会社に定年あり、人生に定年なし

江戸のご隠居に学ぶ現代人の知恵


estelの記録帳 三連プラント
常に死を思う生き方

10月4日、中川昭一元財務・金融相の死亡
を、あるテレビは、テロップで自殺と流し
た。こういう誤報は過ぎてしまえばお詫び
というのはないのだろうか。テレビの横着
さは酷いものである。

中川宅へ弔問に訪れる政治家たちの沈痛な
面持ちを眺めながら、死について考える。
弔問客のほとんどは、今や、野党に転落し
自民党の人たちなので、思いはなおさら
痛切である。

「貴人も卑しい人も、老人も若者も必ず死
ぬ。しかし、死ぬとは知っているが、自分
だけは他のだれよりも最後に死ぬだろうと
思い、死も今ではない、と思い込んでいる。
哀れ、はかないことではないか。死は確実
に訪れると知れば、油断できない。懸命に
生きて、最後を迎えようとするはずだ。」

葉隠』を著わした山本常朝(つねとも)
のことばである。

いまは、長寿社会で、長生きになれている
から、なかなか死を考えることができない。
交通事故とか病死とか、死は身辺に日常的
にあるはずなのに、常朝ではないけれど、
自分の死は誰よりも最後だし、それに今で
はない、思ってしまう。

この山本常朝は、『江戸の定年後―“ご隠
居”に学ぶ現代人の知恵』の本の中で取り
上げられている15人の中の一人である。

江戸は、定年後人生の先進国


江戸の社会は、老人にやさしかった。江
戸の老人たちは、多くの経験をもとに、
豊かな知恵を発揮しながら隠居暮らしを
楽しんでいた。なかには、隠居してから
見事な変身を遂げ、大きな仕事をした人
も少なくない。人生九十年時代といわれ
る現在、人生の総仕上げをどうするか、
後半生の生き方が問われている。江戸の
元気なご隠居たちのたくましい生きざま
から学ぶことは多い。


本書に登場するわが日本人の先輩たち

貝原益軒
加賀千代
杉田玄白
良寛
大久保彦左衛門
伊能忠敬
佐原菊塢(きくう)
神沢杜口(とこう)
烏亭焉馬(うていえんば)
大田南畝(なんぽ)
歌川広重
太田垣蓮月
山本常朝
十返舍一九
葛飾北斎

みんな素敵に生きました。元気が出てき
ます。

<目次>
第1章 老人にやさしい江戸の社会
第2章 病用心の心得
第3章 長寿快老の達人
第4章 隠居後の変身
第5章 いずれ死ぬのは世の定め

(N57-4)



江戸の定年後―“ご隠居”に学ぶ現代人の知恵 (光文社文庫)

江戸の定年後―“ご隠居”に学ぶ現代人の知恵 (光文社文庫)


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