五輪開催都市敗北は根回し不足 - 一日一尺一寸　本屋の小僧

ＩＯＣは単に私的な団体に過ぎない

estelの記録帳新宿住友ビル吹抜け

石原慎太郎らしくない

石原慎太郎東京都知事は、４日に都庁で
開いた会見で、日本オリンピック委員会
（ＪＯＣ）を批判した。確かに、開催地
誘致に主体的な役割を担ったのは、東京
都だった。

ＪＯＣは都の手が回らない部分で東京都
の活動を補完する役割にとどまっていた
ようだ。ＪＯＣの市原専務理事も石原知
事の指摘について、国際舞台での発言力
の無さを認め人材不足を嘆いている。

そうであっても、石原慎太郎知事が、石
原さんとあろう方が、今になって、他者
を非難するのは、見苦しいと思います。

石原さんの情熱はもう、充分に、私たち
に伝わって来ています。悔しいのは分か
りますが、もう、弁解はなさらないでく
ださい。日本人が失いかけた情熱を見せ
てくれただけも意義はありました。　

日本人たることを思い出せてくれて、あ
りがとうございました。

お疲れさまでした。

だいたいにおいて、国際オリンピック委
員会（ＩＯＣ）を清廉潔白な組織と考え
るのが間違いです。前委員長のサマラン
チ氏（スペイン）は２０年以上会長に留
まり、金品授受などの「疑惑」を招いた
ではないですか。

ＩＯＣの委員の構成だって、偏っている。
イタリア、スイス各５人、ロシア、イギ
リス、ドイツ、スウェーデン、オースト
ラリア各３人、日本、韓国、米国、カナ
ダなどが２人といった具合です。

ＩＯＣは、本部はスイス・ローザンヌに
あって、非政府の非営利団体であり、運
営資金は主に放送権料販売とスポンサー
シップ収入で賄っている。ただの私的な
団体の一つに過ぎないのです。

石原知事は、日本のプレゼンテーション
は一番優れていたのに、なぜか政治的な
力学が働いて負けてしまったと述懐され
ておられますが、ＩＯＣにおいては、別
に驚くことではないと思います。

1982年（昭和57年）からＩＯＣの委員と
なり、2005年よりＩＯＣ副会長を務める
猪谷千春氏は、その間、日本のために、
一体何をしていたのでしょうか。27年間
は長すぎます。これは、組織の停滞性を
証明しています。ボウフラが湧いていま
せんかね。

もし、20年五輪に再挑戦する場合には、
海千山千を相手にして、根回しできる人
材をあてがう必要があると思います。