除隊したあと、まっさきに傘を買いに行った記憶がある

除隊したあと、まっさきに傘を買いに行った記憶がある

【やがて使い捨てのビニール傘が登場した。発
 売当初から「使い捨て」という触れ込みでは
 あったが当初の五百円という価格は使い捨て
 るにはもったいなかった。ことに私はセコい
 ので、いまだかって使い捨ての傘を使い捨て
 にしたためしがない。それどころか使い捨て
 られたらしい傘を見かければ必ず拾って帰る】

浅田次郎著『ま、いっか。』(131)

第四章 星と口笛(22)
◇完全な美女◇(下)

除隊したあと、まっさきに傘を買いに行った記憶がある

《「 ◆ハッとするピクチャー(Source:REUTERS◇) ◇Tokyo to host 2020 Olympic Game (Prime Minister Shinzo Abe of Japan (3rd R) celebrates with members of the Tokyo bid committee as Jacques Rogge President of the International Olympic Committee (IOC) announces Tokyo as the city to host the 2020 Summer Olympic Game during a ceremony in Buenos Aires September 7, 2013. REUTERS) つまりその職務上、常時即応の身なりをして いなければならぬので、傘など持たずに雨衣 を着るというのが軍人たるものの慣習である らしい。そういえばお巡りさんが傘をさして いる姿というのも、見かけたことがない。 除隊したあと、まっさきに傘を買いに行った 記憶がある。私服よりも何よりも、わが身が 自由になった証拠が雨傘であった。 やがて、使い捨てのビニール傘が登場した。 発売当初から「使い捨て」という触れ込みで はあったが、当初の五百円という価格は使い 捨てるにはもったいなかった。 ことに私はセコいので、いまだかって使い捨 ての傘を使い捨てにしたためしがない。それ どころか使い捨てられたらしい傘を見かけれ ば、必ず拾って帰る。ためにガレージの中は ビニール傘だらけである。 もったいないと思う気持ちのほかに理由があ る。値段はさておくとして、あのビニール傘 のデザインが好きでならない。 けっして自己主張せず、持ち主の人格もファ ッションも脅かすことなく、しかも機能的で、 いかにも傘の領分をわきまえつつ完成した、 という彼女なりの美学を感ずる。 そしてここが最も肝心な点なのだが、その透 明さはうっとしい雨を、安らぎに変えてくれ る。雨が降っているのではなく、閉じられ水 に中に自分がいるという気になる。 子供の時分からビニール傘に親しんでしいる 世代の人にはなかなかわかるまい。 しかし番傘からコウモリへ、ナイロン傘へ、 そして傘のさせない兵隊さんを経験した私に は、あの白い柄の透明な傘が、まことに非の 打ちどころない完全な美女に見えるのである。 まさか彼女が言うままに、使い捨てるわけに はゆくまい。 (『MAQUIA』二〇〇八年八月号) ・言われてみれば、 ・あわれな姿、 」》 ■私が、「使い捨て」という概念に接したの は、中学生(1950代)のころだったと思う。 アメリカでは、映画館で、足元を照らす使い 捨ての懐中電灯をくれるんだって、と聞かさ れて、贅沢なもんだなあと、嘆息した記憶が あります。 時代が変わって、いまや、使い捨てライター、 使い捨てカメラ、使い捨てカイロ、ワンウェ イ瓶など、挙げたらきりがない。 使い捨ての対象が、まだ、モノであるうちは、 笑ってすまされるかも知れません。 それが、人間にまで、援用されたら、どうな ります。“ブラック企業 若者の使い捨ては 許されない”。これは9月8日付け読売新聞 の社説の表題です。 ーーー 若者に過重労働を強いる「ブラック企業」が 社会問題となっている。厚生労働省は、離職 率が極端に高く、サービス残業や賃金未払い が常態化している企業約4000社を対象に、 立ち入り調査を始めた。 悪質な企業については、社名を公表するとい う。実態を把握し、指導を強めてもらいたい。 