五十年間の教師経験で得た教訓は?

『17歳からの死生観 高校生との問答集』(26)
〈著者〉山折 哲雄 (やまおり てつお)

・五十年間の教師経験で得た教訓は?
・学校はやはり塾でなければならない

<yuka's fotolife 秋色>

『17歳からの死生観 高校生との問答集』(26)

「あとがきのようなもの」という言葉が あるように、「あとがき」は、あっても なくてもいいもの、「付けたり」に過ぎ ないと思っているかもしれませんが、こ の本の場合、「あとがき」は唯のあとが きではありません。 読んでいて、まるで、山折先生の隣りに 座って、お話しを聴いているような臨場 感を覚えました。 昨年七十八歳になった山折哲雄先生が、 学校を出てからほぼ五十年間、教師をつ づけてきた生きざまの「あとがき」でも あります。 私も、中学生のころ、授業中に先生の目 を盗んで、別の本を読んでいたことを思 い出しました。 これが、どんなにか、先生を傷付けてい たかを知って、その先生に too late で すが、いま、申しわけない気持ちでいっ ぱいです。 この世に、ごまんとある「あとがき」か ら「三大あとがき」を選ぶえとすれば、 私は、本書の「あとがき」と、司馬遼太 郎『坂の上の雲』(第一巻)、村上春樹ノルウェイの森』の「あとがき」を挙 げます。 「あとがき」というのは、ご本人の生身 の感触が赤裸々に伝わってくるから大好 きなんです。 五十年間の教師経験で得た教訓は?  学校はやはり塾でなければならない  

(あとがき‐その一)

「 私は昨年七十八歳になりましたが、ずい ぶん長いあいだ教師という仕事をしてき ました。 学校を出てから、まず中学校で教師をし ました。それが始まりでした。やがて、 女子高にも通うようになりました。 高校でも教え、大学でも教えました。停 年を迎えるころだったと思いますが、小 学校でも教える機会をもつことができま した。 学校を出てからほぼ五十年間、断続的に 学校に通って教師生活をつつけてことに なります。まだ教えてことのないところ は幼稚園ぐらいかもしれまません。 その五十年間の経験で得た教訓は、一口 でいって、学校というのはやはり塾でな ければならないのだろうなあ、とうこと でした。 ところが現実に私が通って教えてきた学 校は、どこも塾ではなかった、という淋 しい結論がのこっただけでした。 もちろん学校を塾にすることができなか ったのは、何よりも自分自身の努力が足 りないからです。能力がなかったからで す。 結果としてそうなってしまったのですか ら何ともいたし方ないのですが、けれど も私は学校に行くときは、いつも胸のう ちに塾の教師になろうという野心をもっ ていました。だが、それは、結局成功し ませんでした。 授業中、別の本を読みふる女子生徒に それはドストエフスキー、叱責できず 私は中学生だったとき、社会科の時間に 小説を読んでいて発見され、教師にはげ しくなじられ、廊下に追い出されました。 そのときの記憶が今でも鮮やかに蘇って、 私の心を苦しめることがあります。 やがて大学生になり、その学校を出て、 教師になりたてのころでした。ある女子 中学校の非常勤の講師になって、社会科 の授業を担当することになりました。 教室に入っていって話をはじめると、後 ろの方でいつも別の本を出して読みふけ っている女子生徒がいることに気がつき ました。 教師としては、それは目について気にな って仕方がない。ある日、ついに意を決 して、その女子生徒の席に近づいていき ました。 きつく叱りつけようと思ったのでした。 とことが、近づいて、その本を取り上げ たとき、その本がドストエフスキーの小 説でああることがわかりました。 そのとたん、私は全身から力が脱けてい くような気分に襲われたのです。そのま ま力なく引き下がり、教壇にもどるほか ありませんでした。 相手がドストエフスキーではどうにもな らない、――自分の授業の情けない状況 が眼前に大映しに浮かびあがってきたの です。 」 (続く) (M58-19)

『17歳からの死生観 高校生との問答集』(26)

山折 哲雄さん:
1931年生まれ、岩手県出身。宗教学者東北大学文学部卒業。 専攻は宗教史・日本思想史。国立歴史民俗博物館教授、国際日本 文化研究センター教授、同所長などを歴任。主な著書に『愛欲の 精神史』(小学館/和辻哲郎文化賞受賞)、『近代日本人の美意識』 (岩波書店)、『悲しみの精神史』(PHP 研究所)、『デクノボーに なりたい』(小学館)、『親鸞をよむ』(岩波新書)、『いま、ここ ろを育むとは』(小学館 101新書)、『悪と日本人』(東京書籍)な どがある。平城遷都1300年記念事業評議員大佛次郎賞、和辻哲 郎文化賞、山本七平賞選考委員。 1931年 父が浄土真宗の布教のために赴任していたサンフラ       ンシスコに生まれる。 1937年 帰国して東京に転居。 1943年 母の故郷である岩手県花巻市疎開(そのため、こ       の地の出身である宮沢賢治に度々言及している)。 1954年 東北大学文学部卒業。
『17歳からの死生観 高校生との問答集』
単行本: 256ページ 出版社: 毎日新聞社 (2010/2/24)
17歳からの死生観 高校生との問答集

