『日教組 (新潮新書) 』〈著者〉森口 朗（８）
北朝鮮による日本人拉致を否定してきた社民党
北朝鮮による日本人
拉致問題といえば「ビー
トたけしの
TVタックル」に出演していた田嶋
陽子さんのことが思い出されます。
平成１３（２００１）年、
参議院議員（社民
党
比例区）に。法政大学教授を辞職。そして、
平成１４（２００２）年、
社会民主党の
北朝
鮮による日本人
拉致問題をめぐる対応などを
批判し離党しました。
社民党のホームページに、日本・
北朝鮮首脳
会談の席上で
金正日国防委員長自身が認めた
「
拉致事件」の事実が判明してから二週間以
上も、“ある”論文が、削除されずに掲載さ
れ続けていました。
“
北朝鮮の犯行とする少女拉致疑惑事件は新
しく創作された事件というほかない。証拠は
何一つない事”云々（「食糧援助拒否する
日本政府」（社会科学研究所 北川広和）と
いう論文です。
平成１４年１０月７日のこと、
田嶋陽子議員
の辞職の記者会見にて、
土井たか子社民党首
が、これまでの
拉致問題の対応について謝罪
しました。それまで、
社民党は、拉致を否定
し続けてきました。
田嶋陽子さんが怒るのは
当然でした。宗教も恐いですが、思想も、人
を狂わせます。
海のむこうで：カダフィの傭兵、報酬と意外な正体
拡大する反政府デモにあくまで抵抗し、
「最後の血の１滴まで戦う」と宣言したリビ
アの独裁者
ムアマル・カダフィ大佐。あっと
いう間に国外から傭兵を集め、首都
トリポリ
ではフランス語を話す黄色い帽子をかぶった
暗殺部隊が無防備な市民への銃撃を行ってい
るらしい。
それにしても、こうしたプロの傭兵を雇うに
はいくらかかるのだろう？
正確には分からないが１日で１０００〜２万
ドルを稼ぐ傭兵もいるという。
カダフィは少
なくとも傭兵１人につき１０００ドルの報酬
を約束し、さらに入隊時にボーナスを支給し
ていると、安全保障問題の専門家ジョン・パ
イクはみている。
現在
リビアに集まっている傭兵は、おそらく
スーダン西部
ダルフールやチャド、ニジェー
ルなどで
カダフィの支援を受けてきた反政府
勢力出身者が多い。混乱もなく着々と集まっ
ている様子から、採用や移動、入国のプロセ
スは
リビアの情報機関が監督していると考え
られる。
〈2011年02月25日
Newsweek〉
いつの時代も、どこの国でも、地獄の沙汰は
金次第」。これも真理。
序章 ある平凡な日教組教員の日常
アニメ『めぐみ』上映を反対する組合幹部
「
そのくせ、人の研究授業には口を出し、若手
教師が社会科の授業などやろうものなら「科
学的視点や階級的視点が欠けている。これで
児童が主体的に歴史を学ぶことができない」
などと言って発表者を困らせていた。
※教員世界では、「研究授業」という名目で自分の授業を他
の教員に見せて評価を受けることが多い。しかし、全ての教
師が「研究」という名に値する目新しい授業方法を開発でき
る訳も無く、新人教員の研修代わりに使われることも少なく
ない。
高橋が佐藤に軽蔑に近い感情を抱いたのは、
その学校の人権の授業で“めぐみ”というア
ニメを見せようという話が起きた時である。
言い出したのは教頭だった。教諭時代から組
合に所属せず独自の道を歩いていた教頭は、
組合からの評判が芳しくなったが、校内の人
望が厚く、職員会議での提案は多くの先生達
の賛同を得た。ところが、これに猛然と反対
したのが佐藤だった。
◇（
アニメ「めぐみ」 - 政府インターネットテレビ）
※北朝鮮の日本人拉致事件問題を題材とした『めぐみー引き
裂かれた家族の３０年』やアニメ『めぐみ』を学校で上映す
る県は埼玉県や新潟県などいくつか存在する。しかし、日教
組系組合の幹部はこれを妨害しようと試みている。
佐藤は教頭を睨みつけて言った。「わが校に
も
在日朝鮮人の児童がいるんだ。教頭はその
子たちの気持ちを考えたことがあるのか。そ
もそも
朝鮮人を何百万人も強制連行したのは
我々日本人でないか。日本人に
北朝鮮を非難
する権利などないはずだ」。
職員会議の場は一気に白けた。後にも先にも
これほど組合の主張を理不尽に感じたことは
なかった。
結局、教頭の提案を皆が受け入れてアニメは
上映されるのだが、普段の人権の授業では眠
たそうにしている子どもたちが目を真っ赤に
して泣いていたのは感動的だった。
※日教組系組合員が上映に反対するのは、（１）在日朝鮮人
児童がかわいそうである、（２）日本も過去に強制連行した、
二点である。私はどちらも理由になっていないと思うのだが、
二点目については、秘書給与の流用事件で逮捕された元社民
党の辻本清美も同様の主張していた。
理科研究会が終わって高橋は家路についた。
今日佐藤に会って、彼が本部役員になること
を知り、組合を脱退したいと感じている自分
を意識した。しかし、高橋にはその気持ちを
実行に移す勇気がない。きっと明日も新人の
山田を白々しく組合に勧誘しているだろう。
組合活動による税金の無駄使い、試算六三〇億円とも
「
日教組はかってほど過激な左翼団体ではな
い」「
反日的な授業をしているのはごく一部
の教員である」とう主張はよく聞きます。確
かに
日教組それは一面の真実です。
大多数の
日教組教員は高橋のように。昔は左
翼的主張が正しいと思っていたが、今では何
が正しいのか自信がない。
しかし、なんとなく辞められないままに組合
員や末端の役員を続けている。そういう人が
日教組組合員二八万人の多数派でしょう。