ブラック企業に明確な定義はないが、共通す るのは、異常な長時間労働をさせた上で、社 員を使い捨てにする点だ。上司の暴言などに よるパワーハラスメントが横行しているケー スも多い。 残業が月100時間を超えても残業代が支払 われない。業務終了後も上司から繰り返し叱 責され、接客の練習をさせられる。うつ病に なって退職し、生活保護を受けている。若手 男性社員のこのような例もある。 (中略) 弱い立場の若手社員が、泣き寝入りしないた めには、過酷な労働実態を訴える声をすくい 上げる体制整備が、まずは欠かせない。 厚労省は、若者からの電話相談窓口を新設す る。弁護士団体やハローワークも相談業務を 拡充する方針だ。“駆け込み寺”として有効 に機能させたい。 欧州連合(EU)では、24時間につき連続 11時間以上の休息を社員にとらせることを 企業に義務づけたルールがある。 日本では、労働基準法で労働時間の上限が定 められてはいるが、労使が特別な協定を結べ ば、企業が事実上、際限のない長時間労働を 社員に課すことができる。 EUなどの例も参考に、過度な長時間労働を 抑える仕組み作りも、今後の課題だろう。     (2013年9月8日01時46分 読売新聞) ――― ぼやぼや、していられませんよ。人間どころ か、国ごと、使い捨てを企む国もあるようで すから。 ☆アメリカに使い捨てられる日本 アメリカに使い捨てられる日本 ・単行本: 351ページ ・出版社: 日本文芸社 (2007/04) 〈目次〉 第1章 やがてアメリカに使い捨てられる日本―     食い尽くされ、見捨てられる? 安倍政権の行方 第2章 安倍晋三首相の「美しい国づくり」の欺瞞―     混乱・動揺・わがまま・暴走を繰り返す安倍首相 第3章 安倍政権の「格差是正」政策では国民は救われない―     希望なき格差社会を救う手立ては、もはや政権交代のみ 第4章 日本を破壊した小泉構造改革の正体―     アメリカの対日改革要求はここまで進んでいる 第5章 安倍政権はなぜ「教育基本法」改正を急いだのか―     愛国心涵養の陰で進んでいるアメリカのための教育改革 第6章 安倍政権はなぜ「憲法改正」に固執するのか―     アメリカ従属下の憲法改正は絶対に阻止すべき 第7章 アメリカに操られ「戦争国家」へと暴走する安倍政権―     北朝鮮・中国に強硬路線で突き進む安倍外交の愚かさ 第8章 次の政権は小泉・安倍政治の「負の遺産」を是正せよ―     国民の幸せを強く願う憂国政治家3人の熱血語録 (つづく) (1511dys-937ent) ☆浅田次郎著『ま、いっか。』(集英社文庫) ま、いっか。 (集英社文庫) ・文庫:272ページ ・出版:集英社 (2012/11/15) ・さあ、身近の「ま、いっか」について、もう一度考え直して みようか、と。花と読書を愛した青春時代の思い出。巷に氾濫 する美人たちへの忠告。旅と買い物の、とっておきの楽しみ方。 老化について、女の誤解と男の本音。豊富な話題をもとに粋な オヤジ目線で語られるのは、江戸っ子らしいキレの良さと滋味 たっぷりの現代考察。著者の生き方の美学がきらりと光る、軽 妙洒脱なエッセイ集。 自分のために笑え。人のために笑え。いつも背筋を伸ばし、鉄 の心を忘れるな。粋に、一途に、ゆうるりと。浅田次郎が贈る、 軽妙洒脱な生き方指南。 ◎浅田次郎。1951年、東京都出身。自衛隊に入隊、除隊後はア パレル業界など様々な職につきながら投稿生活を続け、1991年、 『とられてたまるか!』で、デビュー。悪漢小説作品を経て、 1995年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、1997年『鉄 道員』で直木賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、2006 年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞司馬遼太郎賞、2008年 『中原の虹』で吉川英治文学賞を、それぞれ受賞。時代小説の 他に『蒼穹の昴』、『中原の虹』などの清朝末期の歴史小説も 含め、映画化、テレビ化された作品も多い。 ・浅田次郎

