鳩山首相、胡錦濤主席が初の日中首脳会談 - 一日一尺一寸　本屋の小僧

日本も、やればできるじゃないですか。

鳩山由紀夫首相は、国連総会出席のために訪
れたニューヨークで21日午後（日本時間22日
午前）、中国の胡錦濤国家主席と会談した。
首相就任以来、早々、初の日中首脳会談を持
った。

胡主席は鳩山首相を「中国人民の老朋友（古
き友人）」と好意を表す。「長期にわたり、
両国関係の発展に関心を持ち、積極的な働き
をした」、「私たちは、民主党の指導者であ
った時期から何度もお会いした」、「民主党
が政権を取れば、両国関係はさらによくなる
と述べていた。私はそれに期待し、信じてい
る」などと述べた。

今になって、いかに、旧自民党政権が、閉ざ
されていたか思い知らされる。

鳩山首相は、「私を含め、内閣は“湯気が立
っている”状態だ」などと述べた上で、政権
交代を日本国民の勝利などと表現した。外交
面では「多くの国民が日中関係を進展させた
いと望んでいる」、「時間はかかるだろうが、
経済発展や安全保障を実現する東アジア共同
体を目指したい。日中両国で取り組んではど
うか」などと、中国やアジア重視の外交姿勢
を示した。

鳩山政権の登場で、各分野で、日本は、閉鎖
から開放へ、堰を切ったような激流で流れて
行くのを肌で感じる。

この機会を逃さずに、日本の一層の国際化に
ついて考えておくのも無駄でない。日本語の
の研究」から、この問題に切り込んだ名著が
ある。

『閉された言語・日本語の世界』 (新潮選書)

明治時代以来、日本語の非論理性、非効率性
が日本の近代化を遅らせたという主張の不毛
さ、世界の視点で見た場合、日本語、日本文
化というものがどのように写るのか、その独
自性、日本人が海外のことばに憧れを抱き、
日本語を捨てようとする人がなぜ多いかなど
が、筆者の言語学、比較文化学の知識をもっ
て、分かりやすく書かれている。

我々は、いかに、日本語を分かっていないか
唖然とする。

また、英語教育にまで議論はおよんでいて、
英語学習の問題点、文化と言語の関係を教え
ることの意義が解明されている。日本に住ん
でいると、まず気づかない、日本語あるいは
日本文化について客観的に知ることができる。

著者：鈴木孝夫氏。言語学者・評論家。大正
15年東京生まれ。慶應義塾大学医学部予科修
了後、文学部英文学科に編入。1950年、慶應
義塾大学文学部英文科を卒業。専攻は言語社
会学。慶應義塾大学名誉教授、杏林大学名誉
教授など歴任。

著書一覧：

『鈴木孝夫著作集』全8巻（岩波書店）

単著 [編集]
『ことばと文化』（岩波書店、1973年）
『日本語講座第4巻日本語の語彙と表現』
　　　　　　　　（大修館書店、1976年）
『ことばの人間学』（新潮社、1978年）
『ことばと社会』（中央公論社、1982年）
『武器としてのことば茶の間の国際情報学』
　　　　　　　　　　（新潮社、1985年）
『私の言語学』（大修館書店、1987年）
『ことばの社会学』（新潮社、1987年）
『日本語と外国語』（岩波書店、1990年）
『閉された言語・日本語の世界』（新潮社、1990年）
『人にはどれだけの物が必要か』（飛鳥新社、1994年）
『日本語は国際語になりうるか ― 対外言語戦略論』
　　　　　　　　　　　　　　　（講談社、1995年）
『教養としての言語学』（岩波書店、1996年）
『言語文化学ノート』（大修館書店、1998年）
『日本人はなぜ英語ができないか』　
　　　　　　（岩波書店、1999年）
『英語はいらない!?』　（PHP研究所、2001年）
『アメリカを知るための英語、
　　アメリカから離れるための英語』
　　　　　　　（文藝春秋、2003年）
『日本人はなぜ日本を愛せないのか』
　　　　　　　　（新潮社、2005年）
『言葉のちから』（文藝春秋、2006年）
『新・武器としてのことば　
　　―日本の「言語戦略」を考える』
　　　　　（アートデイズ、2008年）
共著 [編集]
『朝鮮語のすすめ日本語からの視点』
　（講談社、1981年）　渡辺吉鎔との共著
『日本・日本語・日本人』　
（新潮社、2001年）　大野晋・森本哲郎との共著
『ことばと自然』（株式会社アートデイズ、2006年）
　　　　　　　　　　　　　C・W・ニコルとの対談
(N43-2)