J−POPがブラジル文化と融合するとき

世界17カ国の最新リポート“ブラジル”

今井佐緒里編「ニッポンの評判」(9)

“サンバと盆踊りの幸福なフュージョン”(4、了)

<yuka's fotolife 紅白ぼっこ>

J−POPがブラジル文化と融合するとき

今井佐緒里編「ニッポンの評判」(9)
“ブラジル”リポーター:根川幸男
一九六三年生まれ。ブラジリア大学外国 語・翻訳学部准教授を務める傍ら、執筆 や翻訳を行う。九六年からブラジル在住。 “サンバと盆踊りの幸福なフュージョン”(4、了)
息子をJリーガーに娘をモデルに
J−POPブームは「デカセギ」ブーム とも重なった。 90年に日本の入管法が改正され、92 年には16万人の日系ブラジル人が日本 へ入国、いま正規登録者だけで約31万 人が日本に住んでいる。 失業率が高い上に先進国での就労ビザ取 得困難なブラジルでは、日系人とその配 偶者だけが日本で出稼ぎできるのは「羨 ましい」の一語に尽きる。 日系人になりすますための文書偽造や整 形手術をする者まで現われ、新聞を賑わ せた。 日本で儲けてブラジルでマンションや高 級車を買い、レストランを開いてオーナ ーなることが、「成功」のイメージとし てが定着。 最近では「日本で息子をJリーガーに、 娘をモデルにして親は左団扇」が理想と まで言われている。 日本を生で体験した世代が帰国して、直 接に日本の今がアピールされた結果と言 っていい。 「日本は何でも揃っている」「ブラジル はしょぼい」という直輸入の情報が「成 功伝説」ともに駆けめぐったのだ。
「デカセギ」ブームの負の現実
大きくなったブームは、負の現実も生ん でいる。 在日ブラジル人が殺人やひき逃げなどの 事件を起こして逃亡、母国で平然と暮ら していたことが相次いで発覚した。 その後、日本の要請で政府が代理処罰を 行ったことはブラジルのマスコミでも大 きく取り上げられた。 しかし、実際のところ、ここは殺人、児 童売春、麻薬犯罪などの犯罪が目立ち、 軍隊と麻薬組織の「内戦」に近いような 銃撃戦が行われる治安状態である。 受け止め方に落差があることは実感とし て否めない。 そのため、こういった負の現実も、ブラ ジルのJ−POPブームには、大きな影 響を与えていない。 世界最大と言われる日系エスニックタウ ン「サンパウロ東洋街」に、マンガも含 めた日本書籍専門店や、最新の日本のド ラマやアニメのCD、DVDを販売、レ ンタルするお店が集中している。 エリアの中心にあるリベルダーデ広場に は、毎週末、コスプレ、ゴスロリまがい の服装をしたブラジル人の若者たちがた むろして、おしゃべりし、情報交換して いる。 また、何よりも、こういったお店中心に、 日系・非日系を含めた多くのJ−POP ファンが集まり、衛星のように無数の愛 好グループが存在している点が面白い。
J−POPがブラジル文化と融合するとき
そして今、日系人が100年かけて築い てきた強固なベースと、グローブ化で押 し寄せてきた日本発のJ−POPが、ブ ラジル文化と融合する時代が到来した。 その象徴が「マツリダンス」なのだ。日 本文化が、新しいブラジル文化の一翼を 担っているのである。 ある人類学者はブラジルの文化多様性を、 ブラジル特有の料理「フェイジョアーダ」 にたとえた。 フェイジョアーダとは、黒豆をベースに、 豚の耳、舌、干し肉、羊の肉、ソーセー ジなどをごった煮にして、自分の味にし てしまう料理だ。ブラジルには?、そのよ うな寛容さがある。 新しい流れは、ブラジルだけの留まるの か。浅草サンバカーニバルが下町のイベ ントとしてすっかり定着しているのを見 ると、マツリダンスが日本で踊られる日 もそう遠くはないような気がする。 ロンドリーナ祭りの最後の夜、熱狂のな かでぎこちなく、しかも気持ちよく身体 をくねらせながら、そう思う私がいた。    * * * 筆者の根川 幸男さんのように、私も、マ ツリダンスの真っ只中にいて、踊っている ような錯覚におそわれました。ただ、嬉し くて。日本のたねが遠いブラジルで育って いることに。 マツリダンスが日本へ逆輸入するまで元気 でいたいと願っています。 “サンバと盆踊りの幸福なフュージョン”  の項は終了します。 (「ニッポンの評判」は続く)  (N192-29)  (N193-30休み)

J−POPがブラジル文化と融合する

【Webウォッチ】浜松の殺人事件、ブラジルで初公判:代理処罰 ...
http://www.news.janjan.jp/media/0703/0703020937/1.php;title
ゴスロリ:ゴシック・アンド・ロリータ - Wikipedia
ゴシック・アンド・ロリータ - Wikipedia
ニッポンの評判―世界17カ国最新レポート (新潮新書)
ニッポンの評判―世界17カ国最新レポート (新潮新書)

ニッポンの評判―世界17カ国最新レポート (新潮新書)

(目次) 第1章 「クール・ジャパン」へのまなざし ・第一線に就く知日派「ツナミ」世代―オーストラリア ・日本人よりも「日本通」な人々―ロサンゼルス
・サンバと盆踊りの幸福なフュージョン
 ほか 第2章 「親日感」のさまざまな形 ・世界で一番の片思い―トルコ ・「日本人のふりをする中国人」が出没!―トンガ ほか 第3章 誤解と幻想を超えて ・ノキア社員が目撃した「傲慢な日本人」―フィンランド ・日本とイランを行きつ戻りつ―イラン ほか 終章 もうひとつの「美しき文明」 日本に抱く夢―フランス 以上

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◆◇◆悪魔の辞典より◆◇◆

よく嘘をつく(mendacious adj)
盛んに美辞麗句を弄する。 新編 悪魔の辞典 (岩波文庫)