差別を受けても挑戦してきた日本人に乾杯!

世界17カ国の最新リポート“オ−ストリア ウィーン”

今井佐緒里編「ニッポンの評判」(25)

“それでも音楽の都を目指す日本人残酷物語”(4、了)

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差別を受けても挑戦してきた日本人に乾杯!

今井佐緒里編「ニッポンの評判」(25)
“オ−ストリア ウィーン”リポーター:パッパー眞理
一九五九年ウィーン生まれ。ピアノ教師、ジャーナリスト。 プレスクラブコンコルディア会員。 著書に『アウガルテン宮殿への道』。(Mary Pacher) “それでも音楽の都を目指す日本人残酷物語”(4、了)
ガッツある日本人と努力を認める地元の眼
酷い苛めに遭いながらも、ウィーンで活 躍する日本人音楽家は確実に増えてきて いる。これは日本人の地道な努力のたも のだと思う。 例えば、フォルクスオーパー。オペラハ ウスのほうは厳しいが、オーケストラの ほうはそう人種差別がない。 国立歌劇場付属のウィーンフィルでは、 日本人はいうにおよばず、オーストリア 人すらハープなど3人しか女性がいない ほど伝統を守り抜く姿勢なのに対し、フ ォルクスオーパーは3人の日本人正団員 をはじめ、イラン人や台湾人などが活躍 している。女性も多く、オーケストラピ ットのなかは和やかで楽しそうだ。 ピアノ、ギター部門でも、多くの音楽学 校で日本人教師が採用されている。 音楽大学の伴奏科でも日本人が教えてい るし、ウィーン少年合唱団でも日本女性 がヴォイストレナーとして活躍している。 縁の下の力持ちだ。
先輩たちの築いた長い道のりがあってこそ
特異体質のオペラ界とは違い、実力が認 められてわが同胞が活躍をしているのは とても喜ばしい。しかしここまで来るの は長い道のりだった。 1950年代から、ウィーンに留学する 日本人はいた。当時は1ドル360円、 大卒の初任給が1万円。 パスポートは申請しても五十人に一人し かとれず、文部省と外務省の試験に合格 しなけらばならなかった。 渡航海ルートは、羽田―アンカレッジ― コペンハーゲンプラハ―ウィーンで、 50人乗りのプロペラ機で24時間、片 道25万円。 あるいは横浜港からマルセイユ港に貨客 船で渡り列車で入る1ヶ月、片道10万 円の旅だった。
差別を受けても挑戦してきた日本人に乾杯!
半世紀近くも前から、差別を受けても国 家の威信を背負って挑戦を止めなかった ガッツある日本人たち。 長年にわたる一人ひとりの努力が積み重 なって、「日本人ってすごいなあ」とウ ィーン市民から一目置かれている今があるのだ。 現在で、も天井桟敷の安い「立ち見(2 50〜600円程度)を利用する学生た ちがいる。 指揮、声楽を学ぶ彼らはスコアを片手に、 三時間に及ぶ演奏中だけではなく、休憩 中も勉強しているのだ。そんな姿を地元 の人はちゃんと見ている。
やはり、真面目で優秀な日本人留学生
弟子を取っているある作曲家は語る。 「言葉は完璧でなくても、日本人の生徒 は私の言いたいことを理解して真似よう とする。柔軟性があって、教えていて嬉 しい。 そして努力家が多い。楽譜もきちんと読 めるしリズムも打てる。つまり、大切な 基礎ができている」と褒めちぎる。 ウィーンの生徒は自己主張が強いので、 先生の指導にも、私はそうは思いません と突っぱねるのだとか。 少しずつではあるが、日本人がオペラ界 に食い込んできたのは、まさに1%の才 能と99%の努力の賜物だ。 確かに日本人はお金持ちで、服装も高価 で目をひく。そんな日本人留学生を「歩 くクレジットカード」と呼ぶ教授たちが いる。 入学試験も受けさせズルズルと個人レッ スンにだけ通わせて多額のレッスン代を せしめる教授すらいる。 一方では、その状況を「どんなに高い個 人レッスン代も平気で払うので、相場を 吊りあげられてしまった」と嘆く東欧か らの留学生の声がある。 だからこそやっかみも多く、何かとバッ シングの標的になりやすいのだろう。し かし、苛めにも負けずどんどん質のよい 音楽家が出てくることを願って、私はエ ールを送りたい。    * * *
ウィーン中央墓地内並木道
ここで、このまま、ウィーンとお別れす るのはの辛い思いがします。ウィーン中 央墓地へよって墓地内並木道に別れをい ってから、去ることにします。 ベルベデーレ宮殿の下宮の横を通り、宮 殿の東側の門から外に出ますと、目の前 をウィーン市電71番線が通っています。 南へウィーン中央墓地に向います。15 分ほどでウィーン中央墓地の第二門に着 きます。 門を入ると、眼前にプラタナスの並木道 がまっすぐ伸びております。そうです。 『第三の男』のラストシーンそのものの 並木道です。ただ、夢のようです。 “それでも音楽の都を目指す日本人残酷物語” の項は終了します。 (「ニッポンの評判」は続く) (N211-32)

差別を受けても挑戦してきた日本人に乾杯!

『第三の男』名場面 Youtube動画名場面
実にありがたいサイトです。大感謝! http://x28go.s12.xrea.com/mt/archives/2009/02/_youtube_the_th.html
Volksoper Wien - Japanese
フォルクスオーパー・ウイーン その歴史 http://www.volksoper.at/Content.Node2/home/jp/index.php
パッハー 眞理 - asobist.com
“それでも音楽の都を目指す日本人残酷物語”の筆者人物紹介 パッハー 眞理 - asobist.com
アウガルテン宮殿への道 ウィーン少年合唱団とともに (楽譜)
パッハー 眞理さんの著書
アウガルテン宮殿への道 ウィーン少年合唱団とともに

アウガルテン宮殿への道 ウィーン少年合唱団とともに

第三の男~ツィターの世界
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(目次) 第1章 「クール・ジャパン」へのまなざし ・第一線に就く知日派「ツナミ」世代―オーストラリア ・日本人よりも「日本通」な人々―ロサンゼルス ・サンバと盆踊りの幸福なフュージョン  ほか 第2章 「親日感」のさまざまな形 ・世界で一番の片思い―トルコ ・「日本人のふりをする中国人」が出没!―トンガ ほか 第3章 誤解と幻想を超えて ・ノキア社員が目撃した「傲慢な日本人」―フィンランド ・日本とイランを行きつ戻りつ―イラン
・それでも音楽の都を目指す日本人残酷物語―ウィーン
ほか 終章 もうひとつの「美しき文明」 日本に抱く夢―フランス 以上

≫平成万葉集

海に戦死の兄を憂ふる母なりき永き歳月魚口にせず  有山すみ(75歳)東京都 平成万葉集

☆ヨーロッパ古城巡り☆ スペイン

Monterreal Castle, Ria de Vigo, Galicia, Spain. Monterreal Castle - Wikipedia Ref. 至高の哲人 バルタザール・グラシアン 300の金言 (単行本)
至高の哲人 バルタザール・グラシアン 300の金言

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◇気になるサイト◇

井上陽水 公式サイト http://www.y-inoue.com/ BEST BALLADE
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◆◇◆悪魔の辞典より◆◇◆

胸の悪くなる(repulsive adj.)
時間の裏をかこうと試みる年老いたおんな。 新編 悪魔の辞典 (岩波文庫)