浅田次郎著『ま、いっか。』(131)

―――――◎◆◎立ち読み◎◆◎―――――

★『原発ヒロシマ――「原子力平和利用」の真相』(15)

(岩波ブックレット) ・単行本: 64ページ ・出版社: 岩波書店 (2011/10/8) ・著者: 田中利幸、ピーター・カズニック)(Peter Kuznick) ・原爆の惨劇を経験した日本は、なぜ戦後、核の危険性に目 をつむり、原発政策に邁進していったのか。その背景には、 1950年代、アメリカが自らの核戦略を推進するために打ち 出した「原子力平和利用」政策があり、被爆地・広島もそ の戦略の一環として組み込まれたのだった。日本の原発政 策の「原点」を問う。  ☆原発とヒロシマ――「原子力平和利用」の真相 (岩波ブックレット)

▼△第1章 アイゼンハワーの核政策――△▼(7)

     (「戦争」そして「平和」のための原子力利用)
(「戦争」そして「平和」のための原子力利用)
・by ピーター・カズニック・ ・2013/08/08 @長崎
放射能の灰に埋まる“Atoms for Peace”〈1〉

アイゼンハワーは国連で「原子力平和利用」の演説を行った

《「――アイゼンハワーはこのタブーを壊すには、核のエネルギ ー使用を、軍事的なものより社会的に利益のあるものへと活用さ せることに焦点を移すことが最善だと確信した。 国防総省の心理戦略委員会のコンサルタントを務めていたステフ ァン・ポッソーニは、「原子力が建設的な目的に使われていれば、 原子爆弾をもっと容易に人々は受け入れるであろう」と助言して いる。 一九五三年一二月八日、アイゼンハワーは国連で「原子力平和利 用(“Atoms for Peace”)」の演説を行った。 彼は、アメリカが「この人類の奇跡的な発明が、死をもたらすた めではなく、人類の恩恵を与えるものとなるように全身全霊」を つくすことを約束した。 かくして、彼は、原子力平和利用の恩恵を国内にも海外にも広め ると誓ったのである。 ――」》

■震災関連死:福島県内で直接死上回る 避難生活疲れで

毎日新聞】(2013年09月08日 02時30分) 東日本大震災東京電力福島第1原発事故の被災者の死亡例のう ち、福島県自治体が「震災関連死」と認定した死者数が8月末 現在で1539人に上り、地震津波による直接死者数1599 人(県災害対策本部調べ)に迫っていることが、毎日新聞の調査 で分かった。少なくとも109人について申請中であることも判 明。近く直接死を上回るのは確実だ。 長引く避難生活で体調が悪化したり、自殺に追い込まれたりする ケースがあり、原発事故被害の深刻さが裏付けられた。 関連死の審査会を設置しているか、今年3月末までに関連死を認 定したケースがある福島県内25市町村を調べた。復興庁が公表 した3月末の関連死者1383人から5カ月で156人が新たに 増えたことになる。 南相馬市が431人で最も多く、浪江町291人、富岡町190 人??の順だった。年代別では、回答が得られた355人のうち、 80歳代以上233人(65.6%)▽70歳代79人(22. 3%)▽60歳代32人(9.0%)などで高齢者が多かった。 死因については多くの市町村が「今後の審査に影響する」と回答 を避けた。復興庁による昨年3月末のデータを基にした県内73 4人の原因調査では「避難所などの生活疲労」33.7%▽「避 難所などへの移動中の疲労」29.5%▽「病院の機能停止によ る既往症の悪化」14.5%など。自殺は9人だった。 宮城県では今年8月末現在で869人、岩手県は413人だった。 関連死申請の相談を受けた経験がある馬奈木厳太郎弁護士は「原 発事故による避難者数が多い上、将来の見通しも立たずにストレ スがたまっている。今後も増える可能性がある」と指摘している。 【蓬田正志、田原翔一】 ◇ことば【震災関連死】 建物倒壊による圧死や津波による水死など震災を直接の原因とす る死亡ではなく、災害により長引く避難所生活の疲労や震災の精 神的ショックなどで体調を崩して死亡したケースを指す。明確な 基準はないが、遺族が申請して市町村などが震災との因果関係を 認定する。東日本大震災では福島県の場合、申請の約8割が認定 された。市町村と都道府県、国から最高で計500万円の災害弔 慰金が支給される。

◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆

鎌田慧、斉藤光政『ルポ 下北核半島――原発と基地と人々』☆

・単行本(ソフトカバー): 224ページ ・出版社: 岩波書店 (2011/8/31) ・原子力発電所・核燃料再処理工場・ウラン濃縮工場・ MOX燃料加工工場・高レベル放射性廃棄物貯蔵施設・ 使用済核燃料の中間貯蔵施設、さらに核戦争の最前線基 地として機能する米軍三沢基地。『六ヶ所村の記録』か ら20年、原子力と軍事に侵食される本州最北の地を見 つづけてきた二人のジャーナリストによる報告。 使用済み核燃料が大量に集積される、もっとも危険な原 子力施設 ― 六ヶ所再処理工場原子力センターが姿を 現しつつあるそこは、かつて、農民の土地だった。マグ ロ漁でしられる本州最北端の大間町では、危険と隣合わ せの「最新鋭」原発が建設されている。 その建設地のど真ん中で、建設に抗い、自然エネルギー で暮らす母と娘がいる。原子力開発・核燃サイクルとい う国策のもとに押し潰されてきた人々の暮らしと土地、 そして矜持。フクシマ原発災害を出来させた構造と同じ 光景が広がる下北核半島の現況をリポートする。 ★ルポ 下北核半島――原発と基地と人々 ▼△ルポ 下北核半島――原発と基地と人々△▼(59)
・第1章 悲劇の六ヶ所村(54)
こわばる人々(その2)

原発は民主主義の対極にある」、いまでも変わりがない

《「――かって、「もんじゅ」の建設工事がはじまる前、敦賀市 役所へいったときのことを、わたしは思い出していた。あたらし くできた原子力課で、大学の物理学科を出たばかりの担当者が応 対した。 ところが彼は、あなたの原発に対する立場がわからない、といっ て口をつぐんだままだった。挙句の果てに彼は、もんじゅとは関 係ない、そこにあった佐賀県玄海原発のパンフレットをもちだし て、わたしにお引き取りを願おうとしたのだった。 それが、住民にたいする自治体の姿勢を示している。賛成派以外 は警戒する。その姿勢が習い性となっている。 原発誘致の自治体が、電力会社は味方、反対者は敵、とはっきり 色分けしているののは、原発はお得意様という価値観に染まって いるからである。わたしは、「原発は民主主義の対極にある」と 書きつづけてきたが、いまでも変わりがない。 地方自治体の職員よりは、当事者である原発や核燃社員のほうが はるかに役者がうえである。日本原燃の広報担当者は、東電など から出向してくるエリートで、あたりが柔らかでなかなか如才が ない。地方宣撫が役割だからだ。 ――」》

