ありがたい日本に美味しい色眼鏡

世界17カ国の最新リポート“トルコ”

今井佐緒里編「ニッポンの評判」(13)

“世界で一番の片思い”(4、了)

<yuka's fotolife 雪女が拾った影>

ありがたい日本に美味しい色眼鏡

今井佐緒里編「ニッポンの評判」(13)
“トルコ”リポーター:高谷一美
一九六八年生まれ。通訳、コーディネー ト、ライター。九四年からイスタンブー ル在住。 http://blog.arukikata.co.jp/tokuhain/istanbul/ “世界で一番の片思い”(4、了)
商品をわざと日本風によぶ贔屓目
トルコ人は日本のことを、本当にすごく よく知っているわけだはない。「ゲイシ ャ、スシ」レベルの人もたくさんいる。 だから、国内で違法に生産した工業製品 に「MADE IN OSAKA]なんて 付けてしまったりする。 韓国製の高級薄型テレビを、確認しない で日本製だと豪語したりする。 大型連休を作るかどうかの議論で、「ト ルコ人はいまだ世界で一番休みが多いか ら、大型連休案は却下。ちなみに一番多 く働いている国は日本である」と首相が 言ってりする(祝祭日は日本の方がずっ と多い)。 色々な説にみられる色々の要素が組み合 わさって、とにかく日本人は優しく親切 で、成功していて、トルコを親友だと思 っている相思相愛の兄弟国のイメージが、 広く浸透してしまている。 好感度をあげようと、商品をわざと日本 風によぶことでもわかる。黒く細長いひ まわりの種は「ジャポン」、瞬間接着の りは「ジャポン ヤプシュカン(日本の り)」、使い捨てライターは「トーカイ」 ビーチサンダルは「トーキョー」といっ た具合だ。
ありがたい日本に美味しい色眼鏡
  こう書いたが、相手をよく知らないこと にかけては日本も大きなことは言えない。 遺跡で有名なトロイや、サンタクロース ことセント・ニコラウスが施ししながら 暮らしていた土地がトルコにあること、 それにノアの箱舟がたどりついた山がト ルコの最高蜂アララット山であることを 知っている人はほとんどいない。 けれど、トルコ側が知らないわりに日本 のイメージを美しくはっきりと描き上げ てしまったのに比べ、日本はトルコ側の イメージさえ持っていないのはあまりに 寂しい。トルコの熱烈な片思いなのだ。 情報化の波はトルコにも押し寄せ、いい ところだけではなく日本の問題点も時に は報道される。 日本の駐在サラリーマンの中にも、欧米 に派遣された場合と違い、トルコ人を格 下に見て横柄な態度を取る人もいる。 それでもこうした現実は、強大なイメー ジの中にいつのまにか消えて行く。日本 人にとって実に美味しい色眼鏡である。
ヨーロッパ連合(EU)はトルコに冷たい
しかしそれもいつまで続くと保障された ものではない。トルコが将来色眼鏡を外 すとき、より成功していうるのはどちら の国だろうか。 トルコは若い労働力が豊富で、国土も広 い。陸軍はNATO一と言われる軍事力 や、世界銀行が今後期待する新興市場十 指に数える経済力がある。 イラク戦争アメリカ軍の国土横断に、 NOと言ってのけた度胸をみても、化け る可能性を秘めた国だ。 トルコでは経済・政治の不安定が指摘さ れる半面、ここ数年世界中から資本が流 れ込んだとも言われ、バルカン半島や旧 ソ連独立国家から出稼ぎ労働者があふれ ている。 しかし、そんなトルコにヨーロッパ連合 (EU)は冷たい。トルコにとってEU は「先進国クラブ」であり加盟を悲願と しているのに、無理難題を言って翻弄し ている。 「EUは輸出先として、また、中東への 軍事の盾としてトルコを利用したいとき だけ仲間の顔をするが、その実見下げて いる」。 トルコ人はそう不満を感じている。この 国の可能性の高さを、日本がヨーロッパ のかわりに、じっくり評価、検討してみ たら。片思いしているトルコにもう少し 興味を持ってみたら――。 シルクロードの東の果てにある白地に太 陽を掲げた国と、西にある赤地に月と星 を写した国旗を掲げる国。 かの山田寅次郎のように、あなたもトル コと友達になり出向いてみても損はない。    * * * 世界の中で、数少ない貴重な友好国と、 日本は、もっと真剣に親善を深める努力 をすべきであります。 ちなみに、歴史的にみて、キリスト教国 は、非キリスト教国に自分たちの価値観 を押し付けてきました。 懸案の反捕鯨問題にしても食文化の違い を全く理解しようとしません。 己の価値観だけが正しいと考えています。 すなわち、十字軍遠征、奴隷貿易、植民 地政策、みなキリスト教国のなせる罪科 といえます。 助けて! また、日本はやられそうです。 いやなニュースが入ってきました。
クロマグロ禁輸、狭まる「日本包囲網
欧州連合(EU)の欧州委員会は22日、 大西洋・地中海のクロマグロの禁輸を支 持するよう加盟27か国に提案した。 取引を継続したい日本は漁業国などへの 働きかけを強めているが、3月13日か らは、絶滅のおそれのある野生生物の国 際取引を規制するワシントン条約の締約 国会議で、大西洋・地中海クロマグロの 国際商業取引の禁止案が議論されるなど、 「日本包囲網」は狭まりつつある。 クロマグロの禁輸は2009年10月、 モナコが乱獲で数が減っているとしてワ シントン条約事務局に提案した。大西洋 ・地中海でのクロマグロの資源保護は、 49の国・地域が加盟するICCATが 行ってきた。 ワシントン条約では、有効投票の3分の 2以上の賛成で提案が採択される。加盟 国は170超で、日本政府は50票程度 の反対があれば否決できるとみている。 だが、エジプトなどICCAT加盟国の 中からも禁輸を支持する動きが出ており、 日本の思惑通りには進んでいない。 (2010年2月24日03時00分 読売新聞) “世界で一番の片思い”の項は終了します。 (「ニッポンの評判」は続く)(N197-30) 

ありがたい日本に美味しい色眼鏡

旧約聖書』にでてくるノアの箱舟が大洪水の後、流れ着いたとされる山
トルコの国際関係 - Wikipedia
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オスマン帝国 イスラム世界の「柔らかい専制」 (講談社現代新書)
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オスマンVS.ヨーロッパ (講談社選書メチエ)
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ニッポンの評判―世界17カ国最新レポート (新潮新書)
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(目次) 第1章 「クール・ジャパン」へのまなざし ・第一線に就く知日派「ツナミ」世代―オーストラリア ・日本人よりも「日本通」な人々―ロサンゼルス ・サンバと盆踊りの幸福なフュージョン  ほか 第2章 「親日感」のさまざまな形
・世界で一番の片思い―トルコ
・「日本人のふりをする中国人」が出没!―トンガ ほか 第3章 誤解と幻想を超えて ・ノキア社員が目撃した「傲慢な日本人」―フィンランド ・日本とイランを行きつ戻りつ―イラン ほか 終章 もうひとつの「美しき文明」 日本に抱く夢―フランス 以上

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争いをおそれてものを言わざるに言わざることをとがめられたり  石森須美子(77歳)神奈川県 平成万葉集

☆ヨーロッパ古城巡り☆ スペイン

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◆◇◆悪魔の辞典より◆◇◆

遺産(legacy n.)
この涙の谷間からさっさと逃げ出して行こうとしている者、 あるいは片足を墓穴に突っ込んでいる者があとに残して行く贈り物。 新編 悪魔の辞典 (岩波文庫)