明治以来、日本は外交が非力な国であった

“二国間の外交と多国間の外交”
『多極化世界の日本外交戦略』神余隆博(4)

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明治以来、日本は外交が非力な国であった

“二国間の外交と多国間の外交” 『多極化世界の日本外交戦略』神余隆博(4)
明治以来、日本は外交が非力な国であった
日本外交は大丈夫か、そんな心配が方々 から聞こえてくる。日本外交への懸念は 今に始まったことではない。 日本が近代国家としての歩みを始めた明 治の初期から常にあった悩みである。 誤解を恐れず極端に言えば、第二次世界 大戦の敗戦までは外交が十分に発達して いないので軍事で解決する(富国強兵) 時代、第二次世界大戦後は外交が十分に 強くないので経済力で国家を運営する (町人国家)時代であった。 日本が国を開き、欧米諸国と通商・外交 を開始して一五〇年になるが、いずれの 時代も日本は外交が非力な国であった。 外交は、互譲とパートナーの精神で行う ものであり、強制と屈服によって行うも のではない。 後者は軍事の論理であり、外交は相手に も一定の満足を与えつつ、永続する利益 共有の関係を構築する仕事である。
世界標準は「小異を‘残して’大同につく」
ところが、日本的な風土ではこの点がよ く理解されず、勝つか負けるかの論理で 外交が論じられ、そのような結果を出す ことのできない外交を蔑む傾向がある。 本書において何箇所かで指摘したが、意 見や立場の相違があった場合、「小異を 捨てて大同につく」という一〇〇パーセ ント水に流す考えで物事が処理されるこ とが日本の特徴であり、これが外交を弱 くしている原因の一つとなっている。 このようなオール・オア・ナッシングの 世界は日本以外の国際社会ではありえず、 小異は常に残るものであり、捨ててしま うことはできない話しである。 本来の中国の諺も「小異を残して大同に つく」とされてり、彼の小異(言い分) を認めつつ、我の利益(大同)を最大に するような交渉をしなければならない。
二国間の外交と多国間の外交
さらに、日本が長い間、二国間(バイ) の外交を外交をの主流としてきたことも、 日本外交を弱くしている原因の一つと思 われる。 外交というとき、多くの人がイメージす るのは国と国が一対一で向き合う二国間 の外交だろう。 これに対して多国間の外交は、異なる利 害を持つ多数の国が参加して共通のルー ル作りをする場だ。 国連が典型であり、経済のG20、温暖 化対策のCOP(国連気候変動枠組み条 約国会議)など主要国や全国連加盟国が 参加するものもある。 ここでは勝ち負けよりも、多くのプレー ヤーが納得するような最適解を求めて公 式、非公式のさまざまなチャンネルを使 った交渉が繰り広げられる。 日本にとって、米国、中国、ロシアなど 各国との二国間の関係が国益との関連で 最重要の外交であることは誰もみとめる ところだあるが、これらの国々は多民族 の超大国であり、また、国連安全保障理 事会(安保理)の常任理事国として二国 間、多国間の外交において、あらゆる外 交手段と百戦練磨の経験をしてきており、 時には調略をめぐらせる、したたかな国 である。 そのような国に対して正攻法で、そして 時には必死の突撃的な外交手法で、一人 ぶつかっていったのでは、到底勝ち目は ない。
超大国の国力は相対的に低下しつつある
いま時代は大きく変わりつつある。中国 やインドの興隆に伴い、かっての超大国 であった米国やロシアの国力は相対的に 低下しつつある。日本も同様である。 我々の眼前に展開しているのは多極化し た世界であり、外交面においても多国間 (マルチ)外交が重要性を増している。 多極化する世界の中で、最も勢いを増し てくる地域が東アジアである。 中国、インドをもとより、オバマ大統領 の登場で米国も太平洋国家として、東ア ジアのパワーゲームに本格参入する構え である。 このような中、「東アジア共同体」構想 が脚光を浴びつつある。二一世紀の日本 の命運を握るこの地域平和と繁栄のメカ ニズムをどう構築するか、それはまさに 日本のマルチ外交にとって正念場となる ものである。    * * * 「かっての超大国であった米国やロシア の国力は相対的に低下しつつある」、と いう箇所については実感を持って、そう、 そう、納得しますが、こと日本の国力も 低下しつつあるという段になると、認め たくない心理が身勝手にも働きます。 日本の経済大国としての威光は、すでに 地に落ちている事実を真摯に認めること によって、始めて多国間外交の大切さに 気づかされます。 (続く)(N230-36)

明治以来、日本は外交が非力な国であった

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<目次> 第1章 多極化世界と日本の立ち位置 第2章 多極化時代の外交の基本 第3章 東アジア共同体への道 第4章 歴史と外交 第5章 マルチ外交の最前線から 第6章 なぜ日本は安保理常任理事国を目指すのか 第7章 外交における人とリーダーシップ 終章 日本の目指す道―「平和創造国家」 以上
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◇気になるサイト◇

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◆◇◆悪魔の辞典より◆◇◆

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◎◎◎Twitter 鳩山由紀夫首相の言葉を覗くと…
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