超党派で反対継続 オスプレイ県民大会から1年

沖縄タイムス】(2013年9月9日 09時36分) 超党派オスプレイ配備に反対した昨年9月の「9・9県民大会」 から9日で1年を迎えるのを前に、沖縄タイムスは県内9政党の 代表者を招き、オスプレイに対する認識や今後の政党の取り組み などを聞いた。沖縄配備を肯定的に評価した政党はゼロで、県内 の行政・議会5団体の長が4日発表した抗議声明に賛同する声が 大半を占めた。県政与野党の双方から超党派の運動を継続する必 要性が示され、米政府への直訴行動や国連人権理事会への要請な どの提起も挙がった。 オスプレイの負担感や危険に関する県民の認識と、日本政府を含 めた本土側との温度差を指摘する意見も相次いだ。一方、今後の 取り組みでは、撤去を求める政党と、すでに配備されたことを前 提に県外への訓練移転を重視する政党に分かれ、解決手法に違い が見られた。 座談会には自民党県連、社民党県連、公明党県本、共産党県委、 そうぞう、社大党、民主党県連、日本維新の会県総支部、生活の 党県連の代表者が出席した。 訓練移転をめぐって社民の新里米吉委員長は「広い米本国に持ち 帰るべきだ」、共産の村山純委員長代理は「全国に沖縄の基地被 害、危険を拡散する」、社大の糸数慶子委員長は「日本政府は米 政府に配備見直しを強く求めるべきだ」と述べ、問題解決につな がらないとの認識を示した。 これに対し、そうぞうの呉屋宏幹事長、維新県総支部中村正人 幹事長は「配備された以上、すべてノーでは前に進めない」とし て、訓練移転による負担軽減に注力する姿勢を示した。  ★日本を疑うニュースの論点 (単行本) 日本を疑うニュースの論点 (単行本)

◎◎◎万能川柳20周年記念ベスト版◎◎◎

仲畑貴志・編集  毎日新聞社刊 (2011/4/14) 毎日新聞の「仲畑流万能川柳」に寄せられた作品  の中から、秀逸句を厳選したとっておきの1260句。  20周年記念特別企画として糸井重里氏、南伸坊氏  ら爆笑鼎談も収録。泣いて笑って20年。5年半、  264万句から超厳選。日本のつぶやき傑作集。 ★万能川柳20周年記念ベスト版
・FAで決して言わない金のため     太宰府 ユースケ
団塊へチョッと意地悪したい古希    横浜 幹無利
・どつかれるほうもおんなじギャラですか 草津 若草ホープ
   

☆★☆≫ 詩歌逍遙 ≪☆★☆

・海邊の曲・
   〈うみべといへるしらべに     合わせてつくりしうた〉 島崎藤村 よのわづらひをのがれいでつゝ、 ひとりうみべにさまよひくれば、 あゝはや、 わがむねは、 こひのおほなみ、 こころにやすきひとときもなく、 くらきうしほのうみよりいでて、 あふれてきしにのぼれるみれば、 つめたきかぜの、 ゆめをふくとき、 とどめもあへずなみだしながる。  (落梅集)  ※島崎藤村(しまざき とうそん)  (1872年3月25日 - 1943年8月22日) 小説家・詩人。本名春樹。長野県生れ。 上京して明治学院を卒業、「文学界」 を創刊。「若菜集」により日本の近代 詩を樹立したが、のち散文に転じて 「破戒」「春」「家」「新生」「嵐」 「夜明け前」などの小説を発表。 ※Wikipedia:島崎藤村   

◇◆◇『続西方の人』◇◆◇〈1〉

西方の人 イエス・キリストのこと。「西方」という言葉は、 地理的・文化的な「西洋」に対し、思想的・宗教的な意味をこめ て使われている。「西方」は〈さいほう〉〈せいほう〉の二つの 読みが現在行われている。
1 再びこの人を見よ・
クリストは「万人の鏡」である。「万人の鏡」と云ふ意味は万人 のクリストに傚(なら)へと云ふのではない。 たつた一人のクリストの中に万人の彼等自身を発見するからであ る。わたしはわたしのクリストを描き、雑誌の締め切日の迫つた 為にペンを抛(なげう)たなければならなかつた。 今は多少の閑(ひま)のある為にもう一度わたしのクリストを描 き加へたいと思つてゐる。 誰もわたしの書いたものなどに、――殊(こと)にクリストを描 いたものなどに興味を感ずるものはないであらう。 しかしわたしは四福音書の中にまざまざとわたしに呼びかけてゐ るクリストの姿を感じてゐる。わたしのクリストを描き加へるの もわたし自身にはやめることは出来ない。

