鈴木孝夫のアンソロジイ刊行さる

『日本語教のすすめ』

<estelの記録帳 関西の景色 風人雷神>
英語圏では虹は六色ですって
言語学者(言語社会学)の鈴木孝夫さん が、学者生活五十年の集大成ともいえる 作品『日本語教のすすめ』が、この十月 に刊行された。 かといって学術的な難しさはなく、言葉 にまつわる興味深いお話しの連続で大い に楽しめる本である。 私は、1990年1月に刊行された『日本語 と外国語』(岩波新書)で、初めて鈴木 孝夫氏の本に出会った。 その本の中で、虹の色数は日本では七色 が当たり前だが、英語圏では六色とされ ていると書かれていて、感心した思い出 がある。 『日本語と外国語 (岩波新書)』 もし、この本で、いっそう鈴木氏に興味 を持たれ方には、『閉された言語・日本 語の世界』(新潮選書)をおすすめしま す。深い日本語の理解が、必ずや、外 国語の習得の大きな手助けなります。 『閉された言語・日本語の世界 (新潮選書)』 『日本語教のすすめ』は、平成十九年十 月から二十一年五月まで雑誌『新潮45』 で「日本語万華鏡」の題のもとに連載さ れたものがベースになっている。 本の題名から、国粋的と誤解されかねな いが、とんでもない。日本語に誇りを持 ってもらいたいという著者のメッセージ が込められている、また、外国語学習の よき伴侶にもなる。 面白い、深い、美しい、日本語の魅力に 奥深く入って行ける。そして、実は日本 語は世界に冠たる大言語である所以を解 き明かしてくれる。 現在世界には、約六千種もの言語があり、 ほとんどの言語がラジオ型言語で、音声 だけで十分に伝達できるものだが、日本 語は、音声に加えて文字も言語の一部に なっているテレビ型言語であるという。 日本人が外国語の発音に概して弱いのは この辺にも原因がありそうだ。(続く) (N86-4) 『日本語教のすすめ』 新書: 252ページ 出版社: 新潮社 (2009/10) 発売日: 2009/10 <目次> 第1章 日本語は誤解されている(日本語ってどんな言語    漢字の読みはなぜややこしいのか    ラジオ型言語とテレビ型言語) 第2章 言語が違えば文化も変わる(虹にはいくつの色があるのか    太陽は世界のどこでも赤いのか    蛾と鯨が同じ理由    文化によって異なる羞恥心) 第3章 言葉に秘められた奥深い世界(天狗の鼻は「長い」ではなく「高い」    形容詞の中身はなに?    江戸時代、「日本酒」はなかった) 第4章 日本語に人称代名詞は存在しない(身内の呼び方の方程式    日本語の人称代名詞を巡る問題    指示語と自己中心語のしくみ    「人称」の本質は何か) 第5章 日本語に対する考えを改めよう(日本人のもつ相手不在の外国語観    日本語教のすすめ) 鈴木 孝夫略歴: 1926(大正15)年、東京生まれ。慶応義塾 大学文学部英文科卒。慶応義塾大学名誉 教授。
日本語教のすすめ (新潮新書)

日本語教のすすめ (新潮新書)

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