感謝し霊を供養してきた。戦後の食糧難時
代にはクジラは貴重な動物性蛋白源として日本人
を救った。

クジラと日本人との関わりはとても長く、深い。
一方、反捕鯨派は「クジラは絶滅の危機に瀕して
いる」「地球の環境保護のシンボルだから捕るな」
「牛豚を食べれば良い」と主張する。だが、クジ
ラは絶滅の危機どころか、実際は長年のモラトリ
アムで増えすぎていることがわかってきた。

クジラが食べる魚の量は全人類の食べる量の４，
５倍に達している。世界中の漁民が増えすぎたク
ジラの食害に悲鳴を上げ始め、国連食糧農業機関
も鯨類の過剰保護に警告を発した。

発酵学、食文化の第一人者が、クジラの素晴らし
さと日本人のクジラ愛を語り、シー・シェパード
や反捕鯨国・団体の独善と偽善を明快に論破する。

悲しいかな、生き物は他の生き物の命をいただい
てしか生きられない。反捕鯨派はこうした摂理へ
の洞察が浅すぎる。他民族の食文化を否定する権
利など誰にもないのだ！
（目次） 
第１章 クジラは日本人を助けた(日本人のクジラ愛の歴史―縄文、
　　　 弥生時代天皇も公家も鯨肉に惚れこんだ ほか)

第２章 クジラはいま一度、日本人を助ける(食料自給率四一％は
　　　 農業、水産業を大事にしてこなかった日本人へのツケ
       定年後にどんな仕事をしたいか ほか)

第３章 捕鯨をめぐる現実(狂騒的な「国際捕鯨オリンピック」時代
       クジラ資源の管理とIWCの発足 ほか)

第４章 反捕鯨国が捕鯨再開に反対する三つの理由(クジラを捕るより、
       牛を買え!牛とクジラの環境問題 ほか)

第５章 クジラの底ヂカラ(豊富なタンパク質がクジラを美味しくし、
       スタミナを与える驚異のバレニンパワー ほか)
（以上）



    
SOTOKOTO (ソトコト) 2010年 05月号 [雑誌]
    
SOTOKOTO (ソトコト) 2010年 05月号 [雑誌]
 






    
正論 2010年 06月号 [雑誌]
    
正論 2010年 06月号 [雑誌]
 





    
≫平成万葉集≪
    

    
八十になるのにわたしは何者と蟻のゆくへをなぞりなどして
    梅原和子（78歳）京都府

平成万葉集




    
☆☆ヨーロッパ古城巡り☆☆ フランス
    The Chateau de la Brede 
is a feudal castle in the commune of La Brede 
in the departement of Gironde, France.
{Château de la Brède - Wikipedia] 
Ref.
サン=サーンス:チェロ協奏曲
サン=サーンス:チェロ協奏曲

  





    
★米国ゴルフコース見参アリゾナ州　Southeast Phoenix Area★
    Kokopelli Golf Course
1800 W Guadalupe Rd
Gilbert, AZ 85233
(480)926-3589
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＜世界のホテル案内＞ シンガポール
    Goodwood Park Hotel
22 Scotts Road,Singapore,228221,SINGAPORE
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Panoramic view of lobby of Goodwood Park Hotel :0612 14





“コンラッド・ヒルトン、ヒルトンホテルを創った男の曾孫パリス・ヒルトン”

    
☆★☆ParisHilton Twitter Update:
    The Las Vegas Scoop on Paris - http://tinyurl.com/2c58xnz 
6:33 AM Jun 12th webから   








    
◇気になるサイト◇
    Sony Music Online Japan : ジェイク・シマブクロ 
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サンデー・モーニング
 





    
◆◇◆悪魔の辞典より◆◇◆
    

    
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    動機の揺り籠、良心の墓場。女性はこの器官が欠けている。
したがって女性は、無動機で行動し、その良心は、埋葬を
拒まれているために、永遠に生き長らえながら、他人の罪
を告白しつづける。

新編 悪魔の辞典 (岩波文庫)