しかし、県レベルで見れば、先に紹介した北
海道・広島・大分（H２O）では、佐藤のよう
な職員がイニシアチブを取っていますし、未
だに県教委と県教組が癒着して
ヤミ専従が横
行している
自治体も皆無ではないでしょう。
さらに国民の経済的損失という面では佐藤よ
り高橋の方が影響甚大です。
日教組には、（１）専従職員、（２）ヤミ専
従職員、（３）学校に務めながら組合役員を
やっている教員、の三種類の人間がいます。
（１）は
日教組の組合員が払う組合費から給
与が出ているのですから勝手にすればいい。
（２）は最も悪質せすが、数がすくないので
税金の不当支出という面では大した額ではあ
りません。一
都道府県につき平均五名存在し
て平均給与を〇〇万円として計算すると、日
本全体で一六億四五〇〇万円（四七
都道府県
ｘ五名ｘ七〇〇万円）です。不当支出として
見逃すには大きい額ですが、田舎の農道一本
造れない額でもあります。
これに対して、（３）のタイプ、今の高橋や
かっての佐藤のようなタイプはどうか。雑務
と言われる授業以外の仕事はせずに組合の仕
事ばかりしている教職員はどの学校にも一人
や二人はいます。
日本には小中学校併せて三万以上の学校があ
りますから、少なくとも三万人の（３）タイ
プがいると考えられます（高校は
日教組の組
織率が低いので数には入れないこととします）。
彼らの労働力の三割が
日教組のために使われ
ているとして（かなり少なめの見積もりです
が）、同様に計算すると三万ｘ七〇〇万円ｘ
０．３で六三〇億円ものお金が無駄に使われ
ていることになります。
「日教組はかってほど過激ではない」？
日教組の悪名は天下にとどろいています。今
では
日教組を称賛するメディアなど、ほとん
どありません。それでも
日教組の組織率は少
ししか減りません。
何故でしょうか。それは、高橋のように日教
組の何がいけないのか自覚できないからです。
日教組に所属している大多数の人たちは、自
分達の所属する組織の歴史も基底に流れる思
想も何一つ知らないのです。
「
日教組はかってほど過激ではない」という
一般メディアの多数説に対し、保守言論の世
界では「過激な
性教育」や「
反日思想に彩ら
れた歴史授業」など極端な授業を取り上げ、
日教組の教員がすべてそのような授業をして
いるかのごとき主張をする方がいます。
これらの授業は確かに
日教組の体質を表して
はいるのですが、現場の教師からすれば「学
校現場を捩じ曲げて紹介している」ようにし
か映りません。自分が見聞きしている現実と
あまりにもかけ離れているからです。
本書は、
日教組を敵視する人だけでなく、学
校教育とは縁のない方にも、
日教組に所属し
ながら何となく時代遅れだと感じている教員
にも、
日教組に所属していない教員にも、わ
かり易く、しかし極めて本質的な部分から、
なるべく客観敵に
日教組を分析した本です。
読み終えた時、読者の皆さんの周りの誰より
も
日教組に精通していることをお約束します。
」
（つづく）
(M201-75)
・単行本: 239ページ
・新潮社 (2010/12)
◇
日教組とは何か？生徒の
学力低下に荷担したと糾弾され、先生
の
指導力低下を放置したと非難され、挙げ句には日本をダメにし
た元凶とまで名指しされてきた。そして今、
民主党政権の誕生に
よって再び注目されている。が、実態は意外と知られていない。
GHQ指令下、文部省によって作られ、かつては校長以下九割以上の
先生が加入していた組織の歴史をたどりながら、その思想、所業、
暗部、すべてを丸裸にする。
◇目次◇
序 章 ある平凡な
日教組教員の日常
第１章「
日教組」の誕生(すべては「新教育指針」から
「押し付け=悪」の原点 ほか)
第２章「教団」としての
日教組(なぜ教師が「聖職者」なのか
戦後民主主義の布教者 ほか)
第３章「ムラ」としての
日教組(校長も教頭も加入していた
勤務評定を拒否した校長たち ほか)
第４章「戦犯」としての
日教組(「
日教組が日本の教育をダメにした」
という神話 ・とにかく批判されつづけた ほか)
第５章
日教組とのつき合い方(なぜ
民主党は
日教組の言いなりなのか
正常化を装う
日教組 ほか)
◇〈著者〉森口 朗
１９６０(昭和３５)年、
大阪府生まれ。教育評論家。東京都職員。
中央大学法学部卒業。
佛教大学修士課程(通信)教育学研究科修了。
９５〜０５年まで、都内公立学校に出向経験がある。著書に『戦
後教育で失われたもの』『授業の
復権』『いじめの構造』など。
☆森口朗公式ブログ
http://d.hatena.ne.jp/moriguchiakira/
≪都会歳時記≫
[都市・現代の視座１０００句]句集 古家 元「
文學の森」刊]
読売新聞社 (編集)、「万葉のこころを未来へ」推進委員会 (編集)
妻亡きあと大和のみ寺めぐりつつ充ちくるものに縋らむとする
桂功三（84歳）
兵庫県
平成万葉集
アンブローズ
ビアス (著)、Ambrose Bierce (原著)、西川 正身 (翻訳)
☆★☆とっさに言えない英会話☆★☆
彼は朝から機嫌が悪いの？ Did he get up on the wrong side of the bed ?
＜ＮＨＫラジオ 「英語５分間ト
レーニング」
岩村圭南 講師＞
野田財務相､蓮舫の団体、「脱税有罪」企業から献金（2011/03/02）
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