■◇■《シリコンバレー金言集》■◇■

梅田望夫著『ウェブ時代5つの定理』から
・文庫: 302ページ ・出版社: 文藝春秋 (2010/2/10) ウェブ時代5つの定理 (文春文庫)インテルアンディ・グローブはこう言った。 「パラノイアだけが生き残る」。グーグルのマ リッサ・メイヤーはこう言う。「政治的になる な、データを使え」―。94年にシリコンバレー に居を定めて以来、ウェブビジネスの最先端に かかわってきた著者が読み解くシリコンバレー の言葉の数々を紹介。ここで取り上げられた言 葉は、皆、英語です。日本語訳は上杉隼人氏。 ※Wikipedia:梅田望夫
◆第3定理 技術者の眼

《細部に対する強迫的なこだわり》

あなたはとても勤勉でなければならない。 細部までとことんチェックしなければならない。 やり残しがないように、くれぐれも注意しなければならない。 いつもよりもっと深くもっと熱心に考えなければならない。
―― スティーブ・ウォズニック
You have to be very diligent. You have to check every little detail. You have to be so careful that you haven't left something cut. You have to think harder and deeper than you normally would.
―― Steve Wozniak
Wikipedia:スティーブ・ウォズニック (59)

◎◆◎アートのたのしみ《サー・トーマス・ローレンス》◎◆◎

Sir William Grant
〈年不詳 個人蔵〉
☆サー・トーマス・ローレンス
(Sir Thomas Lawrence) 〈1769年4月13日 - 1830年1月7日〉 イギリスの画家。ブリストルで生まれ。父は宿屋を営む。6歳 のころから、客の好きな物を描いてみせ、絵かきの片鱗を見せ ていました。父が事業の失敗したときには、トーマスの絵の才 能が家計を支えました。 絵で身を立てる決意をしたトーマスは、1787年にロンドンへ出 て、ジョシュア・レノルズ創設のロイヤル・アカデミーの生徒 となり、彼の絵はたちまち評判を得て、1791年にはアカデミー 会員となります。ほどなく、ディレッタンティ協会の画家に任 命され、国王ジョージ3世のお抱え画家の地位を獲得します。 1820年からロイヤル・アカデミーの会長職に選ばれた。逝去す るまで会長職を務めました。なお、彼は生涯独身を通しました。
☆Sir Thomas Lawrence『自画像』(1788年)
   〈デンヴァー美術館蔵〉 ◆Sir Thomas Lawrence 【アップロード日: 2009/12/09】

◇◆◇マイ視聴コーナー◇◆◇

☆PAT BOONE - LOVE LETTERS IN THE SAND (公開日: 2013/03/09 ) 【Remembering Papa...  "...Now my broken heart aches with every wave  that breaks Over love letters in the sand...".】 ☆☆ パット・ブーン(Pat Boone) (1934年6月1日 - ) アメリカのポピュラー音楽の歌手。フロリダ州ジャクソ ンビル出身で、本名はCharles Eugene Patrick Boone。 西部開拓史上の英雄ダニエル・ブーンの子孫で、娘は歌 手のデビー・ブーン。1950年代から清潔な優等生的イメ ージと折り目正しい唱法で絶大な人気を誇った。「砂に 書いたラブレター」や「四月の恋」などのヒット曲があ る。映画『十字架と飛び出しナイフ』で、クリスチャン 俳優として知られるようになった。自身のレコードレー ベルPat Boone's Gold Labelを擁し、自身の作品ばかり ではなく、ジャック・ジョーンズ、グレン・キャンベルザ・ベンチャーズ、レターメンなどベテラン・エンター テイナーの新作も発表している。 ★Wikipedia:パット・ブーン

◎歌集 『美しく愛(かな)しき日本』 岡野弘彦◎より

親ゆずり 祖父(おほぢ)ゆずりの政治家(まつりごとびと) 世に傲(おご)り 国をほろばす 民を亡(ほろ)ぼす 歌集 美しく愛しき日本
◆"Abe Shinzo, a Far-Right Denier of History"
安倍晋三 極右の歴史否定論者〉 (by The Asia-Pacific Journal, Vol 11, Issue 1, No. 1, January 14, 2013)

◆◇◆日本国よ、沖縄に謝れ! 日本国よ、福島を返せ!◆◇◆