17歳からの死生観 高校生との問答集

生きることは死ぬことであり、死ぬことは同時に生きることだ。 「宮沢賢治」「日本人」「無常観」「非暴力思想」の四つのテ ーマから、宗教学者である著者が「生死の哲学」について語っ たメッセージのまとめ。全国の高校生を対象に行なわれている 「日本の次世代リーダー養成塾」の六年間の講義を、質疑応答 まで含めて完全単行本化した。 [17歳 vs.78歳]、生死の哲学を上記4つの柱から考える。 <目次> 第1章 宮沢賢治から考える    (「気違い賢治」、風と黒マント ほか) 第2章 日本人から考える    (三つのキーワード、心の時代変化 ほか) 第3章 無常観から考える    (被災者の微笑、この世の三原理 ほか) 第4章 非暴力思想から考える    (ガンディーと三等車、二つの非暴力主義 ほか)                       以上
『日本の次世代リーダー養成塾』のこと
東京都港区赤坂1-14-5-S802  日本の次世代リーダー養成塾 電話番号 03-3505-0906 塾  長 米倉弘昌社団法人日本経済団体連合会会長 塾長代理 榊原英資青山学院大学教授 事務局長 加藤暁子 あなたは、日本人としての誇りを持っていますか。 海外に一歩飛び出してみると、外国の人々から日本に ついて矢継ぎ早に質問されます。そんなとき、日本の 文化や歴史をいかに知らないか愕然とします。「国際 人」という言葉がよく使われますが、国際人たる前に 「日本人である」自覚が必要です。 高校生のための日本の次世代リーダー養成塾 | 全国の高校生対象
山折哲雄先生のひととなり
学生時代に十二指腸潰瘍のため大量に吐血。このとき臨死体験をし、 「このまま死んでいくのも悪くない」と感じる。その後3ヶ月間入院 するが、点滴を受けながら10日間くらい絶食をする。 この際、5、6日目あたりから五感が非常に冴え、清澄な気持ちにな ることを体験。平安末期の念仏結社の人々の体験である「二十五三昧 会」が脳裏をよぎる。人間は危機的な状況で、ある生命の反逆作用が 起こり、超日常的なイメージを見るのではと覚り、世界観ががらりと 変わる。このときから自分自身の肉体が研究対象になる。それ以前は 死は無に帰するという近代ヨーロッパ的な観念的無神論者であり、死 後を積極的に否定していた。しかし、その体験後は死後の世界を想定 したほうが人間の生き方が豊かになると考えるようになった。 (立花隆対談集「臨死体験と宗教」より)
親鸞をよむ (岩波新書)
今、あらためて親鸞をよむ。頭で「読む」のではなく、からだで「よむ」。 それは、描かれたその面がまえから、残された筆跡、歩いた道筋から、そし て主著『教行信証』や“和讃”の言葉から親鸞の息づかいを感じとり、その 苦悩にふれる営みである。加えて妻・恵信尼の自筆文書を新たな視角で読み 解き、親鸞九十年の生涯の到達点に迫る。
親鸞をよむ (岩波新書)

親鸞をよむ (岩波新書)

教行信証』を読む――親鸞の世界へ (岩波新書)
人殺しの大罪を犯したような極悪人は宗教的に救われるのか。救われるため の条件は何か。親鸞自身の苦しみと思索の展開をたどり、引用経典の丁寧な 読み解きとともに親鸞宗教思想の核心を浮彫りに。歴史的洞察や史料論的解 釈、比較論的考察を交えながら、宗教思想史に屹立する親鸞をその自然な思 想的相貌において捉え、平易に叙述する。
『教行信証』を読む――親鸞の世界へ (岩波新書)

『教行信証』を読む――親鸞の世界へ (岩波新書)

悪と往生―親鸞を裏切る『歎異抄』 (中公新書)
親鸞の教えと『歎異抄』の間には絶対的な距離がある。この距離の意味を考 えない限り、日本における「根元悪」の問題も、「悪人」の救済という課題 も解けはしない。中世以来、あたまの人々の心を捉え読み継がれてきた『歎 異抄』は、弟子・唯円の手になる聞き書きであった。だがその唯円は、「裏 切る弟子」=ユダではなかったか。本書は、現代社会に濃い影を落とす「悪」 という難題に正面から対峙して立つ。―著者の親鸞理解の到達点。
悪と往生―親鸞を裏切る『歎異抄』 (中公新書)

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≫平成万葉集

読売新聞社 (編集)、「万葉のこころを未来へ」推進委員会 (編集)
降りるべき駅を二人で乗り過し眺め入るのは真っ赤な夕日
谷原尚子(16歳)大阪府  平成万葉集

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2010年10月05日 11:37:14 投稿
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