「生」の日本人が対日感情を好転させる

世界１７カ国の最新リポート“トンガ”

今井佐緒里編「ニッポンの評判」（１４）

“「日本人のふりをする中国人」が出没！”（１）

＜yuka's fotolife Life is Poem＞

    
「生」の日本人が対日感情を好転させる
    今井佐緒里編「ニッポンの評判」(１４)

    
“トンガ”リポーター：又平直子・アフェアキ
    一九五八年生まれ。ゲストハウ経営の傍ら、通訳、翻訳、
コーディネート。九一年トンガ人男性と結婚、九六年に
トンガ永住を決める。(Naoko Matahira Afeaki)


“「日本人のふりをする中国人」が出没！”（１）


    
国立病院改築でイメージ・アップ
    トンガ王国は、オーストラリアの東、南
太平洋にある人口１０万人弱の小国。年
間の日本人訪問者数は１０００人未満と
決して多くない。

トンガ在住の日本人は国際協力機構（Ｊ
ＩＣＡ）や青年海外協力隊（ＪＯＣＶ）
のボランティアや、政府開発援助（ＯＤ
Ａ）関連の人たちがほとんどだ。

それ以外のいわゆる「民間人」（日本政
府は十把一絡げでこのように呼ぶ）は非
常に少なく、全員で５０人ほどだが、評
判はよい。

「飢えない貧困国」とも言われるこの国
は、放っておいても、主食の芋やバナナ、
様々なフルーツ類がいくらでもなるし、
海の幸もある。

給与所得があるトンガ人の８割近くが年
収１５〜４５万円程度だが、１０万人以
上と言われる在外トンガ人からの仕送り
があるので貧しさを感じさせない。

それに、お腹が空いたら知り合いの家に
行けばよい。挨拶代わりに「お腹空いて
る？」と聞かれるから、台所に直行して
食べることができる。

我が家でも何かつくると、第六感が働く
のか友人がフラフラやってきて、それと
なく空腹を訴える目で私を見る。

２０人分ほどのカレーだって、数時間で
なくなってしまうのだ（先日も、うちで
食べた１７歳は、食後に体重が２キロ増
えていた！）。



    
「生」の日本人が対日感情を好転させる
     
トンガはニュージーランドとオーストラ
リアに近く、第二次大戦後に入手できる
日本の情報のほとんどは両国からのもの
だった。

特に、オーストラリアでは捕虜の問題も
あり「日本人は残虐である」というイメ
ージがそのまま、トンガにも伝わった。

しかし、１９７０年代から政府機関のボ
ランティア活動がトンガでも始まり、更
に「青年の船」のような国際交流の場で
「生」の日本人に触れてから、対日感情
がプラスに変化したようだ。

２００６年には、国立病院の増改築の工
事が日本政府のＯＤＡで完成し、贈呈式
がテレビで報じられた。

２期工事は世界銀行からトンガ政府がロ
ーンして行ったが、入札業者の価格は日
本が一番安かったらしく、それも日本が
落札した。さらに３期工事は日本政府が
無償援助の申請をしているとか。

人の生命に関わる病院のアップ・グレー
ドを日本がしてくれたことは、大いにイ
メージ・アップになった。また、本島と
離島を結ぶ老朽化したフェリーも日本政
府が無償援助で提供してくれることにな
っている。

トンガの弱点である水の確保に関しても、
日本政府が水供給システムを無償で作っ
ている。

その他、小学校の教室や地域の保健所、
国際空港、空港から市内への道路舗装、
首都の水道の水圧改善工事、公立高校３
校などに至るまで、人の生活に必要不可
欠な援助をしている。

とにかく、トンガでは、「日本は親切な
国だ」と思われているのだ。

　　　＊　＊　＊

本文に出て来た「生」の日本人が、どれ
だけ、第二次大戦後の日本のイメージア
ップに貢献したか計り知れません。

それぞれの母国で反日教育を受けて育っ
た人たちが、何かのきっかけで、日本人
と知り合って親しくなったとき、述懐す
ることがあります。

「日本って、こんな（いい）国だとは思
っていませんでした」と。

ここで、トンガのニュースを一つ。


    
トンガ駐在大使が佐伯訪問　／大分
    トンガ王国駐在の高瀬康夫特命全権大使
が２２日、佐伯市を訪れ、水産会社で魚
介類の食事を取ったり、西嶋泰義市長と
面会したりした。

昨年トンガに日本大使館が開設されたこ
とから、両国の交流の可能性を探る目的
で訪問した。

体験型観光のブルーツーリズムに取り組
んでいる同市蒲江の丸二水産では、アオ
リイカやヒオウギガイなどの刺し身やイ
セエビ汁などを食べながら、スキューバ
ダイビングなどの話に花を咲かせた。

この後、高瀬大使は市役所で西嶋泰義市
長と面会。スポーツや文化で交流したい
という高瀬大使に対し、西嶋市長は「い
つでも協力したい」と応えていた。
【古田健治】
（毎日新聞　2010年2月24日　地方版）

（続く）(N198-14)




    
「生」の日本人が対日感情を好転させる
    


リポーター：又平直子・アフェアキさんのニューズレター

    
トンガからのニューズレター - 心(gokoro).jp - 旅、和、写...あなたの ...
    http://www.gokoro.jp/index.php?topic=tabi_02





    
トンガ - Wikipedia
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JICA-国際協力機構
    JICA - 国際協力機構





    
JICA-ボランティア 青年海外協力隊
    http://www.jica.go.jp/activities/jocv/





    
外務省:国際協力 政府開発援助 ODAホームページ
    http://www.mofa.go.jp/MOFAJ/GAIKO/oda/index.html





    
開発援助の経済学―「共生の世界」と日本のODA (単行本)
    
開発援助の経済学―「共生の世界」と日本のODA
 





    
ニッポンの評判―世界17カ国最新レポート (新潮新書)
    
ニッポンの評判―世界17カ国最新レポート (新潮新書)
 

（目次）
第１章 「クール・ジャパン」へのまなざし

・第一線に就く知日派「ツナミ」世代―オーストラリア
・日本人よりも「日本通」な人々―ロサンゼルス 
・サンバと盆踊りの幸福なフュージョン
　ほか

第２章 「親日感」のさまざまな形

・世界で一番の片思い―トルコ


    
・「日本人のふりをする中国人」が出没!―トンガ
     ほか

第３章 誤解と幻想を超えて

・ノキア社員が目撃した「傲慢な日本人」―フィンランド
・日本とイランを行きつ戻りつ―イラン ほか

終章 もうひとつの「美しき文明」 日本に抱く夢―フランス
以上




    
≫平成万葉集≪
    いい人にならぬ生き方貫きて八十歳にてさらりと逝きぬ

宮崎フジ子（79歳）群馬県

平成万葉集



    
☆ヨーロッパ古城巡り☆ スペイン
    Solosancho, Avila, Castile and Leon, Spain. 
Solosancho - Wikipedia
Ref.
葛藤の時代について―スペイン及びスペイン文学における体面のドラマ 
(叢書・ウニベルシタス) (単行本) 
葛藤の時代について―スペイン及びスペイン文学における体面のドラマ (叢書・ウニベルシタス)
 





    
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◆◇◆悪魔の辞典より◆◇◆
    

    
医者(physician n.)
    われわれが病気の時にはしきりと望みをかけ、
健康の時には犬をけしかけたくなる奴。

新編 悪魔の辞典 (岩波文庫)