「わーらあってぇ、許してっ」としか言えない

世界17カ国の最新リポート“フィンランド

今井佐緒里編「ニッポンの評判」(20)

ノキア社員が目撃した「傲慢な日本人」”(3)

<yuka's fotolife edge & flame>

「わーらあってぇ、許してっ」としか言えない

今井佐緒里編「ニッポンの評判」(20)
フィンランド”リポーター:靴家さちこ
一九七四年生まれ。フリーライター。タイ生活、 アメリカ留学を経て、九九年ノキア・ジャパン入社。 退職後ケラヴァ在住。永住予定。(Sachiko kutuke) “ノキア社員が目撃した「傲慢な日本人」”(3)
毎日受けることになった「クレジー報告」
ある駐在員は「日本人はクレジーだ」と 言って、私に戦線宣戦布告した。 私のなけなしの海外経験だと、日本人は 一様に「おとなしく、礼儀正しく、まじ め」というのが外国での定評だ。 「日本人は至ってノーマルです」と私が 受けて立つと、彼は毎日のようにトキオ (東京)のクレージな人達について報告 してくれるようになった。 その第一弾が、「独り言」である。彼は、 道行く人が腕時計を覗いて、「お、やべ ぇ!」と言って駆け出す様子をあごで指 した。「あれだ。ああやって、日本人は ところ構わず独り言を言う」と眉をひそ める。 「フィンランドでは、ああいうのは精神 科医の助けが要る行為だ」と気味悪がる。 自転車に乗って歌を口ずさむおばさんも、 演説をぶつ前に「スーッ」と歯の隙間か ら息を吸い込む政治家も、大きな数字の 話になると手の平でそろばんをはじく日 本人社員も、彼にはみんな「クレジー」 に見えるそうだ。
「わーらあってぇ、許してっ」としか言えない
彼の言う通りフィンランドでは、ヨッパ ライや精神異常者でもない限り、公の場 で変な振る舞いをする人はいない。 彼らは、欧州の中でも並はずれて人目を 気にし、あらゆる「公の場」=「自分一 人だけに注目が集まらない、むしろ自由 な場所」と考えているのと対照的に、彼 らの公の場はかなりストイックである。 「クレジー」話は、途切れることがなく、 冬でもランニング一枚で頭をふりながら 「ぶるぶるっぶるぶるっ」と唇をならし てジョッキングするおじさん、週末の朝 にパジャマで床屋に現れたおじさん、遂 には、フィットネスクラブのドライヤー を使ってお尻の穴を乾かす男などが報告 された。 さすがに、ここまで聞いてしまうと反論 すべきもの無かったが、人口1200万 人もいる東京に変な人が何人かいたとこ ろで、「わーらあってぇ、許してっ」と いうのが私の弁である。
ビジネス下手?な日本人
日本にやった来たフィンランド人は、気 持ちよくビジネスをして帰って行ったの だろうか。その答えはNOだ。 彼らはプライベートではシャイで寡黙、 ともにサウナに入ってビールを飲んでや っと打ち解けられるほどだが、ビジネス となると単刀直入、ひたすら合理性を好 む欧米人の典型パターンを行く。 それゆえ、日本式のビジネスについては、 ネマワシはばかばかしい、会議中に寝て いる奴がいる、という一般的な悪評は、 もちおろんのこと、できもしないことを 「する」と約束する、社外秘が守れない、 合意するのが下手、決定に時間が掛かり 過ぎる……という訳で、何かにつけ「も う日本企業とは仕事したくない」という 愚痴を聞かされた。 彼らの「これだから日本企業は」の苦言 に「文化が違えばビジネスのやり方も違 うはずと」と言い返すものの、「今の世 の中、世界のビジネスの中心は欧米にあ るのだから、世界で成功したければ欧米 式に合わせるべき」だと譲らない。 彼らの感覚が欧米至上主義なのか、ある いは日本人が分をわきまえていないのか、 頭が痛い話である。  * * * このフィンランド人のように、これほど までに、日本人の奇癖に、気を取られる てしまうのは、偏執に過ぎませんません かね。 どこの国の人だって、いやしくも、外国 へ行けば、自国とは異なる行為や仕草に、 腐るほど出っ食わしますよ。 一々気にしていたら、仕事になりません よ。また、ビジネスの欧米至上主義の世 界にあっても、私は、この人に田舎っぺ の印象を受けます。 応対した靴家さちこさんのご苦労がしの ばれます。 (続く)(N205-31)

「わーらあってぇ、許してっ」としか言えない

筆者:靴家さちこさん(在フィンランド・ケラヴァ)のこと
靴家さちこさんが住んでいるケラヴァへのアクセス
ヘルシンキ近郊列車 - Wikipedia
住んでみてわかった 本当のフィンランド (単行本(ソフトカバー))
住んでみてわかった 本当のフィンランド

住んでみてわかった 本当のフィンランド

ニッポンの評判―世界17カ国最新レポート (新潮新書)
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(目次) 第1章 「クール・ジャパン」へのまなざし ・第一線に就く知日派「ツナミ」世代―オーストラリア ・日本人よりも「日本通」な人々―ロサンゼルス ・サンバと盆踊りの幸福なフュージョン  ほか 第2章 「親日感」のさまざまな形 ・世界で一番の片思い―トルコ ・「日本人のふりをする中国人」が出没!―トンガ ほか 第3章 誤解と幻想を超えて
ノキア社員が目撃した「傲慢な日本人」―フィンランド
・日本とイランを行きつ戻りつ―イラン ほか 終章 もうひとつの「美しき文明」 日本に抱く夢―フランス 以上

≫平成万葉集

一望の海の明るさ坂道に軋む義足の歩毎たのもし  印南房吉(80歳)神奈川県 平成万葉集

☆ヨーロッパ古城巡り☆ スペイン

Montjuic, Barcelona, Spain. Montjuïc - Wikipedia Ref. 現代スペイン情報ハンドブック (単行本)
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<世界のホテル案内> 米国 ネバダ州ラスベガス

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◇気になるサイト◇

尾崎亜美 公式サイト http://www.ozaki-amii.com/ おもてなし。
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◆◇◆悪魔の辞典より◆◇◆

ベッド(bed n.)

悪しき者を苦しめる拷問台。自責の念を防ぐすべのない無防備の城砦。 新編 悪魔の辞典 (岩波文庫)