外交感覚のない国民は必ず凋落する

“なぜ、日本は外交下手なのか”
『多極化世界の日本外交戦略』神余隆博(2)

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外交感覚のない国民は必ず凋落する

『多極化世界の日本外交戦略』神余隆博(2) “なぜ、日本は外交下手なのか”
なぜ、日本は外交下手なのか
日本は、明治時代は武人国家として、戦 後は経済大国として繁栄を謳歌してきま した。 しかし、いま、日本はビジョンを失い、 立ち往生しています。そんななか、国力 の衰退を防ぐには、外交立国しかないの と思われますが、なぜか日本は外交下手。 本書で、現役外交官が外交力強化への道 を探ります。 外交下手の責任の一端は筆者にあるとし ながらも、どうもその原因は外交官個人 にあるというよりも、日常生活において 交渉や社交を尊重・実践しない国民性と、 日本の文化的な風土にあるのではないか と、筆者は考えます。 先に、石原慎太郎都知事が、フェアプレ イを信じて正攻法だけではオリンピック 誘致に成功しなかったと嘆いたように、 誠意だけでは、結果を出せせない世界の 現実に注目します。
誠意だけでは結果は出せない
――― 外交に携わる者にはどのような資質が求 められるのか。古典的名著『外交』を書 いたハロルド・ニコルソンは、外交官の 資質として、「誠実、正確、平静、良い 機嫌、忍耐、謙虚、忠誠」という七つの 要素を挙げているが、その中で一番大事 なのは「誠実(truthfulness)だと言って いる。 古今東西「誠実」であることがが外交に 限らず、人と人の関係の基本であるのは そのとおりである。 この七つの要素は、ある意味で武士道の 精神に近い。だから日本人にはよくわか る。筆者の通った香川県の丸亀高等学校 の校訓は「終始一誠意」であった。 徹頭徹尾誠意をもってことにあたれとい うことである。この校訓を外交官という 職業に就いて以来、座右の銘としている。
外交感覚のない国民は必ず凋落する
しかし、外交はそれだけでは結果を出す ことができない。 外交感覚(diplomatic sense)あるいはそ れを超えた「知略」(diplomatic wisdom) を鍛えることが必要である。かの吉田茂 首相は外交感覚のない国民は必ず凋落す ると述べた。 外交感覚とは認識力、判断力、戦略思考 のすべてを含むものであり、これが備わ っていないと、今世界で起きているよう な多極化の中で、日本がどう賢明に振舞 うかという絵がかけない。 やってもいないことをやっているかのよ うに言うのは妄言であり、これは絶対に してはならない。 しかし、やっていることをもっとやって いるように見せるという技術は外交力で あり、文化である。 そのような知略の資質を備えていること が、これからの日本の外交家にとって決 定的に重要な要素になるのではないかと 思う。
フランスの危機を救ったタレーランの知略
智略を用いた例として、タレーランの外 交がある。 ナポレオン戦争後、ナポレオンは敗れて エルバ島島流しになる。ナポレオン戦 争の戦後処理を行う一八一四‐一五年の ウィン会議で、フランスは敗戦国であっ たが、その敗戦国を代表して全権タレー ランが行ったのはまさに救国の大逆転外 交であった。 先勝国である国々に対して、「このまま 放っておけば、ナポレオンが帰ってくる。 またナポレオンの天下になる。それでよ いのか」と脅かし、戦勝国諸侯を結束さ せて、ナポレオンが復活しないようなシ ステムを作っていこうとした。 正統主義と王政復古、この二つがウィー ン会議の大きなテーマであった。 プロシャもロシアもナポレオンの復活を 非常に恐れていた。それに対抗するのが 正統主義、すなわち王政の復活であり、 そういうシステムを作っていこうとした のがタレーランであった。
饗宴外交で各国の代表を虜にする
タレーランは敗戦国の代表であったのに、 いきなり戦勝国をうまくまとめる立場に 回ったので、外交的天才と言われている。 ナポレオンという恐怖の存在をうまく使 ったのである。まさに絶妙な智恵の使い 方、智略である。 ナポレオンは、タレーランの予言どおり エルバ島を脱出し、実際帰ってきたが、 百日天下になり、今度はセントヘレナ島 に幽閉され、王政復古は安泰となる。 このウィン会議でタレーランが行ったも う一つのことは饗宴外交である。美食家 のタレーランは最高の料理人と自分の姪 を連れて、三六五日違うメニューを作っ て各国の代表を虜にした。 外交というのは感性に訴える部分が少な からずある。 このように、政治家、為政者、リーダー が知略を巡らせればできることはあまり にも大きい。外交は計略と紙一重である。 智略という外交資質は日本人にもあると 思うが、これを思い切って育ていかなけ ればならない。 ―――    * * * 岡田克也外相は26日午後の記者会見で、 米軍普天間飛移設問題をめぐる同日朝の ルース駐日米大使との会談については、 「政府の検討状況を伝えた。今後は実務 者レベルでしっかり意見交換していく」 と述べていますが、難題をどう解決して いくのが、今後の苦労がしのばれます。 (N227-35) 続く) (N228-36休み)

外交感覚のない国民は必ず凋落する

多極化世界の日本外交戦略 (朝日新書)
多極化世界の日本外交戦略 (朝日新書)

多極化世界の日本外交戦略 (朝日新書)

<目次> 第1章 多極化世界と日本の立ち位置 第2章 多極化時代の外交の基本 第3章 東アジア共同体への道 第4章 歴史と外交 第5章 マルチ外交の最前線から 第6章 なぜ日本は安保理常任理事国を目指すのか 第7章 外交における人とリーダーシップ 終章 日本の目指す道―「平和創造国家」 以上
神余隆博 プロフィール - あのひと検索 SPYSEE [スパイシー]
http://spysee.jp/%E7%A5%9E%E4%BD%99%E9%9A%86%E5%8D%9A/1049863/
ハロルド・ニコルソン - Wikipedia
イギリスの外交官、歴史家。外交に関する著作のほか、ポール・ヴェルレーヌバイロンなど作家や詩人の評伝も多数著した。 ハロルド・ニコルソン - Wikipedia
シャルル=モーリス・ド・タレーラン=ペリゴール - Wikipedia
ウィーン会議以後も首相、外相として活躍し40年にわたりフランス政治の中心に君臨した。 シャルル=モーリス・ド・タレーラン=ペリゴール - Wikipedia
ナポレオン・ボナパルト - Wikipedia
ナポレオンがフランス人だと誤解されることも多いが、コルシカ島出身であり、 民族的にもコルシカ人である。 ナポレオン・ボナパルト - Wikipedia
外交 (UP選書)
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