脳の一部が外に飛び出して目になった

この本のうたい文句に列記された「頭の回転
力アップ」、「ボケ防止」、「目の機能アッ
プ」の、特に「ボケ防止」の言葉に誘惑され
て、つい、この本を買ってしまった。いまさ
ら、「頭の回転力アップ」ではないが、ボケ
は怖い。追い打ちをかけるように、「トレー
ニング満載! 何歳になっても、脳は鍛えた
分だけ活性化する。」とある。もう、抵抗で
きない。これは、もしかしてボケかな。

表記の”脳の一部が外に飛び出して目になっ
た”は、実に説得力のある表現である。これ
ほど、眼の重要さを表す文は、そうない。人
間の眼球がどのように出来上がるのかを母体
の胎内で見てみると、眼球は胎児になる過程
で、脳の一部が突出して作られる。この意味
で、目は脳の一部である。

それだけ、信用のおける本である。本書にい
うビジョントレーニングは、空き時間に気軽
にできるものばかりである。トレーニングの
基本に、両目をバランス良く使うというもの
がある。私の場合、2週間ほどで立体視の向
上を自覚できた。

内藤貴雄氏は、「オプトメトリスト」という
眼のスペシャリスト。日本ではまだ、ほとん
ど知られていないが、発祥の地であるアメリ
カでは100年以上の歴史があり、ヨーロッパ、
カナダ、オーストラリア、中国などに普及し
ている「眼の専門家」である。アメリカでは、
国家資格を持つ「オプトメトリスト」の指導
を受けるのは常識になっているという。

オプトメトリストが一般的な眼科医と違うの
は「視力低下の原因は、筋力の衰えではなく、
脳の衰えにある」と考えている点にある。そ
うした考えから「ビジョントレーニング」と
いう手法を使って脳を活性化させることによ
って眼(視覚)の機能を回復させていく。最近、
脳関連の本がベストセラーになっているが、
多くは、脳を活性化させる「具体的な方法」
が書かれていない。本書の「ビジョントレー
ニング」は、訓練で、脳がグングン活性
化されてさらに眼の働き(視覚機能)がドンド
ン良くする。


第1章 入門編―ビジョントレーニングで脳を
                鍛えよう!
第2章 基礎編―目を動かすトレーニン
第3章 応用編―目を動かすトレーニン
第4章 基礎編―脳力アップのトレーニン
第5章 応用編―脳力アップのトレーニン
第6章 マスター編 ̄まとめの総合トレーニン

但し、トレーニングはそれなりのに努力を要し
安易とはいえない。
(N23)

脳は眼から鍛えなさい!

脳は眼から鍛えなさい!


内藤貴雄氏HP:

http://www.menosite.com/profile